ひととび 〜人と美の表現活動研究室

観ることの記録。作品が社会に与える影響、観ることが個人の人生に与える影響について考えています。

未来の自分に届ける宅配便〜夏至のコラージュの会、ひらきました

夏至のコラージュの会、ひらきました。

会場は前回に続いて、あきゅらいず美養品 森の食堂。ごはん美味しかった♪


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今回もなぜか雨が降り、少し肌寒い日でしたが、よい時間となりました。

 

作ったコラージュが好きすぎる、
この3年の指針ができた、
みんなぜんぜん違っておもしろい、
とにかく楽しかった、
と、みなさんいい笑顔でお帰りでなによりです!

 

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今回わたしがつくったのは、めちゃくちゃシンプルでびっくりです!

いつももっと大きくて、もっとたくさん貼り付けているから。

こんなのができるとはまったく思っていなかった!楽しい。
自分を知ることがおもしろいとか興味深いと思えるのはいい。

 

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皆さんの作品。食堂内の好きな場所に置いてみてください、とお願いしたら、五者五様!これもおもしろかった。

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このコラージュでは、現実的で具体的な願いが可視化もされますが、もっと次元や位相の違う意識、観念、核や本質からの、加工されない望みが出やすい。

そういう設計と進行を意図してやっているわけだけど、よき表れとなるかは、それもこれも、場を信頼してひらいて、のびのびといてくださる方がいてこそ。

 

言語と非言語を行き来する中で、左脳と右脳の連繋がよくなり、一人ひとりの語る言葉が、明晰且つ詩的な響きを帯びてくるのが、きょうはより印象に残りました。

 

これまで来てくださった方は、この場のどのへんにおもしろみや期待を感じているのか、どういう人のどんな関心や資質や特性がこの手法に合うのか、あらためてじっくり聴いてみたくなりました。

 

 

 

一人で作ってもいいのだけれど、やっぱり場で、みんなでつくって、コラボレーションしていることが作業中に感じられるのが楽しい。

 

海に潜って、それぞれの潜水を楽しむ。

同じ海だけど、獲ってくるものはいろいろで、アワビだったり、昆布だったり、ウニだったり、珊瑚だったりしてる感じ。女性ばかりだったので、なんとなく海女のイメージ。

 

自宅に持って帰って、壁に貼ってもやはり、「みんなと作ってなにかを分かち合ったあのときの感じ」が起動される。

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自分がつくったものを自分で謎解きをしながら、これからの時間を生きていく。
未来の自分に向けた宅配便。
生きる希望の表出。
祈り。

 

生きることと直結しているので、毎回新鮮で終わりがありません。次の十年も続けていきたいライフワークの場です。

 

ご参加ありがとうございました。

 

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次回は秋分。9月23日(月・祝)にひらきます。

気になっている方はカレンダーに入れておいてくださるとうれしい。

大好きな森の食堂が今回までなので、場所を探しています。作業場所や会場としての条件だけでなく、その場所な性質と、わたしとの関係やつながりを大切に探します。

Peatixで「フォロー」していただくと、会場が決まって受付を開始したときに、メールが届きます。https://hitotobi.peatix.com/

 

 

 

 

Information

◆コミュニティやチームや団体向けに出張開催いたします
ふりかえり、整理し、展望を描き、一人ひとりの内面の深い探求を通し、コミュニティ内の共感度を上げるワークショップです。一人で一枚作ることも全員で一枚作ることもできます。
講師料は3時間半、定員8名を基準に、ご希望の目的や内容によりお見積もりいたます。交通費・材料費別途。
お気軽にご相談ください。ひととびお問い合わせフォーム

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◆母になった女性に集中と表現の時間を(託児付きで)
共感して呼んでくださる団体も引き続きご連絡お待ちしてます。

hitotobi.hatenadiary.jp

 

  

 

初夏の根津美術館、「はじめての古美術鑑賞」

根津美術館に行った。東京・南青山にある私立美術館。

 

 

企画展「はじめての古美術鑑賞」が開催中。2016年からはじまって4回目とのこと。


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日本美術の時代ごとの変遷と個々の作品の見所をわかりやすく教えてくれる。

友だちと、感想を話しながらまわっていくのも楽しい。

隠者萌えとか隠遁生活への憧れとかあったんだろうなーとか、
KITKATみたいな縁起物とか、
伝言ゲーム状態になってもはや原型はわからない謎の動物とか、
藝大美術館で観た雪村(せっそん)の寒山があるー!とか。

 

点数もほどよくて、よかった。

 

水墨画の、墨と水と筆と紙とのコンビネーションで描いていく一発描きの世界ってほんとうにすっごい。

 

こういう、しゃっしゃーって描いたのが、船と人とかさ。


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「古美術」という言葉だけ聴くと、商いの趣きがある。値付けはどうやって決まる?とか、なんとなく売買、流通な感じ。その世界もちょっと聞いてみたいなぁ。

 あるいは、なぜ日本の美術品は海外に流出してしまったのか?とか。

 

 
3階展示室3の殷の時代の青銅器を見てたら、なんか気持ち悪くなってきた。
文様がめっちゃ妖しいの。双頭の羊とか。
寒いとか暗いとかあったかもしれないけど。
科博かトーハクかで、マヤ・アステカ文明の展示を見てたときになった感じと似てる、背筋がぞくぞくするヤバさ。ひえー。
 
 

展示室5にあった、根津さんがひらいてたお茶会で使った書画に、大津絵の「鬼の念仏」があってうれしかった。

もともとは二束三文の民画であったのを、布をコラージュしたみたいな表装を施してかわいくして、上流階級の方々のお茶席にかけるっていう、そのギャップが可笑しかったり、でも愛がある感じで。よかった。

 

今、たまたま見ていたページに、

大津絵に糞落しゆく燕かな   蕪村「蕪村句集」

という句が出てきた。笑い。

 

 

お土産。この本『マンガでわかる「日本絵画」のみかた』よいです。コマ割り漫画ではなくて、絵入り解説みたいな感じ。絵柄や絵のタッチが好きで、理解がすすみます。

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根津さんについてよく知らなかったのだけれど、初代根津嘉一郎さんは、政治家、実業家、鉄道王東武鉄道南海鉄道の創設に携わる)、そして「茶人」。

そうか、こういう人を茶人というのか!!

 

 

根津美術館は、「国宝、重要文化財を多く含む日本・東洋古美術約7400件のコレクションを、年7回の展覧会」......トーハク並みのお宝を多数お持ちです。すごい。

 

所蔵品のひとつ、尾形光琳の「燕子花図屏風」(国宝)をイメージしたお香がとってもいい香りです。色もきれい。売店で買えます。


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広い敷地は、木々がわさわさしていて、初夏の光にきらきら輝いて、それはそれは美しかったです。


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能楽ファンをふやす場のしつらえ(能「船弁慶」当日)

第七回 天籟能の会の「船弁慶」に友だちと行くにあたっての、予習会をひらきました。

hitotobi.hatenadiary.jp

 

 

そして、期待が最高潮にふくらんだところで迎えた本番!

 《解説→狂言→能→座談会》が公演。
終了後に、セルリアンタワーのラウンジに移動して《感想を話す場》をひらきました。

ここにトーク採録を載せたので、ぜひ読んでみてください!

 

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 ほんとうに楽しかった!ほくほくしております!

 

 

能とは、超オープンな舞台芸術

型はあるものの、あらすじと見どころだけ頭に入れてあとは自由に解釈してよい、自分が観たいように観てよいって、すごく楽しいエンターテインメントだと思います。

あらすじも見どころもわからない舞台を一から自分で解釈していくのも、おもしろいけど、けっこう脳みそ的に負荷がかかります。

能はそのへんのバランスが絶妙。

 

 

わたしは能を観るようになってかれこれ7〜8年。
ときどき無性に能を必要とするときに観に行っています。
能を観ることは、この世をたくましく生き抜くための祈りのようなもの。
そして能の舞台は、そのときどきの自分が観たいもの、テーマになっていることを、想定を超えてありありと映し出してくれる鏡のような存在です。

 

個人的な存在であった能を友人にシェアしたら、ものすごく喜んでもらえて、一緒に楽しめて、とてもうれしい。

能はいつの時代を生きる人にとても必要とされてきたものだけれど、今の時代における意義についても、たくさん語れてよかったです。

間をおかず、7月も能を観に行く話や、能周辺の話が、チャットスレッドでも弾んでいますし、会ったときも話すようになり、能への愛がますます分厚くなりました。

 

 

予習会をひらくにあたり、この音声配信番組が録れたのもとてもよかった!
わたしとたかねさんが、とにかく楽しそうに話しているのが、我らながら良い!!

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能を愛している人が、自分の情熱から橋をかける、鑑賞対話の場をしつらえれば、能に関心をもったり、好きになったり、また行ってみようかな、と思う人はあらわれるんだ、ということが検証できました。

 

アフタートークの採録にもあらわれているように、これは単に「友だちに誘われてヒマだから、付き合いだから行ってみた」というようなことではまったくない。確実にエンゲージメントを具体的に誘引するしつらえです。

 

これは能に限らず、ハードルが高いと思われている、各種芸術、芸能、文化にも当てはまります。

 

 

★芸術・アートの側で製作・興行していらっしゃる方には、鑑賞対話の場づくり(ファシリテーション)のお仕事をぜひご用命いただきたいです。
《告知→予習→鑑賞体験→感想対話→発信》の場づくりの型があります。

 

そして、

★好きや得意をシェアして仲間をつくりたい個人の方向けには、場づくりのご相談にのっています。

 

すべてのお問い合わせはこちらまで。

 

 

つながり合い、ひろげ合うシェアたち(第9回 学びのシェア会)

隔月で集まって発表と対話を通して学びを交換し合う、ピア学習グループ「学びのシェア会」。

 

いつのまにか第9回!

 

場を引き受けている人たちがいて、続けようと思い続けているから、続いているのではあるが、そのように願っても叶わないこともあるのが、「場」。

 

「楽しいから続いてるんだよね〜」というのが実感。

でも偶然そうなっているわけではなくて、そうなれるための、めいめいの智慧、美の感性と表現、そして具体的行動の持ち寄りの結果なのだ。

 

 

 

今回の演題。

1、まだこの世にない仕事のつくり方

2、境界線(バウンダリー)をつくる

3、信仰とエゴとコミュニティ

 

1演題につき、《シェア(発表)20分+対話15分》。それが3題ぶん。

つくりについて、詳しくはこの記事の一番下に書きました。

 

 

 

1、わたしのシェア。『まだこの世にない仕事のつくり方』

今わたしがやっているのは、「鑑賞対話ファシリテーター」と、「場づくりコンサルタント」という仕事。(その内容は、ライチさんにインタビューしてもらったこの記録をぜひ…)

何をやっているのか、何を頼めるのかを理解されるのも難しかったし、説明するのも難しかった。
余暇の趣味や課外活動でやることというイメージがあるため、仕事だと思われない苦しさもありました。

まだ商いとしてサクセス(!)しているわけではないけれど、だからこそ今、わたしの仕事の話を中途半端にシェアしてみたい気がしました。

・なぜ開業(起業)したか。

・わたしは何をやっているんだろう?→わたしがやっているのはこれなんだ!→これで世に出ていくんだ!と決まるまでの道のり。

・そもそものわたしの「仕事」についての考え方、整理と共有のために使ったフレーム。

・肩書きとそれ以外の「おしごと」。

・勝負かけていくための、折々のキメ。

というようなことを話しました。

 

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なんかめっちゃ楽しそうだな、わたし。よかったねぇ。

 

題を決めてから、何を話そうか、1ヶ月共に過ごして来たのだけれど、どんなふうにも語れるので、軸を定めるのが難しかったです。

たくさんメモを書き散らして、ようやく前々日ぐらいに収束させていきました。

 

そのときに握ったのは、

・誰が聴くか(誰に話すか)

・何のために話すか

・20分で話すなら、最低限扱いたい3つの小テーマは何か

でした。

 

そこから、

・転換点

・わたし的に画期的なひらめきやツール

・今ふりかえっても力をもらえていること

について話そうと決めました。

 

話してみて。非常に満足している。

受け取ってもらえたという手応え。しかも抱えきれないほどたくさん。

特にひとつのフレームは、「それ使ったワークショップもできるよ」と言ってもらえ、また仕事うまれた♡という喜びも。

 

途中で置いたこの石が、シェアすることで岩になって、この先はまた自由に次の石に跳んでいける。もし行き止まりだったらまたここに戻って来ればよい。

忘れていても、他の立ち会ってくれたメンバーの誰かが、きっと覚えていてくれて、わたしに思い出させてくれる。

そんな充実と信頼と応援の喜びに満ちました。

 

 

 

 

2、まゆみさんの発表『境界線(バウンダリー)をつくる』
レポート>第9回学びのシェア会〜境界線についてのシェア


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わたしが発表の中でところどころ触れていた、「いろいろ揶揄されたり妨害もされた(気がして)ダメージを受けたこともあったり、人と比べたりもしたけど、最終的にはわたしはわたし」に帰結できたことなどを、まゆみさんが体系的に説明してくれて、ありがたかった。

 

たとえば、わたしが発表の中で話した、"InterestとCommitmentを区別する"を、まゆみさんの発表では"関心と選択を区別する"として出てきて、あれは同じことを言っていたと思う。

 

境界線のことはわたしも長らくテーマ。

そんな線があることもしらなかったから、ずっと侵犯を許可していた。
でもその概念をいろんな関係や書物や場から学んできた。

まゆみさんの解説に自分の経験を紐づけているうちに、いい感じの今に身を置けている事実を認め、がんばってきた自分に感謝することができた。

 

ほんとはこれ、こどもの頃からトレーニングしてくるよ良いのだけれど、この大切な智慧はなぜかまだ一般的にはないのが残念。

大人になってからでも、いつからでもつくれる!大丈夫!

わたしの場づくり講座や個人セッションでも、「場をつくるときに絶対に知っておくべきこと」として組み込んでます。

詳しくはまゆみさんのレポートをぜひ読んでいただきたい。

 

そういえばライチさんと、このトークの中で、「自分をドアや窓に例えると何か」という話をしたことがあって、ライチさんは「テント」って言ってたっけ。

やっぱり柔軟な境界線を作ってる人なんだなぁ。もちろんさまざまな努力の結果、とも知っているのだけれど、すばらしき一貫性。

 

 

3. そんなライチさんの発表、『信仰とエゴとコミュニティ』
レポート>学んだことを預ける場~第9回学びのシェア会~ 

 

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詳しくはライチさんのレポートをぜひ読んでいただきたい。

 

わたしが受け取ったのは、

信仰とは、

・気づき、支えになる考え方

・選択のコントロールを手放せる、右脳を解放する、ひらめくきっかけ

・祈ることでの精神的安寧、安定を得る

これらによって自分の軸をつくり、その人らしくいきいきとして生きていくこと。
自分を明け渡して、軸をまるごと入れ替えるのではなく。

バウンダリーが健やかな人は、レジリエンス力が高い」と、まゆみさんの発表の中であったことと、通じるものがある。

 

特定の信仰を持つことが、不条理なこと、理解できないこと、自分一人の力ではどうしても処理しきれない難局を超えるときに助けになるという感覚について、少し理解が進んだ気がした。

一貫した倫理観をもつ「神」的な上位概念があり、それとの一対一の対話を通して、自分を省みたり、すでに自分の中にある内なる叡智にアクセスしやすくなる、ということだとしたら。

 

だからやっぱり信仰があったとしても、自己決定権、自己効力感は奪い去ってはいけないよなと思った。それらは両立するのでは。

 

同じく信仰する人同士が集ったときには、所属のニーズが満たされる。

「共通の話題があり、助け合い、向上しあい、いつ行っても歓迎される場」

それだけだと、テーマ縁コミュニティと変わらないのだけれど、「教義として排除されない共通の倫理観」があるのが、信仰を真ん中にしたコミュニティに特有のことなのではないか。

 

そのときに、共同体に吸引力や推進力を持たせるために、自己決定権と自己効力感を奪うことが起きてしまうのか。。信仰を利用して「囲う」とか、人間を不自由にするとか。。

 

場でわたしが慎重になること、慎重にしてくださいと講座やセッションで伝えること、だなぁ。。

 

 

 

 

他の人の演題を見て決めてるわけでもないけれど、関心が重なったり、人生で大切にしているものが似ている人たちが集まっているので、自然と「流れ」や「物語」ができる。

 

つながり合い、ひろげ合うシェアたちの美しいことよ!

 

 

舞台上で無心で器となって演じている人がいる。そして場で起こっていることがある。それらに自分なりの意味を見出す。

お能もこんな感じで観ている、体験しているのだよね。

だから、学びのシェア会が楽しい人って、お能とも親和性が高いと思ってるんだけど、どうかなぁ。

 

 

きょうも楽しかった。
みんなで果物狩りした感じ。
こういう仲間とのセーフティな場があるから、外でいっぱい冒険できる。

 

柔らかいテントのような場(この場合はコミュニティ)は、外界の風や雨や寒さからも守ってくれて、安心してくつろげる。
でもがっちりと閉ざされているわけではない。
中の様子もなんとなくわかる。音も漏れ出ている。
ジッパーで、「ちー」っと開ければ、換気もできる、入りたい人、入ってもいい人が入ってこられる。
コミュニティには新陳代謝が必要だから。

 

それと今回強く思ったのは、ここにいる、来る人たちも、「自分のしごとをつくっている」人たち。

わたしは起業するにあたって、特有の悩みや困り事を聞いたり話したり、喜びを分かち合える起業家仲間がほしい、必要だと思っていた、、ということを思い出した。

 

いつの間にかもういた!!

できていたんだよー!

 

それが一番の実りだったな。

また次回8月開催が楽しみです。

 

 

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学びのシェア会のつくり。(つくり方ではなくて)

  • 運営メンバーは固定。非公開招待制
  • 発表者による発表15分と参加者との対話15分を3セットで3時間半
  • 会場は区民館(ホワイトボードがあるところで個室)
  • 会場費を人数割り
  • おやつ持ち寄りウェルカム
  • 各回定員10名(発表者3名含む)
  • 1ヶ月前にテーマと内容とプロフィールを募集

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そしてこれがとっても大事な、

!注意事項!
※受講した講座の丸写しNG
※受講した講座の資料流用NG
としたうえで
※シェアされる内容は、あくまでもその人個人の受け取ったものであり、伝えた側の意図とは違っていることを前提として受け取る
※シェアの内容を二次使用する場合は、原典(もとの講座や本など)にあたってからを推奨。
※少人数で気楽にやってOK(編集しきれてなくても、学びの最中のものでもよい)。発表者だけが主とならず、対話自体でさらに学びが深まることを意図する。

気になる方がいたら、ぜひぜひ真似してやってみてほしいです!


許可は要らないけど、やってみました!っていう感想は聞きたい!

ぜひこちらまでお寄せください。

 

 

 

 

Information

「学びのシェア会」をひらいてみたい方へ
場づくりコンサルティング(個人セッション)

勉強会、読書会、趣味のサークル、イベント、ワークショップ、講座をつくってみたい方、イベントの企画・設計・進行・集客・チーム運営などでお悩みの方、ぜひご相談ください。

hitotobi.hatenadiary.jp

 

 

クリムト展、あるいはグランドフィナーレの一歩手前

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6月初旬の金曜日。夜間開館の日にクリムト展に行ってきた。

ハッと気づいたらも19時近くになっていて、観られたのはほぼ1時間だったけれど、それでもかなり満足した。

 

予想に反してめっちゃ混んでいた。
めっちゃ混んでたのに友だちに会っちゃうという。こういうのはほんと不思議だな。

展覧会はできれば、会期の前半に行くのがいいですね。
特にこういうビッグネームの展覧会は。

 

ウィーン・モダン展を観ておいてやっぱりよかった。
ウィーン・モダン展とクリムト展の2つの展覧会で1セット、みたいな感じかも。

hitotobi.hatenadiary.jp

 

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わたしはクリムトはあんまり好きじゃないと思ってたんだけど、きょうはなぜかわからないけどめっちゃ惹き付けられてしまって、TASCHENのこんなごつい画集まで買ってしまった。さすが撮影も印刷もめっちゃきれいです。(展覧会図録ではないです)


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こちらパイ・インターナショナルのも買ってしまった。クリムト自身とその周辺で影響を与えていた人たちについても、解説が詳しい。図版もTASCHENのにはない、展覧会でも観ていないものもある。


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金工師の父。7人きょうだいの長男。

生い立ちの中で、どういう男性観、女性観、家族観、恋愛観、死生観、が育まれていったんだろうか。

クリムトにとって、自分を描かないこと、女性を描くこと、人と関係を作ることとは。。

感情的には「なんだこいつ」もある一方で、人間としても、アーティストとしても、とても気になる。

人間解放運動をやっていたのかも。

 

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モロー展を観て、ウィーン・モダン展を観て、エミーリエ・フレーゲを題材にした一人芝居を観てラファエル前派展を観て…、

今、じゅうぶんな知識と同時代性をめいっぱい背負っての、クリムト展は圧巻だった。

なぜかわからないんだけど、「一時的にこのへんのムーブメントに詳しくなっておきたいぞ!」という気持ちが強くあって、ただそれに沿ってきた。

ひとつの仮説としては、世紀末芸術のムーブメントと現代社会はちょっと似てるところがあるのかも。
閉塞感、伝統と革新、主題への関心と解放、ジェンダー、生と死、性、象徴主義

 

見えないものを見えるように。

 

だとしたら、この機会にのっかって対話しながら探っていくのはおもしろいはず。

 

 

クリムト展でグランドフィナーレかな、と思ったら、映画「クリムト」がまだあった!

映画『クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代』

klimt.ayapro.ne.jp

 

bijutsutecho.com

 

音楽も鍵らしい。

www.p.pia.jp

 

 

きっとまた新しい方向から光を当てるクリムトに会える。

どんなグランドフィナーレになるか?!

 

来週のお楽しみの一つ。

 

 

 

雨の夜の美術館も好き。

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6/28(金)「沈没家族」でゆるっと話そう@シネマ・チュプキ・タバタ

この4月、5月は映画「沈没家族 劇場版」で対話イベントのファシリテーターのお仕事をやらせていただきました。

第1回レポート 

【レポート】やっぱりみんな語らずにはいられない!"沈没家族"のそのあとで - ひととび〜人と美の表現活動研究室


第2回レポート

【レポート】ひらきたいだけひらこう!第2回参加型対話イベント『語らずにはいられない!沈没家族と"わたしの家族"』 - ひととび〜人と美の表現活動研究室

 

 

そしてなんと今回、東京・田端のシネマ・チュプキ・タバタでもやらせていただけることになりました!!!!うれしい!!!

 

 

 CINEMA Chupki TABATA(シネマ・チュプキ・タバタ)

 

『沈没家族』でゆるっと話そう

 

chupki.jpn.org

 

■ 6月28日(金)19:00-19:45(17:20の回終了後)


映画を観終わって、 だれかと無性に感想を話したくなっちゃったこと、ありませんか?
『沈没家族』上映終了後に、休憩を挟んで45分間、 観た人同士で感想を話す時間をつくりました。
鑑賞対話ファシリテーターが進行しますので、 どなたでもお気軽にご参加いただけます。(参加無料、予約不要)

 

▼作品詳細・席のご予約
https://coubic.com/chupki/565392

わずか20席の小さい映画館ですので、席のご予約をオススメします!

 

 

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シネマ・チュプキ・タバタは、目の不自由な人も、耳の不自由な人も、車椅子の方も、親子連れも、どんな人も一緒に映画を楽しめる、日本一小さくて、日本一やさしいユニバーサルシアターを目指し、2016年9月にオープンした映画館。

新作旧作取り混ぜて、選りすぐりの映画がかかっています。


こちらの記事でも書きましたが、わたしは今回のイベントをきっかけにはじめて訪問し、はじめて映画を観てきました。(しかも字幕付き、音声ガイド付きで!)

チュプキの平塚さん、和田さんとお客さんたちのやり取りを観ていて、なんだかすごく「まちのお店みたいな映画館だな〜」と思いました。近くて、あたたかくて、でもほどよい距離感があって、新鮮で美味しい映画が売っていて、フラッと寄って、映画を味わって、その感想をお店の人に伝えられる。

なんて素敵な営みでしょうか。

 

「沈没家族」は1回目、2回目は、2時間かけて、大人数で、かなりガツっと、「家族を語ろう!」という感じだったのですが、 今回の対話のイベントは、わたしがより目指している、「日常にある鑑賞対話の場」を広げるべく、また映画館の営みに寄り添うような場として、ひらけたらと思っています。

 

チュプキの雰囲気に合わせて、映画を観たあとに、席でそのままちょこっと感想を交わす、いつもの映画鑑賞にプラスしてちょっと楽しいおまけ、みたいな感じ。

45分間だけれど、時間をかけなくても、「話した!」という満足感を味わっていただけるよう、ガイドしてゆきます。

 

ぜひ、6月28日(金)、足をお運びいただけたら!!

2回目以降の方は、ぜひ音声ガイドをお試しください。ちょっとおもしろい体験です。

お待ちしております! 

 

シネマ・チュプキ・タバタで音声ガイド上映を体験してみた

東京は北区・田端にある小さな映画館、

CINEMA Chupki TABATA(シネマ・チュプキ・タバタ)で、
音声ガイド上映を体験してきた!の話です。

 

chupki.jpn.org

リンク先はあえてトップページではなく、映画館の特徴のページ。

 

ここは、目の不自由な人も、耳の不自由な人も、車椅子の方も、親子連れも、どんな人も一緒に映画を楽しめる、日本一小さくて、日本一やさしいユニバーサルシアターを目指し、2016年9月にオープンした映画館。

新作旧作取り混ぜて、選りすぐりの映画がかかっています。

 

実はわたし、恥ずかしながら、遅ればせながら、オープンしてから3年近く経って、ようやく今回訪問しました。

「沈没家族」がチュプキで上映期間中に1回、対話イベントをやらせてもらうことになり、その下見と打ち合わせが最初の訪問のきっかけをくれました。

 

わたしは「沈没家族」はもちろん好きな作品なのですが、「沈没家族」鑑賞対話ファシリテーターとして、様々な作品で鑑賞対話の場をひらいてゆきたい。

そういう仕事をしていくには、配給会社と組むこともあるだろうし、映画館と組むこともあるのではないだろうか。

と思い、いろいろな可能性に当たってみているところです。もちろん映画に限らず、というのもあるし。

 

ま、それは置いておいて。

 

 

本日の本題、バリアフリー上映の話。

 

シネマ・チュプキ・タバタでかかっている映画はすべて、日本語の映画でも日本語の字幕がつきます。

そして、目で映画が観られない(主に耳で映画を観る)人のために、音声ガイドがついています。

その機能を入れた状態でリリースされている映画もあれば、チュプキさんの二階のオフィスで、専門の担当者さんたちが音声ガイドをつける作業をする映画もあるそうです。

河瀬直美監督の「光」という作品の主人公の女性が、音声ガイドの仕事をしているそうなので、観てみたいです。

音声ガイドがどのようなものか、TV放送でも聞くことができます。
ちょうど台本のト書きのような、情景描写や人物の動きの説明が、元の放送の音源の間に挿入されてきます。より詳しくはこちらのページをどうぞ。

 

せっかくなので、現在上映中の「こどもしょくどう」で字幕付き上映を体験し、その後、「沈没家族」で字幕&音声ガイド付き上映を体験してみました。

ついでに言うと、前日にAmazon Primeで「万引き家族」を観てきたので、2日のうちにこの3本を観ちゃうってことが、うーん、なんか濃ゆかったです。(感想対話したい...)

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まずは字幕上映「こどもしょくどう」。
最初は少し違和感があったものの、すぐに慣れて、会話以外の音も文字で説明されるおもしろさを感じていました。
フィクションなので、ただ聞こえてくるわけではなく、演出として音を入れている。 
作っている音を入れている。それを説明する。
「虫の声」「電車が走る音」とか。ああ、それが効果なのだな、とわかる。
胸がちりちりする話なので、文字でも「なんにもしてくれなかったじゃない」など見ると、さらに感情が揺さぶられるような気がする。
 
よりたくさん生まれる感情やエネルギーが大きくなるような印象。
 
 
 
次に、字幕上映と音声ガイドで「沈没家族」。
 
画像はシネマ・チュプキ・タバタのHPからお借りしました。
左が音声ガイドのコントローラー。全席に設置されています。左右個別にボリュームが変えられる。(右は抱っこスピーカー。音を振動で感じるんだそう。これも次回試してみたい)

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音声ガイドは、とにかくおもしろい体験でした。
ひと言で言うなら、「感覚が研ぎ澄まされた!」
 
●音に対する感度が上がって、いつもよりたくさんの音が自分の中に流れ込んでくる。
 
●漫然と視界に入っているだけだったものが、音声で説明、描写されたことによって、急にピン留めされたように注意と関心が向く。そうすると次第に「よく見ようとする」ことが起きる。自然と視点や視角が増えるような感じ。
これは美術作品を鑑賞する会や、本を精読する読書会のときに起こっていることと同じ。指摘されて印象が強くなる。
 
●「ジム・モリソンのトートバッグ」とか「ジミヘンのTシャツ」とか、大事な見所をちゃんと拾っている。逆に、ええっそこ拾うんだ!という箇所も。
 
●ガイドの表現もユニーク。「いびつなおうち」「個性豊かな保育人たち」「だらしないモヒカン」など。
 
 ●自分の認識の間違いに気づいた。山くんの書き初めはずっと「中年」だと思っていたけれど、「申年」だったんだ!とか。「沈没家族」は10回も観たのに...!
 
●とても整えられた文章を美しく安定した声で読んでくださるので、読み聞かせを聞いているときのような心地よさもある。
 
●フッと聞こえてくる言葉が、画面での展開と相まって、非常に詩的だったりもしてハッとなる。
 
●本来は間合いで、味わったり咀嚼している、その隙間に、音声ガイドが入ってくるので、いつもの鑑賞より疲れる感じはあります。
もちろん疲れたらイヤホンを抜いてしまってもよかったのだけど、おもしろかったので、つい最後まで聞いてしまいました。
 
 
 
それから...ここはまだうまく表現できないのだけれど、「感覚と表現形式の掛け合わせのおもしろさ」みたいなものも感じました。
 
たとえば、似た感覚として、「テープ起こし」。
音声を聞きながら、どういう表記にしていくかを作業者が感じ取りながら、表していく。漢字なのか、カタカナ、ひらがな、ローマ字なのか。「まぁまぁ...」と表すのか、「まーまー」なのか。
また、音声で言葉を聞いているときと、テキストに起こされた文章を読んだときには、受け取っているものが違う感じとか。
 
あるいは、小説を実写化するとか、映画のノベライズとか、実写のアニメ版とか、映画のミュージカル舞台版とか、同じ作品の表現形式を少しズラすようなイメージもあります。
 
 
 
人間の感覚のそれぞれの役割はいつもすごくおもしろいと思っているのだけれど、またひらかれた感じです。
 
感度が上がる。うん。
 
 
これは、見える人も体験するとおもしろいと思う!
そして見えない人、主に音声ガイドで映画を観ている人と鑑賞体験を交換すると楽しそうです!
 

 

翻訳字幕も職人芸だと思っていましたが、この音声ガイドをつくる作業もまた非常にクリエイティブで興味深いです。
河瀬直美の「光」観てみたい。でもかなり切なそうだよね...。
 
 
 
 
 

 

ほんとうにお店、カフェのようなチュプキの外観。青いシェードが爽やか。

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本日のメニュー。

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すてき。毎回描いてらっしゃるんだなぁ。

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静かな商店街の一角。

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お向かいのお茶屋さんの抹茶ソフトクリームが美味しい。食べかけ画像ですみません!

名物は「むせ抹茶アイス」らしい。むせかえるほどの抹茶がかかっているそうです。。

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東京に20年以上住んでいますが、そういえば田端駅に降り立って、外に出たことがなかったので新鮮でした。新幹線(?)の高架と車両基地しか見えたなかったから。その向こうはどうなっているんだろうと不思議でした。

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空が広くて、夕焼けが美しかったです。

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すてきな映画館です。気になった方、ぜひ行ってみてくださいね!

そして音声ガイドもぜひ試してみて!!

 

シネマ・チュプキ・タバタ

JR山手線「田端駅」北口から徒歩5分
〒114-0013 北区東田端2-8-4 
TEL&FAX 03-6240-8480

HP: http://chupki.jpn.org/

 

サンリオの「くるみ割り人形」が衝撃だった話

今年の2月のライブビューイングで観てすっかり気に入ってしまった「くるみ割り人形」を、なんと1979年にサンリオが作っていた!
さらにわたしの子どもの頃から大好きな人形劇映画で観られる!
と観劇仲間から聞き、観に行ってきました。

 

ユジク阿佐ヶ谷

 

同時上映が、「ホフマニアダ ホフマンの物語」と「サスペリア(1977)」という、ミニシアター勃興期を彷彿とさせるラインナップ!たまらん...。


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いやーーーーーこれは衝撃!!!
思ってたんとぜんぜんちゃうかった!すっげーーーーー!!!
これヤバイ!!!

と、すっかり語彙が失われてしまった鑑賞直後。

 

サンリオらしい「ファンシー」な物語をイメージしていたのですが、もう冒頭からめっちゃくちゃ怖い!!

 

手加減なしで怖い!!

 

しかも今の映像表現と、技術も違うし、テンポやリズムも違うし、キャラクター造形も違うので、次にどんな展開になるのかも、登場人物が何を話してどんな表現をするのかも、どんな映像が目の前に展開されるのかも、まったく予測がつかない。

 

タイトルは「くるみ割り人形」なのだけれど、題にとって、下敷きにしたオリジナルストーリーなので、最後は「だいじょうぶ」なのだろうけど、あらすじが全然わからないのだ。

 

そんな中で、キャラクターがいちいち怖い。

 

・寝ない子どもをとって食いにくる(さらいにくる、だったかな?)ジャンカリ

・主人公のクララの恐れおののいている表情

ドロッセルマイヤーおじさん(クララの叔父。なんか抱えてそうで怖い)
・二つ頭のネズミ・マウゼリンクス夫人
・ジプシーの女性

...というか全員がなにかしら怖い。見た目も怖いし、声の調子も怖いし、行動も怖い。


怖くないのは、王子様的存在のフランツ(フリッツ)ぐらいか。

 

でも、、「この感じ、すっごくよく知ってる」とも思った。
いちいち自分の根っこのなにかに触れる。
子どもの頃ってこういう手加減なしの怖さが好きだった。
というより、子どもの世界にはこういう怖さが含まれていた、というべきか。
驚かしてやろう、怖がらせてやろう、と意図して作られたものとはまた違う怖さ。

夢に出たらどうしようと、寝るのが怖くなる、泣きたくなる、みたいな。

 

そこによく知っているサンリオのファンシーさはなく(最後に出てくるけど、メインではない)、子ども向けだからといって、ぜんぜん甘くない。

 

どんな人間も内に有している感情。

愛、殺めること、妬み、憎むこと、復讐、支配......語らせ、動かす。

 

 

子どもが大人になる過程で摂取してきた栄養ってこういうのもあったんだったなぁ。

 

わたしが人形劇が好きなのも、たぶん人ではないものに魂を宿す妖しさとか、人にはできないことを「平気で」やらせる感じや、見た目の特徴をちょっと何かのコードにふれるくらいぎりぎりのところでカリカチュア的に表現する感じが好きなのだ。たぶん。

 

感覚過敏の子には、相当ヘビーな音や光が容赦なくガンガンくる。

辛くて目をつぶってしまった箇所も。

 

 

一緒に行った友だちは小学生の頃に一度観ているらしい。

東京に遊びにきた時に、親戚のおばさんが連れて来てくれたんだそうで、大大大好きで本も買ってセリフも全部覚えて、、というぐらい好きだったらしい。

この日一緒に行って、数十年ぶりにこの映画を観て、涙ぐんでる友だちの隣にいて、時を超えて会えるってすごいなぁとか、この映画を観て強い影響を受けたっていう感受性もすごいなぁとか......映画を巡る人間の物語にも圧倒されていました。

 

 

 

関係ないけど、サンリオピューロランド行ってみたくなりました。

 

 

▼この映画は2014年にリメイクされていて、2作を比較して評している方がいます。

#映画 サンリオの『くるみ割り人形』79年版と2014年版 - 新・珍獣様のいろいろ


★追記★-----

怖い怖いしか書いてないけど、すごくつくりが細かかったです。人形の造形もだし、ワンカットワンシーンごとの撮り方もだし。

手抜き一切なし!

やりたかったことぜんぶやってはる!

そんな感じです。

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おまけ。

 

わたしはさらにこの映画も気になっている。

今年の一箱古本市で、マキさんが持ってきた岡本太郎の沖縄か奄美に関する本をお譲りしたときに、お客さんが話してくださったのが、この風習のことだった。

実際にどうやるんだろう、というのにすごく興味がある。こちらもユジク阿佐ヶ谷で。


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読み聞かせ 5年生・6月

今年度の読み聞かせがはじまりました。

ボランティアさんが1人増えたので、1学期はとりあえず1回みたい。ほどよい。

 

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前週に図書館で何冊か借りて、ぜんぶ時間を計って、息子相手に試し読みしてみました。

どれも良い本だし、時間もよい感じなんだけど、なんとなくどれもしっくりこず。

 

家の本棚にあったこれになりました。
15分でこれ1冊。集中して読めてよかった。

 

普段は家の本棚にしまってある本を持っていって読むのは、本に風が通り、場の空気を含んで連れて帰れるようで、特別な感じがあります。


読み聞かせまでの本を探している期間も豊かだし、みんなの成長を読み聞かせの場でほんのり感じられ、ありがたい機会をいただいてるなーと思う。

 

 

 

「おしゃべりなたまごやき」は、小学5年生のときに入っていた演劇クラブで、全校生徒の前で演劇発表会をやった思い出があるので、懐かしかったです。

わたしは冒頭で「王さま、おはようございます。あたまが、いたくはないですか。おなかのぐあいは、いかがです」と言うおいしゃさんの役。

白衣を着るのははじめてで、ドキドキしたなぁ。

人前で何かすることが楽しい、のルーツはこのへんにあるような気がします。

 

 

 

選ばなかった本が読み聞かせに向いてないわけではないので、またタイミングがくれば読むと思う。

 

谷川俊太郎の「生きる」。
大人になった今、あらためて、そして声に出して読んでみたら、ぐっときた。


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別のときに借りた本。愛読している毎日小学生新聞で紹介されていたので。

海とか狭いところが苦手なのに、借りてしまった。絵が美しいし、構図がユニーク。

そういえば、ムーミンの中に、灯台守の話があったなぁ、と思い出したり。


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学校の図書コーナーの新着本のブックトラックも行くといつもチェック。

谷川俊太郎のこちらの詩集もよかった。


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この日は読み聞かせのあと、出版プロジェクトの編集会議があり、息子の担任の先生との個人面談があり、どちらも楽しかった。

そして近所のお店で、入荷したばかりのいい香りの完熟梅も買って帰れ、今年の梅仕事の当てもついて。

 

いい一日でした。

今のわたしが「モモ」の世界を旅すると。/『モモ』を精読する読書会

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早起きして6時から『"モモ"を精読する読書会』に参加しました。

 

『モモ』は、小さい頃に読んだときはそれほどピンと来ていなかったのに、大人になってからなんだか気になる存在になってきて、行く先々で出会ってしまう物語。

この会も気になってはいたのだけれど、6時スタートということもあって、腰が引けていました。

でも、友だちがものすごく熱く、いい体験をしたんだ!ということを語っていて、思わず「釣られ」てみた。

 

そしたら、すごくよかった。

 

いやー、やっぱり読書会はいいな!!いい!楽しい!

わたしも何冊か読書会で扱いたい本がたまってきてるから、やろうかな!

 

終わりの時間が決まっていて、その時間までにどこまで進むか決まっていて、

ガイドさんがいて、目が留まった道端の花について、「みんな見てー!」とか、他の人の発見した虫や風景を見にいったりしながら、「じゃあそろそろ次いきましょうかー」と声かけがあって、それほど急がずに行っても、ちゃーんと時間には目指していた場所に着けるという。

 

「精読」もしてみると、こんなことが書いてあったのか!と発見の連続。

一文一文が味わい深い。

そうか、「モモ」ってこんな話だったのか。

ちょっと説教臭く感じられて、子どものわたしは嫌だなって思ったのかもしれない。

「モモ」に感情移入する感じのお話でもないし。

 

うーん、でも今読むと、というか精読して読書会で対話すると新鮮!

自分には合わないと決め込んでしまうのは、わかったつもりになってしまうのは、勿体無いなぁ。

 

 1ヵ月に1度ひらいて、だいたい1章〜2章ぐらいずつ、丁寧に丁寧に読んでいくスタイルは、まさにわたしが最初に出会った、ジェイン・オースティンの読書会に近い。

あれをやりたくてこのブッククラブをはじめたんだっけ。

hakusan-yoru.jimdo.com

 

 

話したことのほんの一部だけメモ。

それぞれの経験や視点や感性からの解釈が、読書会の醍醐味よのー!

このメンバー、この日この時間でしか起こらなかった対話。

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わたしは手元にあるドイツ語版と照らし合わせながら追っていて、それもまた特別な体験でした。

「日本語でのニュアンスはこうだけど、原文ではどうなんだろう」というときに、その言葉がわずかでもわかるというのは、やはりありがたいことだなぁ。

自分の過去の学びについて、今は全然しゃべれないし、と自虐的に扱ってしまうときもあるけれど、こんなふうにちょっと楽しい、ちょっと貢献できた喜びを味わい続けるのもいい。もちろん、そこを再スタート地点に、またがっつり学んでもいいし。

 

 

 

そういえば去年の秋に、長野の黒姫童話館でひらかれた「モモ」をめぐる対話のイベントに行ったことを思い出しました。

黒姫童話館は、ミヒャエル・エンデの遺品が世界で一番多く所蔵されているところと聞いて、いつか行ってみたいと思っていた場所。ふいに叶って行ってきました。

 

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そこでは、まぁいろんなことがあったのだけれど、今すごくおもしろいな〜と思っているのは、Mnemosyneのこと。

 

会場内のところどころに、言葉が書かれたカードが置いてあって、わたしがそのとき写真に収めていたのが、この上のカード。

 

Mnemosyne

ムネーモシュネー、ニーモシュネー、ムネモシュネ...

ギリシャ神話における、記憶の女神。

ja.wikipedia.org

 

 

へーと思って見ていたら、このロセッティの絵、こないだの「ラファエル前派の軌跡展」でほんものを見たんでした!!!

 

そして、ギリシャ神話といえば、2週間後には「そういえばギリシャ神話ってなんだっけ?」という勉強会をひらく!!!

 

なにやら、なにやらつながっている。

おもしろい、好き、楽しい、なんか気になる、、を探っていくと、あれやこれや出てくる。

生きてるって感じがする。

「灰色の男たち」に時間を奪われない術でもある。

 

 

 

 

 

このブログを書いてもまだ9時か〜

ただただ爽快で、時間の感覚が不思議で、一日のはじまりがこんなわくわく。

実に「モモ」らしい。

 

 

 

このきょうの感じを持ったまま、1ヵ月過ごす。

その間に起こることを、「モモ」的に解釈していく、、そういうことかぁ。

1冊の本を時間をかけながら旅をしていく。このフレームもすばらしい!

こういう方法でしか見えてこないことの探求。

 

次のまでの1ヵ月が楽しみだなぁ。

 

 

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未来の自分に宣言する、願いをつなぐコラージュ

東京は梅雨の晴れ間。いかがお過ごしですか?

紫陽花が今を盛りと咲いています。

 

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3年前にわたしがつくったコラージュが、Facebookの機能でリマインドされてきました。

 
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人の顔をこんな正面に据えるのは、わたしにしては珍しい。

なにか決意をしていたんでしょう。

あえて迷うことを選んでいく。挑戦し、つかみとってやる!というような。

 

散らばる言葉やアイテムに込められた願いを引き継いで、
今の自分があるように感じました。

 

過去の自分にありがとうと言いました。

 

 

 

6/22土の夏至のコラージュでも、あとあと眺めてからもエネルギーをもらえるように、丁寧に作品を作っていきます。

あなたの、あなただけが感じている「今」を凝縮させてみましょう。

何が見えてくるのか、その場で分かち合ってみる体験まで、ご用意してます。

 

気になる色、形、モチーフに目を留めて、感性を開放していきましょう。

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「ラファエル前派の軌跡展」がよかった話

三菱一号館美術館の「ラファエル前派の軌跡展」に行ってきました。

mimt.jp

 

実はロセッティの描く女性の絵があまり好きではなくて。つまり...その...ゴツい...。

なので、このポスタービジュアルを観たときに、うーん、まぁいいかなぁってスルーしそうになってました。

「ラファエル前派」についても、あまり詳しくは知らないと思っていたし。

 

でも、そういえば...とふと思い出したのが、1987年に滋賀県立近代美の「ラファエル前派とオックスフォード」展に行って、よかった記憶。

今、年齢を計算してみたら、わたしまだ小学生だった!
その頃に「よかった」と感じたのなら、それはけっこうほんとうなんじゃないか?
と観に行く前からわくわくしてました。

 

 

ジョン・ラスキン生誕200年記念というもあっての開催。

ラスキン自身の素描、水彩画も3部屋分。すばらしかった。

ロセッティやミレイのPRB、彼らから影響を受けた広義のラファエル前派に、バーン・ジョーンズウィリアム・モリスと盛りだくさん!

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たっぷり2時間半かかった!

 

 

 

絵もいっぱい描いて楽しかった。

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後半のバーン=ジョーンズにもっと時間かけたかった。

...そう、たぶんわたしはラファエル前派の中でも、バーン=ジョーンズ、ミレイ、ウォーターハウスあたりの感じが好きなんだわ、と思い、二冊買い足しました。至福...♡

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6/9の会期終了までになんとかもう一回観たくなり、年パスを買いました。
一号館の年パスは三菱系列の美術館が割引になるのでかなりお得。

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家に帰って「ラファエル前派とオックスフォード展」のときに買ったポストカードを探したら、なんとあった!物持ちのいいわたしにありがとう。

ウィリアム・ホルマン・ハントの「世界の光」

ジョン・ラスキンの「カワセミの習作」

へぇ......小学生のわたしは、この2枚をどんな気持ちで選んだんだろうなぁ。

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そしてやっぱり「岩崎久彌さん、今もありがとう」と思いました。

東洋文庫旧岩崎邸庭園に行った経験を携えての三菱一号館美術館だったので、わたしの中で文脈があるのです。

友だちが「文化芸術は私財を投げ打つ人によってしか守られない」と言っていたっけ。

次は三菱一号館のたてものツアーと、旧古河庭園にも再訪したいなぁ。

 

 

 

今開催中のモローウィーン・モダンクリムト、そしてこのラファエル前派は、「同時代の人間関係」というテーマで串刺すより楽しく観られます。

伝統と革新。影響を与え合い才能を磨き合う若者たち、師匠と弟子、画家とモデル、親子、恋愛、不倫、性、そして世紀末。こういうムーブメントだったのかぁ、、ということを展覧会を通して感じられます。

展覧会同士が響きあう感じも、都市を舞台にした仕掛け、遊びのようで、わくわくします。

 

次にまたラファエル前派の展覧会があっても、きっと違うキュレーション。

展覧会を利用して一人の画家、ひとつの美術館、ひとつの時代、ひとつのアートのムーブメントとして、いっぺんしっかり体験して自分の中に体系ができると、別の視点や側面からの情報が入ってきたときに、より受け取れるものがふえるし、広がります。

これが、鑑賞の軸がある人の楽しみ方。

 

このあたりの「誰にどんな鑑賞の場をつくればよいか」について、noteのほうでまとめます。(これがけっこうエネルギーの要る作業...でもがんばる)

 

 

 

美術館でもわかりやすいジュニアガイドがもらえます。今回買ったポストカード2枚はこちら。また数年後に見返すと、味わい深いのだろうなぁ。この頃はこういうのが好きだったんだな、とか。

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2019年6月号の「一個人」の特集もすごくよかった。

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 さて、きょうはいよいよ旅の終着地点。クリムト展です。

どんなかなぁ。楽しみ。

5年後のわたしを青天井で描く

新月に願い事を書き、満月に見直す」というサイクルで、《願い・叶える》営みを、もう1年半ほど続けています。

 

脳の機能、心理、ひらめき、感覚、言語能力、時間、場、スピリチュアリティ霊性)など、言語化しにくい、でも確かにある、人間に備わっている機能を余すところなく、おもしろく、発見を楽しみながらつかっている感じです。

仲間と集まってやるから、学びも多い。

 

開発者は、「自己対話の習慣」「人生の豊かさを味わうための、決定的な基礎体力」と表現しています。

わたしも筋トレのように感じている。

 

わたしにはこの人生でやりたいことがあって、この一度きりの生を希望を持って、満たされて生きたいという願いがある。
それは自らが作り出せる、叶う行動ができる、チャンスがきたときに受け取れるように準備ができる...その仕組みがわかる。

 

教わったのはこちら。ご興味ある方はぜひ。

 

 

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そんな営みを共にして、新月と満月に定期的に集まっている仲間3人で、1ヵ月単位ではなく、もっとスケールを広げて、5年後の願い事のリストを考えてみたら、どんなことが叶っちゃうんだろう?と思いたち、

 

「過去の新月のリストをふりかえり、5年後のわたしを語ろう」という場をひらいてみました。これがめちゃくちゃ楽しかった。

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願い事のリストでは、まず浮かんだものを片っ端から付箋を出して、付箋同士を組み合わせて、ひとつの文章をつくるという作業をします。

 

当日は付箋がいつもよりたくさん出たのもびっくりしたのだけれど、リスト化したときに、一気に広がりと具体化を見せ、そしてさらにみんなにシェアしたら、ますますパワーアップした文章になり、この人と場の影響を受けた願い事のきらめきと力強さに、終始圧倒されていました。

楽しすぎて、学びのシェア会のときみたいに、「ヤバい、楽しい」ばっかりになって、語彙力貧困状態。思考を通過せずに出てくる、生き生きとした魂の響き合い。

それはまるで踊り。舞い。

 

みんなの書いたフレーズやワードをまねっこし合い、「あたしもそれ書こ!」「それわたしのリストのこれのことじゃない?」など盛り上がりました。

「5年後にハワイでみんなで叶ったお祝いをします」と書いたメンバーも。

 

それを聞いて、願い事を描き、満月に見直し、また願い、、というサイクルは、未来に希望をつないでいくための、生活の一部なのだなと思いました。わたしにとって。

 

いつ何事が自分の身に降りかかるかわからない、いつ終えるかわからない、この頼りなく儚い命を抱えながら、希望をもってきょうを明日を生きるための、健気で切実で、しかし喜びもまた大きな、人間に勇気を与える手段。

 

イメージを現実に変える脳の力が人間にはある。

 自分の大切なもの、自分の価値観、好き、心地よい、きれい、、自分の美の感覚を取り戻す。

 

「それを言葉や文字だけではなく、ビジュアルでも確認するのが、わたしが3ヵ月に一度、暦に合わせてやっているコラージュの会なのね」と友だちが言ってくれて、「おお、そうだ!そうだったのか!」とはじめてつながりました。

「わかってなかったんかい!」という感じだけれども、意外とこういうことってあって。

あっちでやり、こっちでやり、としていることが、自分では関係あるという確信はあるのだけれど、具体的にどうつながりを持っているか、なかなか言語化しづらい。

人との対話を通してふいに出てくるような。

まさにそういうことが起こって、それにもわくわくしたのでした。

 

そんなことがあり、ますます、6/22の夏至の日にひらくコラージュの会が楽しみになっている、というところです。

 

 

毎回製作(切って貼っての作業)までの道のり(ワーク)はあれこれ考えているところです。

今回の5年後のリスト書きでの、「制約を外して思う存分夢を描く」を体験しちゃったわたしとして、来てくれる皆さんにいいものを場を通しておすそわけできたらと思います。

 

 

きっかけ、整理、集中、応援がほしいあなたと、お会いできたらうれしいです。

残り2席です。ぴんときたらぜひ。

 

collagegeshi2019.peatix.com


 

お問い合わせはこちらへ。

 

 

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なぜかわからないけど今やってみたいから、をサポートする

先日、ある方との場づくりセッションで、

なーんか、やってみたいんですよね...。なにも確かなことはないけど。やめたほうがいいって言われたりもしてるし...。
というクライアントさんと、
でもそういうやつって未来の自分からのお知らせだから、キャッチしとくといいですよね。リスクも検討してやればだいじょぶ...たとえば押さえておくといいのはこれ...。

というやり取りをしました。

 

その、やってみたいときの話してるときの、人の感じってなんかしゃら〜んと音がしてて、ふわっとしていて、他の話してるときと、ちょっと違う感じがする。

 

「それ、今めっちゃやってみたいんですね?」と確認すると、

「そうみたいです!」とホッとしてニコニコになる。とってもいい笑顔。

 

セッションでのわたしの役割って、ほとんどこういうときのためにあるんだよなぁ...と印象深く思った瞬間でした。

 

お知らせが来ても無視してるとそのうちお知らせ来てても受け取れなくなり、でも自分の中でリリースしたいものは溜まっていくから辛い。

無視してしまうのはなぜか。
不安でいたい、困っていたい、飢えていたいから。
留まっていたい力は強い。

過去にあったり、見聞きして疑似体験した怖いこと、辛いこと。
一つひとつは小さくても、いつの間にか足をひっぱるほど大きくなっている。

でもそれに屈しずに、自分の中にある不安と手をつなぎ肩を抱いて、ここから出ようと言う。

 

ぼんやりと明るいほうへ。
針の穴ほどの隙間から差してくる光のほうへ。

 

信じる、信じる。

人も自分も。自分も人も場も。変化を。人間の叡智を。

 

今やってみたいことを、やってみよう。
場をつくるという手段で、自らの手で希望をつないでいこう。


そんな気持ちで、セッションという場を一緒につくれたらと思っています。

 

場ではわたしは、
 ・事実を確認する
 ・描いて同じ画を見る
 ・大切にしたいこと、嫌だからしたくないことを聴く
 ・目線を上げる提案をする
 ・"話していて思ったけど"を待つ
を大切にしています。 

 

お気軽にお問い合わせくださいね。

 

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能「船弁慶」の予習会をひらいた

来週観に行く天籟能の会の「船弁慶」の予習会を、友人のたかねさんとひらきました。

 

予習会のフォーマットは、METライブビューイング「椿姫」「魔笛」第九予習会経験からできたものを元に。

たかねさんは能のお稽古をして舞台経験も積んできた、「能の世界」の方。ぜひレクチャー部分をと、お願いしました。わたしは場をセットして進行する係。

「個々人の楽しみを大切に、はじめて能を観る方の関心とお能の世界との間に橋をかけたい。そのためには...」という打ち合わせで、必要なこと、できること、やりたいことを共有しながら、一緒につくりました。

 

まずは参加メンバーとメッセージスレッドをつくって挨拶。

今後の流れ《予習会→当日鑑賞→感想会》を共有。

能や船弁慶に関する情報を適宜シェア。
ちょうど5月はNHKのTV番組「100分de名著」が「平家物語」だったので、その話など。メンバーが知っていることもここで持ち寄る。

能の知識をサラッと入れておいてもらいたい...ということで、2人で「能ってなんなん?」という番組を作って、メンバーにも聴いてもらいました。

note.mu

 

「教科書」に書いてあるようなことをわざわざ聴いてもおもしろくない!

誰から橋をかけてもらうかが大事だから、それぞれの「お能の好きなところ」を話したらいいんじゃない?となったら、ただただ自分らが楽しい番組になってしまいました。

それでも、もしかして、お能を知らない人、興味はあるけどよく知らない人が楽しんでくれたり、お能をすでに知ってる方が「わたしもそこが好き!」「わたしはこういうふうな愉しみ方!」など教えてくれるといいなぁ。

聴いてくださったら、ぜひnoteのほうでコメントください。

 

配信の翌週に、「予習会」を開催。

たかねさんに「船弁慶」のあらすじや見どころをレクチャーしてもらいながら、質疑したり、メンバーが知っていることを持ち寄ってもらう、ピアな学習会となりました。

たかねさんは、さすが舞台の経験者だけあって、深い知識と経験に裏打ちされたすばらしい内容!謡本を見せながらここが「ぐっとくる」ところの謡いをやってもらえたのも貴重。

他のメンバーは、それぞれの仕事やライフワークなど、その人なりの体系化された世界と能の世界をつなげて、「それってバレエで言うとこれに当たるよね」など理解しようとしてくれたり、その人ならではの感性から、疑問や解釈を言葉で表現してくれて、場にいろんな刺激と発見をもたらしてくれました。

登場人物と物語の解釈を話すうちに、一人ひとりの中に、船弁慶の舞台のイメージ、登場人物の像が立ち上がってくるように感じました。

 

 


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それぞれの知見が場に投入されて、一方的に教わるだけにならない場。

持ち寄り分かち合う。

専門があることに敬意を払いつつ、時に報酬も生まれるけれど、そこに上下関係を発生させずお互いが学び合い育み合う、双方向の場。

 

少し前の時代の《教えるー教えられる》の場は、知っているほう、経験が深いほうが、知らない人、経験が浅い人よりえらいという立場をお互いが取っていた。

でも、今の時代はそうではない。

上野千鶴子さんが東大の入学式の祝辞での言葉を借りれば、「すでにある知を学ぶのではなく、誰も見たことのない知を学ぶ」 場や、その場をつくる力が大切なのだと、あらためて思いました。

 

 

たかねさんに、「自分にとって能の話ができたことは喜び」と言ってもらえて、うれしかった。

「人前でお能についてお話するのは初めて」とは言っていたけれど、お能への愛がとても深いのをわたしは知っているから、もうぜひぜひ!という感じでお願いして。

予習会をやってみて、「橋の真ん中で出会って、手を取り合っている感じ」と表現してくださって。いやーすてきだ。

 

配信したことでも、お能関連の懐かしい人や、お能関連ではなかったけれども出会い直した人もいたらしく、やっぱり好きなもの、ことの話をするって、いいなぁ〜

 

 

あーめちゃめちゃ楽しかった!!
まずはもう、能を語れる友だちが増えていくのがうれしい!
船弁慶」という曲の理解も深まったし、能への愛もますます濃く強くなる。

 


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実際に舞台を観るのは明日!セルリアン能楽堂で。

終わったら、カフェで1時間〜1時間半、感想を話す時間を持ちます。

予習会を経て、日常を過ごしてからの本番の能。

 

わたしもみんなもどんな感想を持つのか、ほんとうに愉しみです。

天籟能の会のグラフィックデザインはいつも素敵。


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それからプログラムの開発の手応えも。

2017年のMETライブビューイング「椿姫」を観る会を発端として、自分の関心あるジャンルで、いろんな友人と組んで、いくつも場をつくり、研究開発を続けてきました。

ここにようやく《準備→予習→鑑賞(体験)→対話→発信》を1セットにした鑑賞体験プログラムが完成した感触があります。

 

これを友人が「ハイエンゲージメント鑑賞」と名付けてくれました。
これを主催側から見れば「ハイエンゲージメント興行」。
それを興行主に提案していく。

 

A.ハウゼンの「美的発達段階」の第三〜四段階の方向け。

やり方によっては、第二段階後半の方にも可能。

こういう鑑賞対話や体験対話の場をファシリテーションやワークショップの型としてだけではなく、社会的意義と接続するメタな視点と、深い動機から汲み上げる関係性のデザインを含めた「前後のある場づくり」として、必要としているいろんな現場に実装したい。

 

対象者の美的発達段階を考慮した上で、テーマを設定し、必要な量と質の知識を順番に手渡し、一人ひとりに言語化をうながし、体験を定着させていく。

正確性や学術的価値ではなく、ひらく人自身と集う人にとっての価値の追求。

また、誰から聞くか、誰から橋をかけてもらうかが重要。

ひらく人の文脈や動機から生まれる場づくり。

 

「すでにある知を学ぶのではなく、誰も見たことのない知を学ぶところ」

 

固まってきた!!

これをなんとか近いうちにnoteでまとめます!!!

 

 

 

 

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