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ヒトトビ〜人と美の表現活動研究室

他者の表現にふれることから、自分の中にある美の感覚にもふれてみる、自分の美を表現してみる。みんなで探究する場づくりを通して考えることなど。

ばななさんに会う〜作家はどうやって小説を書くのか

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 吉本ばななさんに会った。

 

会ったといっても、177人も参加者のいる講座の会場だけれど。

でも早く来て並んでいた友人のおかげで、壇上のばななさんのほとんど真ん前の席を陣取ることができ、わたしに話してくれてるんじゃないかというぐらいの近さだったので、会ったといってもいいことにする。

 

ばななさんの熱烈なファンとは決して言えないけれど、何年かの周期でばななさんの小説に救われることがある。

ああもうだめだ、というようなときに、図書館の913.6「よ」の棚へ行き、10冊ぐらいまとめて借りてきて、読み終わったらまた10冊借りて、とにかくくる日もくる日もばななさんの本を読む。多作な方なので尽きない。けれどそのうちある日ぱたっと、「あ、もう大丈夫」という感じになり、それ以降また読まなくなる、という感じ。

楽しみのためというより、お薬のように、加持祈祷のように、ばななさんの本を読んできたような気がする。

実際話の中にはオカルト的なものも多いし。

 

けれど本人は全然オカルトではなくて、呼び寄せそうな感じもなくて、なんだかとても健やかで、にこにこしていて、ふなっしーのスケジュール帳をもっていてかわいかった。

 

5歳から書きはじめたときコナン・ドイルがお手本だったとか、オチがない話はゆるされない地域に住んでたからオチがない話は書けないとか、30年間一度も〆切を過ぎたことはないとか、午前中に書くことが多いのは朝だと余計なことを考えないからだとか、書き終えるときは小説の方から「もう終わって!」って言われるから「え、もう?」って若干落ち込んだ雰囲気になるとか、日本では有名=金持ちと思われるのはなぜかとか……、そんな話を編集者の根本さんと対談形式で話してくれた。

 

根本さんから飛び出す作家との攻防の話も、おもしろかった。ライブじゃないと聞けない話って感じだった。

 

質疑応答の時間には、「根本さんに会いたくて来ました、"キッチン"は今朝はじめて読んだ」といってるおっちゃんがいてびっくりした。ばななさんに会いにきたわけじゃないんだ…。

 

最後の、50代のばななさんの決意は、力がこもっててカッコよかった。ばななさんのことが大好きなお友だちのえりこさんと行けたのもよかった。