ひととび 〜人と美の表現活動研究室

観ることの記録。作品が社会に与える影響、観ることが個人の人生に与える影響について考えています。

あなたの愛は深い(NVCの過去の体験から)

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先日の学びのシェア会のレポートNVCについて少しふれてみて、わたしの中で一度NVCについて書いてみたい、という気持ちがわいてきました。ので、書きます。

 

 

わたしはNVC(Non-Violent Communication 非暴力コミュニケーション)というコミュニケーションの手法を2011年から細く長く学んでいます。

 

詳しくは、日本で普及・発信活動をしているこちらの団体のサイトをどうぞ。

nvc-japan.net

 

こちらも https://www.facebook.com/nvc.u.jp/

 

 

2011年に「エンパシー・サークル」という小さなワークを通してNVCの概念にふれたときに、たくさんの共感に包まれてとても幸せな気持ちになったし、とにかく「なんてPracticalなんだろう!」と驚きました。

感情やニーズを伝える共通言語を、わたしたちは既に持っていたじゃないか...!

こんなシンプルな言葉で...!

 

 

NVCのリストにある言葉は、一つひとつはよく知っている言葉、でも「そんな言葉があったのか!」というぐらい自分の中で忘れていたような感覚がありました。

http://nvc-japan.net/material/feelings_needs_list/

英語のリストも見ると、よりストレートにとらえやすい Feelings Needs

 

 

内面の感情やハラの底にある望み(ニーズ)の言葉は、ただ言葉として存在している。

思考判断や解釈を加えられていないと、まるではじめて見る言葉のように鮮やか。

 

 

自分の気持ちがわからない、相手の気持ちがわからないときに、事実と感情とニーズに分けて聴いていくと、もやもやの正体が見えてくる。

自分を聴いていく、相手を聴いていくのは、分厚い雲間から一筋の光が差し込むような、そこに希望を見出すような道のり。

 

 

なぜ対立や葛藤が起こるのか。

どうすればそれを超えて、あるいはそれと共生しながら、自分と人とさまざまな濃淡で、あたたかに、つながりあうことができるのか、自分の人生を生きてゆけるか、を日々模索し続ける。

いろんなものでできているわたしの、傍らにあるもののひとつがNVCという感覚です。

 

人と話をしていても、セッションの仕事をしていても、場を催したり進行していても思うのが、いかに今の自分の実感とつながった言葉を使えるか、語彙を増やし続けられるか、表現を豊かにできるか。それを意識したはじまりはNVCでした。

 

 

 

わたしは、NVCの勉強会やワークショップには、必要を感じたときや、関心の合ったものにたまに参加している程度で、まったく熱心な学び手ではありません。

「入会」や「入信」もないし、何の強制も制限もないし、どのように使うかもその人次第であることと、中心で活動している人が探求し続け、いつもどこかでオープンな場がひらかれているということを常々ありがたく感じています。

実際に先日シェア会で話した、サラ・ペイトンによるファミリー・コンステレーションはそのような流れの中で出会ったもので、とても得ることが大きい、有難い機会でした。

 

 

タイトルの言葉は、そんなNVCの勉強会の一つで、5年ほど前にひらかれたもので、そのときのファシリテーターの方からいただいたものです。

 

わたしが自分で話した話の中に、自分が思い当たる中で重要なニーズを取り出してみてと言われて、たぶん、共感、サポート、安心、理解などを挙げていたと思うのだけど、

「違うと思う。あなたの一番大きなニーズは《愛》だよ。あなたは自分で思っているよりずっと深くて大きい愛をもっている。そうわたしは感じます」

とわたしの本質に向けて、まっすぐに言われた。

 

そのときのまっすぐに届いた感触と、そのあとに涙が溢れて、とても解き放たれた熱い感情を今もありありと思い出すことができます。

 

 

怖れや不安があると見えづらくなるのだけれども、そんなときこそ自分の真ん中に愛をもってくると、ああ、これでいいのだという感覚になれる。 This is it.

 

「愛」を日頃から当たり前のように使っていると、大げさでもなく、深刻でもなく、スカしてるんでもなく、ただあるものになるなぁというのも、ここ7,8年の実感です。

 

 

NVCの目的は「自然な分かち合いが可能なつながりの質にたどり着くこと」

The purpose of NVC is to create the quality of connection where everyone’s needs are equally valued and strategies to meet needs contribute to connection, harmony, and peace.

 

それもすごくいいなぁと思っている。

 

 

 

自分の学びに役に立ったことは、他の誰かにも役に立つかもしれないな、とも思って書いてみました。

 

 
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