こちらでお知らせしていた、「ゆるっと話そう」シリーズ第2回、ひらきました。
映画が終わってからの45分間の小さな場。
映画を観て余韻に浸りながら帰るのもいいんだけど、
帰る前にちょこっと話してったら、ちょっといいかもよ!
という気軽な企画です。
やるほうのわたしも、準備はするけど、とても気軽な感じでやってます。
ただただ、楽しい。
この日もめっちゃ楽しかったです。
ほんと愛されてるんだなぁ、この映画、と実感しました。
しかもこの日は、「感想を話せるって知ったから来た」という方が4人もいらしたんですよ。別日に観たけどこのためにわざわざ来てくださって。えーん、うれし。
シナリオを読んで予習して来られた方も。こんな本が出てるんですねぇ。
パンフレットの在庫がもうなくて(2017年の映画だから)、プレスシート。
おすすめしたら皆さん我も我もと買いにゆかれて、うれしかったです。原作の綿矢さんや監督・脚本の大九さんのインタビューが載ってるんですよ〜
座組みや話し方は、当日の人数によりますが、今回は前のほうに集まって、一つの輪になってひと言ずつ感想を言ってもらうのを二周したあと、フリートークにしました。
同じシーンでもすごく共感していたり、ちょっとよくわからなかったり、違う感想を持った人の話を聴き合うことで、立体的に見えてくる。
みっちりと作り込まれてるから、話せることがすっごくたくさんあるんですね。
テンポがいいからどんどんのっていけるけど、こうやってみんなであのシーンは、このシーンは、と話していくと、伏線や心理の描き方に感服!!という気持ちになります。
この日は支配人さんもいてくださったので、映画の中身の話もつくり(製作、脚本、撮影、流通)の話も十分にできて、濃いぃ45分でした。
結論もなにもない場ですが、
やっぱりこの映画、いいよね〜!!!!!好き!!!!
という熱い思いがみんなで確認できてよかったです。
ある方の感想、「主人公は女性だけど、男の人もこの映画大好きなのは、性別関係なく、人間だれにでも関係ある、底のほうに共通していることを扱ってるからなんじゃないか」に、わたしも大きくうなずきました。そう思う!そこがこの映画のすばらしいところなんだと思う!!
「話し足りない」ぐらいがちょうどいい。これより長く話すとちょっと気合いが要るし、話してるときは楽しいけど、映画も一本観ているので、ちょっとオーバーフローで帰り道が疲れちゃう。ちょうどいいのが45分。それでも第一感想は話せた満足感。
そこからまた咀嚼がはじまって、日常の中で滋養化してゆく。楽しみですね♪
医療でコ・メディカル(Paramedic)という役割・仕事の人たちがいますが、
どんな業界にもいる、そういう「つなぐ」人たちと、わたしは一緒に場(機会・集い)を作りたいです。
映画なら監督やプロデューサー"以外"の人かな。
今チュプキでやってみてるのは、映画館というコ・シネマの人と一緒に、映画と観客をつなぐ場づくりです。
次回も楽しみ。また決まったらお知らせします。
Infomation
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鑑賞対話ファシリテーターがサポートします。
こちらまでお問い合わせください。
スタッフさんたちと♪
わたし自身の感想も、観たことない人にもさしさわりない範囲で、ちょこっと書いときます。ぽとり。
この映画はぜひこんな人に観てほしい!
どうせわたしなんか絶滅したっていい存在だしさ、と全面的に部分的に思っている人、
そういう沼から抜けてきたつもりで、逃げられない何かをもってる人、
こじらせって言われるとムカつくけど過去のあれこれ、確かにまだ引きずってるよ悪かったな!という人、
思っていることはたくさんあるのに口にするのが苦手。でもわたしだってぼくだって(ああ、日本語の一人称ってほんと不便...)いろいろ考えてんだよ!な人、つまりみんな(でしょ?)!
誰彼構わず、腕引っ張って見せたい!
恋愛の体裁をとりつつ、観てるうちに「ん...恋愛っていうか......あれ、これあたし自身のことじゃね?」と思わず我が身を振り返ってしまう。身につまされてしまう。
自分のつくった妄想の膜の中なら安心していられる。
できれば布団かぶって寝てたい。
でもそこから出て行きたいとも強く願っており。
誰かがドアを開けてくれたときに、誰かが「それ膜だから出てこい」と手をつかんでくれたときに、出ていけるかも...と思える勇気を観てるだけでもらえる。
なんなら、後日召喚して、脳内再生して、体内起動して、出ていける。
あらゆるシーンで思うのは、
ああ、やっぱり「正直さ」っていいな〜ということ。最強。
「過去にどんな辛いことがあったか知らねーけど」って言って、
(べつに映画の中で台詞として言ってないけど)
今の「わたし」を見てくれる存在、いる・あると思うんだよね。きっとだれにでも。
極端で、遠いように見えるからこそ、安心して作品の中でじたばたできる。
今の自分の心当たりが投影できる。笑える。泣ける。
作品...鑑賞できる対象の表現ってありがたいなーとあらためて思う。
「暴走ラブコメディ」って帯に書いてるけど、お愛想で笑わなきゃいけない要素一切なし。
ひりっとするけど傷つけられない、ああワカル...のオンパレードな脚本と、役者のわざとらしいドタバタじゃないほんものの演技と、世界が愛おしくなるサウンドとカメラワーク、すべてがすばらしい!
チュプキでの上映は終わってしまったけど、機会があったら観てほしい映画です。それでも「音がいい」から、やっぱり劇場で観られるといいですねぇ。