ひととび 〜人と美の表現活動研究室

観ることの記録。作品が社会に与える影響、観ることが個人の人生に与える影響について考えています。

読み聞かせ の検索結果:

映画『古の王子と3つの花』鑑賞記録

…に大人からおとぎ話を読み聞かせしてもらったときの、辻褄の合わなさや飛躍にあれこれケチつけたりせず、そういう物語としてまるっと楽しんで、細部は自分で補完して勝手に想像して隅々まで楽しむような、ああいう時間も思い出したり。 お姫様に恋する王子様(異性愛)、美男美女、醜い心の人は見た目も醜いなどのおとぎ話の型自体に大きな再解釈はないけれど、なんとなく感じ取ったのは、王子様が今のZ世代っぽいというところ。正直な自分の気持ちを言葉にする、親など年長の男性との関係性を問い直す、暴力ではな…

本『えほんのせかい こどものせかい』

…ラ見ている。小学校の読み聞かせボランティアをしていたときに、とてもよい研修をしてもらえたことで、それまであまり深く考えたことのなかった子どもと本の橋渡しをすることについても知りたいと思うようになった。正直、松岡さんの著書を読んでいて堅苦しく感じるところもあるし、「おかあさん」と連呼されるとしんどくなるところもある。子どもを育てるのは母親だけではないという思いがあるし、「おかあさん」に対する批判を聞くのはいまだに苦しい。けれど、やはり学びは多い。大人と子どもの違い、子どもをため…

本『幽霊塔』『乱歩打明け話』読書記録

…黒岩涙香の探偵小説を読み聞かせしてもらったこと、自分の内側に部屋を作ってそこで孤独のうちにたくさんの創作をしていたこと、今もその延長にあること、活字から夢幻世界を立ち上げることの面白さ、活版印刷を自分でもやってみたこと、雑誌を出したみたこと、涙香の『幽霊塔』に出会ったときのこと、女の子への初恋、男の子への恋(タイトルにもなっている「乱歩打明け話」)、活弁士になってみたいと一瞬思ったこと、作家になるまでに二十種近い職業に就き、池袋に定住するまで40回の引越しを経験したこと、執筆…

映画『ムアラフ -改心』@わすれな月 鑑賞記録

…院している子に聖書を読み聞かせるためにときどき病院を訪ねるシーンもある。驚くブライアン。父親は逃げて、母親は行方知れずという。これは今までのヤスミン映画にはない踏み込み方だった。親から子の他、男性から女性への暴力についても描かれる。この描写はつらかった。ヤスミンの重要な社会への問題提起だったのだろう。 ・次第に明らかになる、ブライアン自身も父から性的虐待を受けた過去を持っていた。「宗教」が人を傷つけることがある。それは変えられないのか?それを止めなかった母親を恨んで、きつく当…

『館蔵品展 哲学堂』と哲学堂公園 鑑賞記録

…の本物に入れたのが、読み聞かせボランティアをやってきた身としては、うれしい。またゆっくり訪れたい。 View this post on Instagram A post shared by 舟之川聖子|Seiko Funanokawa (@seikofunanok) www.instagram.com この日は、新井薬師駅で待ち合わせて、北の哲学堂方面に向かい、住宅街にあるお店で美味しいランチをいただいてから哲学堂へ、というコースだったのだけど、駅から南へのびる商店街も大変賑…

絵本『梨の子ペリーナ』

…は、時間や場所を超えた普遍性が生まれる。そこがおもしろい。 今年度の読み聞かせボランティアは、対面ではできなくなって、放送室からの朗読を届ける形になった。給食時間は、全員黒板のほうを向いて、おしゃべり禁止で黙々と食べることになっている。「せめて週に2回でも耳からお話を聞けたら」ということで学校から打診があったことから。 次回は、この『梨の子ペリーナ』を読もうかな。朗読に向くお話、向かないお話があるので、指定された本から選ぶことになっているけれど、リーダーさんに相談してみよう。

書籍『ものぐさトミー』

わたしが小さい頃に大好きだった絵本。 息子も大笑い。 やるなら徹底的にものぐさするトミーがいい。 改心せんかったっていいやん、て今なら思うね。 電動歯ブラシは1966年にはまだなかったけど、2016年には当たり前だ。 次の読み聞かせはこれも候補に。

読み聞かせ・5年生・1月

今年最初の読み聞かせでした。 冬の一番寒い時期を念頭に、家の本棚にあった2冊を選びました。科学写真絵本と民話の組み合わせは、読み聞かせの一つの型です。理由はのちほど。 あし→てぶくろの順で読みました。 「あし」 福音館書店では品切れ(絶版?)のようです。図書館にはあるかと思います。 https://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=4042 ヨシとも言います。平安や鎌倉時代にはアシと言っていたようですが、いつからかアシ=悪しと音が一緒なので縁起が悪いと…

読み聞かせ 5年生 10月

…く10月。 きょうは読み聞かせでした。 読んだのはこちら。林明子さんの「こんとあき」。 読み聞かせの時間は15分。前回9月は2冊読んだのですが、今回はじっくり1冊を丁寧に読んでみたいという気持ちがあり、これのみ。 それとなぜかうまく言えないけれど、今回は女の子が主人公で冒険をする物語をみんなで読みたかったのです。 わたし自身大好きで、図書館で何度も借りて、息子とも読んだ絵本。 今まで図書館で借りてきたけど、これはずっと手元にあってほしくて、本屋さんで購入しました。 今読むと、…

わたしの中の"図書館"をアップデート!

読み聞かせのための本を仕入れるのがすっかり遅くなってしまい、取り寄せてる日数もなくなったので、先日、久しぶりに中央図書館へ行ってきました。 そうしたら、アップデートされた。 そうそう、近頃「アップデート」がキーワードなのです。 「これはもう知っていて理解しているというラベルを自分でつけたけれど、あえてもう一度見に行ってみる、やってみる、調べてみると、最新は全然違っていた!」というAmazing!な体験が大事だと思っていて、あちことで言い回っている。 中央図書館というのは、だい…

読み聞かせ 5年生 秋

…の15分のために」。読み聞かせの時間が15分なので、ちょうどいいよ、とボランティア研修のときに教えてもらいました。学年と15分で読める2冊が提案されています。目安の時間が添えられているので、選びやすい。 今回は夏休み明けということもあって、子どもたちに会うのは久しぶりだったのですが、みんなが並んで立ったときに、背が高くなっていて、顔つきも大人にまた一歩近づいていて、圧倒されてしまいました。 2年生で初めて読み聞かせに入った頃は、あんなにちっちゃかったのに、こんな大きくなって、…

シネマ・チュプキ・タバタで音声ガイド上映を体験してみた

…読んでくださるので、読み聞かせを聞いているときのような心地よさもある。 ●フッと聞こえてくる言葉が、画面での展開と相まって、非常に詩的だったりもしてハッとなる。 ●本来は間合いで、味わったり咀嚼している、その隙間に、音声ガイドが入ってくるので、いつもの鑑賞より疲れる感じはあります。 もちろん疲れたらイヤホンを抜いてしまってもよかったのだけど、おもしろかったので、つい最後まで聞いてしまいました。 それから...ここはまだうまく表現できないのだけれど、「感覚と表現形式の掛け合わせ…

読み聞かせ 5年生・6月

今年度の読み聞かせがはじまりました。 ボランティアさんが1人増えたので、1学期はとりあえず1回みたい。ほどよい。 前週に図書館で何冊か借りて、ぜんぶ時間を計って、息子相手に試し読みしてみました。 どれも良い本だし、時間もよい感じなんだけど、なんとなくどれもしっくりこず。 家の本棚にあったこれになりました。15分でこれ1冊。集中して読めてよかった。 普段は家の本棚にしまってある本を持っていって読むのは、本に風が通り、場の空気を含んで連れて帰れるようで、特別な感じがあります。 読…

このまちの一箱古本市、今年もありがとう

…〜!! しかけ絵本は読み聞かせしてお渡し。しあわせ。「わたしのほうが気に入ってて」と聞いてたら、買ってくださった方も「わたしが欲しくて」と♪なんかつながってた。 きのうの一箱古本市のお買い物。探していた本ばかりでうれしい。 他会場に買いに行けないので、同じ会場の一箱さんたちから。二人いるから交替で抜けてもいいわけだけど、やっぱり説明や音読は本人からしたいよねって思う。座っていてくれればいいからみたいなのとは違うし。そのへんががんばりすぎちゃう原因でもあり、一箱に出店することの…

読み聞かせ4年生の記録

…の小学校でやっている読み聞かせの記録です。 毎週火曜日の朝、1時間目がはじまる前の8:20-8:35の15分間。 ボランティア一人あたり1学期にだいたい1回〜3回ぐらい担当しています。 わたしにとっては、ほどよい緊張と楽しみが持続する、ちょうどいいペースです。 今年度はこんなラインナップでした。 __________________________________ 7月「たつのこたろう」松谷みよ子(文)講談社 15分ぴったりでした。 お話の世界にみんなで入って冒険を繰り広げた…

フランス革命時代に生まれた女性数学者の話

…楽しく読みました。 読み聞かせも楽しいと思います。 すごくいいな〜!と思ったのが、物語の舞台外の、絵本としては最後のページらへんにソフィーの人生についての補足、作者と挿絵画家の文章が載っているところです。 作者は、なぜこの人物を取り上げたのか、どんなところを大切に書いたのか、これを書くことを通してどんな体験をしたのか、かつて実在した人物をどう取材し、どう描くかのところを見せてくれています。 挿絵画家は、依頼を受けての第一印象と、それが次第に変わっていった心境、どんな意図で何を…

本の片付けに取り組んでみた長い記録

…ク・文学、本、読書、読み聞かせ・語学・古典文学、百人一首、競技かるた・宗教、歴史・政治経済、社会、心理・ファシリテーション、対話の技法、場づくり・美術、建築、舞台芸術・パンフレット・漫画・絵本・文庫本・レシピ、園芸・ガイドブック・楽譜・その他(本のコピー、勉強のノート、チラシ、小冊子、Zineなど) カテゴリ分けしてみて気づいた! つまりここはわたしの私設図書館なのだ!!! 図書館の本もカテゴリー別に分類されて所蔵されているように、利用者がわたしだけの図書館という視点で本を整…

METオペラ「サムソンとデリラ」がよかった話

…り返しは昔話の形式。読み聞かせをしたりするとここはけっこうおもしろいのかもと思ったりしました。 が、それ以上は思考も想像も進まず。なぜここをフィーチャーしたのか、オペラを観てみたらわかるかも。 次はYoutubeで「サムソンとデリラ」で検索してとにかく聴く聴く。音楽を入れておくと、その場面になったときの情景の立ち上がり方が全然違ってきます。 「バッカナール」はフィギュアスケートでよく聴く曲で、宿敵サムソンを捕らえたことに狂喜するペリシテ人の饗宴シーンでバレエダンサーが入ってく…

読み聞かせ・小4・11月

きょうの読み聞かせは、石川直樹の「富士山にのぼる」。季節も合うし。最近たっかい山に登ってらっしゃったこともあり。(Instagram>> https://www.instagram.com/straightree8848/ ) あの高い高い富士山、それも冬。雪と氷と風と...それってどんな感じ?こんな感じ? 千分の一でも味わえたかな。 わたしは強い強い風におののきながら、みんなと励ましあって、一歩一歩のぼったり、頂上からの見晴らしに心がぶるぶるする感じだったよ。 楽しかった!…

息子に読み聞かせのコンサルテーション

…週ぼくは学校で小3に読み聞かせをする・もう一人とペアでする・一人一冊、つまり二冊読んで15分になるように・家にある本でぼくの分を一冊選んでほしい なるほど。ということで考えてみた。 [選書ポイント]大人が子どもに読み聞かせする本の選書は頼まれたことあるけど、子どもが子どもに、しかも小4が小3にというと、なかなか読むほうも聞くほうも考えるポイントが違いそう。 そこで 「よかったね、ネッドくん」 「くれよんのくろくん」 「はちうえはぼくにまかせて」をおすすめ。 どれも、 ・読むほ…

集う人と一緒にいる時間をどのように過ごすか

…一箱古本市、芸工展、読み聞かせ、文楽・能鑑賞ツアー、ファシリテーション勉強会......などがそれにあたります(わたしのはまぁだいぶ偏ってるけど...)。 他にも人によっては… 町会・自治会、当事者・家族の会、ピアサポートグループ、教室、習い事、趣味、ファンクラブ、コミュニティカフェ、クラフトの会、ギャラリー運営、医療チーム、スポーツチーム、こども食堂、朗読会、親子カフェ、お話し会、哲学カフェ、ブックトークカフェ……などなど、つくりたい場っていろいろあると思います。 「こんな…

ひらきました!:大人のための「おしいれのぼうけん」読書会

…いうことで、せいこが読み聞かせをさせていただきました。挿絵はあるとはいえ、80ページで文字量もそこそこある本なので、読み終わるのに25分ほどかかりましたが、皆さんとても真剣に聴いてくださいました。これが「おしいれのぼうけん」にふれるはじめての体験という方もいらっしゃったので、重責だな!と一瞬緊張しましたが、いつも小学校で子どもたちに読み聞かせをするように読んでいきました。 読み終わったあとは、今包まれている気持ちを味わいながら、感想をメモする時間を数分取りました。そのあとにみ…

読手講習会に行ってきた話

…た。ポッドキャストや読み聞かせをしているから、人前で自分の声を出すことには慣れているはず、という気持ちが余計なプレッシャーを与えてしまっていたので、自分の読みは全然通用しない!という現実がむしろ清々しかったです。読手の美声にも間近でふれられ、濃い三時間でした。しかもお茶とお菓子まで出していただける。主催の方々のお気持ちがうれしい。 この講座は資格を得る、または更新する人にとっては必要な場ですが、わたしの今のステイタスでは、出たからといって何かがもらえるわけではありません。あく…

読み聞かせ(3年生 3月)

今年度の読み聞かせの最後の回でした。 「牛方とやまんば」(東京子ども図書館おはなしのろうそくシリーズ4「ながすねふとはらがんきり」より) 「おさらをあらわなかったおじさん」 2話で持ち時間の15分ちょうどでした。 絵のない日本の昔話でちょっと怖いものと、三色刷りの外国の絵本で愉快なものという、あえてちょっと対比させるような組み合わせにしました。こうしてみようと思ったのには訳がありました。 前回の読み聞かせの日、帰宅してから息子に「きょうの読み聞かせどうだった?」と聞いてみると…

読み聞かせ(3年生 1月)

今朝は読み聞かせ。 東京で4年ぶりの大雪で、起きたときまでは晴れてたけどこの積雪の中を行くのは面倒だなと思っちゃってました。でもまちの方々が総出で雪かきしてくださってて、とても歩きやすくなっていた。ありがたい。いつもは見かけない方々とも、「おはようございます」や「降りましたね」や「ありがとうございます」を交わしあって歩きました。きょうもひときわ美しいまちを足元を踏みしめながら歩きました。 きょうは「日本の昔話5 ねずみのもちつき」から「ねずみのもちつき」と「雪女」を読みました…

読み聞かせ(3年生・11月)

…ょうは息子の小学校で読み聞かせ。 『おじさんのかさ』友だちの家にあって、わたしと息子で一度読み聞かせてもらったときのうれしさが残る本。こっちから読んでほしいー!というリクエストがあり、うんうん、こっちから読むつもりだったよー。この人実はおじさんじゃないんじゃない?という声があがって思わずにやり。導入にぴったりの、ゆっくりと穏やかな高揚を感じられる。 『とらとほしがき』韓国の昔話。干し柿って馴染みないかなーと思ったけど、このまちの子ならいけるんじゃないかと出してみた。「時々『ア…

火鉢を囲んで昔話

…きどき大人にも絵本の読み聞かせをやっているのだけど、絵のないお話を朗読したり、人に朗読してもらったりというのは、ほんとうに久しぶり。 自分の中に浮かんでくるビジュアルイメージの瑞々しさに驚きました。 短いもので3ページ、長いものでも10ページ程度のお話は、寝る前にこどもに読んでやるととてもよさそうです。 昔話は描写が細かくないにもかかわらず、その場面が浮かんでしまう不思議があります。つじつまの合わなさも多分に含みながら、しかしそれゆえに安心して入り込める力があります。 「むか…

読み聞かせ(3年生・7月)

久しぶりの小学校での読み聞かせでした。夏休み直前なので、「夏の冒険」をテーマに2冊選んでみました。 「はちうえはぼくにまかせて」(ペンギン社) 「ウエズレーの国」(あすなろ書房) 夏休みにお出かけがない子がいるかもしれないという前提で、しかし、日常の風景が一変するようなドラマがもしかして起こるかもしれないよね。ちょっとしたひらめきから楽しくなるかもしれないし、それをみんなが喜んでくれたらもっとうれしい。子どもだってお金を稼いだっていいんだよ......などなど、こちらの胸にし…

一箱古本市、出店しました。

…になってから一対一で読み聞かせしてもらうことってあまりないから、皆さん喜んでくださったみたいです。「他の誰でもない目の前のあなたに」っていう贈り物をしたかったのです。 ラジオをはじめてから音読が楽しくてしょうがなくて、時々録音して友だちと交換して楽しんでます。そういうのもきっかけとしてあったな。これまでやってきたこと、今ちょうど出会っていることが次々につながっていってうれしい。 そしてなんと!なんとなんと!トリとニワトリは「谷根千工房賞」をいただきました!本屋が生業でないこと…

パシャパシャ散歩の集い、ひらきました

…べて。最後に図書室で読み聞かせをしました。 こどもの撮るものっておもしろいなぁと常々思ってたけど、こうして場としていろんな子の撮る姿や作品を見られるのはもっと楽しかった。5歳のこどもから見える世界は大きくて広くて、地面は近くて葉っぱが大きい。たいこさんが、「5歳にもなると気になったものを撮る=世界を切り取る意思みたいなものがあるよね」と言っていて、そうだった、その境目みたいなのってどこにあったんだろう。わたしは見逃してきたのかな。 参加してくれた友だちが、「"こどもはそのとき…