3/20、KLASSでの「春をことほぐコラージュの会」をひらきました。翌日は春分の日。天体の運行が大きく変わる節目の日。日本では、今年度が終わり、新年度を迎える境目の頃。自分の今の座標や願いを確かめてみませんか?とお誘いしました。
コラージュの会ではこのようなものを作ります。
ペーパークラフトのような「きれいな飾りを工作する」のとは目的が少し違います。
コラージュの会は、今の自分の中にモヤモヤとうずまくあれこれ(したいこと・行きたい場所・ほしいものetc...)をまずは欲望のままに全部バサッと出してみて、紙一枚に定着させてみる。そして、その自分の作品が発しているメッセージを読みとってみる...という、わくわくした気持ちを作ることが目的です。
2011年ごろから友人を誘って主に年末年始にひらいていた場なのですが、やるたびに好評をいただいていて、毎回参加してくださる方もおり、自分でもとても好きな場なので、今回初めて講座として取り組んでみることにしました。
主な手順はこちらに書きましたが、毎回ひらく時期・時季や来てくださる方に合わせて少しずつアレンジを加えています。
自己紹介をしたあとは、「今、気になっていること・関心のあること」をテーマに書いたり話す時間をもち、そのあと製作にかかります。普段はあれやこれやと理由をつけたり制限を感じてやらないできたことや、逆に実現に向けてあたためてきたことが、キーワード出しをしたり、人と話したり、雑誌をめくりながら写真や文字を雑誌から集めているうちに、だんだんとクリアになってきます。
仕事、人間関係、暮らし、健康...生きているといろいろ気になること、関心のあることはありますが、何を選ぶにせよ、いっぺん自分にとっての「大好き!!!!」「こうなったら素敵!!!!」をコラージュでがっつりと描いてみて、そこからメッセージを自分で読み取ることで、進められる流れや動きがあるように思います。
具体的な方法や手段で悩んでいて進まないとか、「どうせ...」みたいなしょんぼりした気持ちになってしまうことがあるなら、ぜひこの場を試していただきたいな。
ほかの人の作ったコラージュを見るのもとても楽しいのです。似たような雑誌から探して、同じ時間を使ってチョキチョキしてるのに、出来上がってくるものは人によって全く違うことに驚きます。
自分のコラージュ作品にもらう感想や質問も貴重です。自分ではなんとなく気になって貼っていたものなのに、そこに大切な願いが込められていたことに気づきます。自分の今の状態も客観的に見ることができます。
当日は講師(というかツアーガイドみたいなものです)のわたしも作ります。作品は部屋に貼って、新しく作るたびに貼りかえます。ときどきふと眺めると、作ったときのわくわくやみんなに応援されたうれしさがよみがえりますし、見るたびに新しい発見があって、今気になっていることへのヒントになることもしばしばです。
時間をかけて自分と人と対話しながら作るので、とても気持ちが乗っていることもあるだろうと思います。単にその場だけの楽しさで終わらないよさがあります。
ここでは何をしているのかというと、すごく抽象的に言うと、「自分の生きたい世界を描き、そのように生きる」ための描き方の一つの手法ときっかけ、ということかと思います。そのように生きると何がいいかというと......楽しい。ただそれだけなんですけど、とても大切なことかもと最近感じています。
そういえば息子が小学3年生のある日ふと、「ぼくたちの役目は楽しく生きること!」と言ったことがありました。「だよね!」と思わず握手を求めてしまった。
この日の講座では、「ゆっくり」と「待つ」を心がけ、来てくださった方と3時間半の旅をしました。同じ電車に乗っているけれど、見えている風景やそこから想い起こすものや受け取るものは、一人ひとりまったく違う。それを時折交換しながら。
今回はこんなふうに、作品の発表から感じたことを短い単語カードを使ってフィードバックすることをしてみました。誰もが持っている本質の言葉なので、もらうとあたたかい気持ちになります。
最後にきょうどうでした?とうかがうとこんな言葉を聞かせていただきました。
「自分てありきたりだなと思っていたのに、他の人のコラージュを見たら、なんだ、全然違う!わたしはなんてわたしらしいんだろうと思った。大切にしたいことや好きなものを見える形にして、見るたびに背中を押してもらうようなものが作りたくて来た。本当にその通りのものができてうれしい」
それをうかがって、その日の「ツアーガイド」のお役目を果たせたかなと感じることができました。ありがとうございました。
おやつは谷中の和菓子屋さん、岡埜栄泉さんのおはぎをお出ししました。お彼岸限定のお味、美味しかったです!ごちそうさまでした!
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次回は第1期の6月21日(木)。この日は夏至。北半球ではこの日が一年のうちで日の出から日没までの時間が最も長くなります。天体の運行や暦に合わせて製作すると、自然とのつながりが感じられて、よりパワフルです。
他にも魅力的な講座がたくさん生まれています。まちと人と暮らしが出会う。KLASSをめぐるこれからの展開がとても楽しみです!
まちの教室 KLASS
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