トーハク(東京国立博物館)の夜間開館が好きです。
時間が静かにゆっくり流れるので、思索に耽りたいとき、会話せずに一人で静かに過ごしたいときは、最近よくここに来ています。
今、東洋館では「海の道 ジャランジャラン」という企画の一環で、インドネシアの影絵芝居ワヤン・クリの人形を展示中です。
ワヤンは一人で複数体動かして、セリフしゃべって、楽団を指揮するのだそう。人形劇もいろいろだなぁ。影絵でそこまで見えないものなのに、こんなに繊細な彫りとか彩色で、その美しさにうっとりしてずっと見ちゃいました。
体は水牛の皮、軸は水牛の角を使っているそう。
この独特のフォルムがたまらない。
影絵だし、遠目にもなるから、登場人物の違いがわかりやすいようになっているのだろうな。
木製のワヤンもありました。こちらは立体なのでもっと人間に近い感じでどきどきします。
インドネシアに住んでいた友だちが、現地で観た時の様子を聞かせてくれて、音や絵だけではなくて、その日の湿度、会場の熱をわたしまで感じてうっとりしました。ガムランの音も合間って、観ているとトランス状態に入りそう...。
わたしは小さい頃から人形劇が好きで、小学校4年生のときに人形劇クラブに入ってました。
人形を自分たちで作るところからやるのが、今思えばよかった。
文楽も好きだし、人形(ひとがた)の妖しさにとても惹かれ続けています。
世界の文化を知るのも好き。学生時代、大阪に住んでいた頃は、万博公園の中の国立民族学博物館(みんぱく)によく行きました。東洋館が好きなのは、みんぱくに似ているからだろうなぁ。
次回の東京藝大美術館の企画は、柴田是真が目玉のよう。
柴田の円い天井画がすごく好きだから、修復が終わった本物を見られるのはとてもうれしい。
野外映画や梅酒まつりもある。
木々は色づき、散歩が心地よい季節。
上野公園の秋の深まりが楽しみです。