ひととび 〜人と美の表現活動研究室

観ることの記録。作品が社会に与える影響、観ることが個人の人生に与える影響について考えています。

途上だから分かち合いたい: 第5回 学びのシェア会に参加した

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友人たちと隔月でひらいている「学びのシェア会」に参加しました。

過去のレポートはこちら。(第1回第3回

 

すべての場には参加できない、すべての本は読めない、すべての人の話は聞けない...でも信頼と友愛の前提のある人たちが、それぞれ見聞きしてきたことを、その人の身体を通って学びに変えたものをシェアしてもらうことで、「体験」できるのではないか。

 

そして、自分が学んだことを関心をもって聴いてくれる仲間にシェアすることで、より学びが定着し、深まり、さらにこの先の学びへとつながっていくのではないか。

 

そんなことを目指してひらいている非公開・招待制の場。

好奇心旺盛で学びの欲求に満ち満ちているメンバーに、いつも刺激をもらっています。

 

今回は8名が参加。過去最多。はじめて参加の方が毎回1〜2名いらして、ほどよく風が入っていくのもいい感じ。

 

 

チェックインでは、

「勉強が好きで、テーマを見つけて一人でコツコツ学んでいるけれど、ときどき孤独」

「学ぶのは好きだけど、出す場所がない。でも誰に何を伝えたらいいのかもわからず」

「子どもの頃から勉強が好きだったけれど、好き!とおおっぴらに言えなかった。でも今はそれが言える場所があってうれしい」

「学びのシェア会は、『がんばる勉強』ではなくて、なんだろう?ただただ楽しい」

などなど、一人ひとりの微熱を感じながらスタートしました。

 

 

 

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わたしは、8月に参加した、CNVCの認定トレーナー、サラ・ペイトンがファシリテーターを務める「ファミリー・コンステレーション」のふりかえりを共有しました。

NVCについても、サラ・ペイトンについても、ファミリー・コンステレーションについても、わたしが知っていることや、話した内容は詳しくここに書けないのですが(書けないのでこういう会で話しているというのもある)、「サラ・ペイトンの」ファミリー・コンステレーションというグループセラピーがわたしの人生のどのような部分の解釈を容易にしたか、サラのいる場への信頼や、ファシリテーターとしてのサラの存在の唯一無二さ(サラだからこそこのような体験になった)などについて発表後の対話も含め、自分の中に落ちました。

これを発表した意図は、あくまでも、一つのセラピーやコミュニケーションの手法を推奨するわけでも、勧誘するわけでもなく、個人的な体験(わたしに何が起こったか)としてシェアしたいということだけで、そこから皆さんが自由に自分の関心や理解につなげてフィードバックしてくれたことが、とてもとてもうれしかったです。

 

 

 

 

 

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稲葉麻由美さんの「右脳から体験するNVC

同じくサラ・ペイトンの来日セミナーのひとつで、ファミリー・コンステレーションの前日にあったワークショップ に参加しての学びのシェア。左脳的な能力を使ってコミュニケーションをしてることから起きる分断や分離についての分かりやすい解説と、右脳を使った共感の体験、について。

麻由美さんの説明はいつもながらにわかりやすく、しかもきょうはいつもに増してユーモアにあふれていて、かわいかったです。さっそく学びを発揮している。

 

麻由美さんのレポート

mayuminaba.hatenablog.com

 

 

 

 

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高橋ライチさん。「かぞくと自由と選択と幸福」。

ライチさんがメンバーの一人として催した「かぞくってなんだろう展」や、クルミドコーヒーでのミヒャエル・エンデの「自由の牢獄」の読書会に参加しての学びのシェア。

一本のお芝居を見ているような、壮大で深く深く潜っていくような語りに圧倒されました。

 

ライチさんのレポート

ameblo.jp

  

 

★ ★ ★

 

出てきた印象的なワード&フレーズいくつか。

 

家族システムの中でバランスを取ろうとする子ども

聡明さ

右脳と左脳の役割分担

複雑性を保持する

非現実な夢の推測

どうやったら世界を達成するか?(左脳)

どうやったら世界とつながれるか?(右脳)

話す仕事は身体感覚とつながりながら

「新鮮な」メタファー

活動と変化がすべてで、できあがったものは大切な抜け殻

見える世界と見えない世界

壁抜け、井戸掘り

プラトンの洞窟

意味を超える創造

選ぶ前にはわからない

一度した選択にしばられなくていい

誰も信じてくれなくても選択する

夢、アート、詩という窓

道しるべは自分の「意味」を知らないが、他者に貢献している

ファシリテーターや講師であるということは「人間界で人間でいることへの挑戦である(容易に道具となりえるので)」

 

★ ★ ★

 

わたしが知りたくて、でも自力では至れなかった部分を、同じ時間を生きている仲間が掘り進めてくれていた!という感じがすごくして、ありがたい時間でした。

 

人の学びを聴くことは、情報としては「二次三次」なんだけれども、その主観ごと味わっている感じがよいのだよね、と。そこもみんなと分かち合えている感じがまたあたたかい。

 

到っているからではなく、途上だから。

分かち合いたい、受け取り合いたい。

 

チェックアウトは、こんな感想が出ました。

「(ひと言も発しなかったけれど)なにもしないで浴びていて、まるで温泉にいって、知らないおばちゃんたち(失礼!)が、あーだこーだ話しているのを聴いているような、すごくあったかくて気持ちよかった。集団の中にいてしゃべらなくてもいいってなかなかない」

「この会に来ると、言葉が不自由になって、うれしい、楽しい、しか言えなくなる。段取りができなくなってそういう自分がおもしろい」

「生きているプロセスのシェアをしている」

「人の根源的な喜びは世界に貢献する」

「不確かなことでも、うまく話せなくても、わかってもらえることもある、という希望をこの場では確認できている。教える場(講座)も持っているがそれとはまた異なる喜び」

 

ああ、きょうもほんとうに終わってから、楽しい!うれしい!幸せ!しかなくて、身体中が喜ぶ感じ。

あー、きょうはいい天気だったし、よく眠れそうです。

 

 

きょうの場を経て、また探究が進みそうです!学びの仲間に感謝!

会の感想とは別に、場にいて自分の中でふつふつわいてきたことがいろいろあるのだけれど、これもまたぼちぼち書いていこうと思います。

 

「自由の牢獄」の読書会やりたいな...。

 

 

★ ★ ★

 

楽しそう!と気になった方は、ぜひお友だちやお仲間でやってみてくださいね!

わたしは会場予約&おやつ係をやっています^^ 学びの場におやつは欠かせないのだ!

 

【スケジュール例】

「登壇者による発表(20分)」&「参加者との対話(15分)」を3セット

13:30-13:40 チェックイン(名前、来たきっかけ、楽しみにしていることなど)

13:40-14:00 1人目発表

14:00-14:15 1人目の発表についての対話

14:15-14:35 2人目発表

14:35-14:55 2人目の発表についての対話

14:55-15:05 休憩

15:05-15:25 3人目発表

15:25-15:40 3人目の発表についての対話

15:40-16:20 全体シェア

16:20-16:30 チェックアウト(きょうの感想)

16:30-16:40 撤収、終了

 

 

 

【注意事項】

❌受講した講座の丸写しNG
❌受講した講座の資料流用NG
としたうえで、


☆シェアされる内容は、あくまでもその人個人の受け取ったものであり、伝えた側の意図とは違っていることを前提として受け取る
☆シェアの内容を二次使用する場合は、原典(もとの講座や本など)にあたってからを推奨。
☆少人数で気楽にやってOK(編集しきれてなくても、学びの最中のものでもよい)。発表者だけが主とならず、対話自体でさらに学びが深まることを意図する。

(他にもあるかも)