ひととび 〜人と美の表現活動研究室

観ることの記録。作品が社会に与える影響、観ることが個人の人生に与える影響について考えています。

華やかなもの、良いものを堂々と

先週は9月から3回ひらいてきた「今の私スタイルを楽しむ会」、今季の最終回を迎えました。

過去のレポートはこちら>   

 

 

わたしは今回もクミさんのサポート&アシストしつつ、自分もスタイリングしてもらったり、午後からのお買い物同伴を楽しむというポジション。

こういう役回りも実はすごく好きで、応援している場にいるのは心地よくて、楽しくて、うれしいです。

 

 

今回は、皆さんのお悩みやここにいる理由を分かち合う時間を冒頭に30分ぐらいとって、丁寧にひらいていきました。それがよかったなぁと思います。

その日の場のメインが、内面にはたらきかけていくもの(今回なら「装う」)を扱っているからこそ、心も体も時間も余裕をもって臨まなければならないんだなと、学びと自省がありました。

 

今回もクミさんが、事前に描いたスタイル画を元に、5〜6回ぐらいのコーディネートを提案していくのですが、人が違い日が違うと、やはり同じことは起こらず、今回は今回ならではの、とてもよい時間になりました。

一人ひとりと場に起こっていく変化を感知していくクミさん。
冴え渡っていて、すごかったです。ご本人はまだ7割ぐらいだとのことでしたが!

皆さんもノッてどんどん楽しんでくださってよかった!

 

 

ファッションに意識を向ける、興味を示す、おしゃれをすることに心のブロックがあってなんとかしたい!という方が多く、その原因は生い立ちの中にあった出来事や、親子関係だったり、ジェンダーギャップだったりする。でもそれ自体にアプローチしなくても、着ている服を変更するだけで、装いの力は内面にどーん!とはたらきかけて、いとも簡単にそのブロックを外してしまう。

それはほんとうに爽快な体験だし、その体験を経て内面の輝きを放つ人を見ているほうもほんとうにうれしくなってしまうのです。

 

 

 

 

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スタイリングが終わって、お買い物に行って、帰ってきてからはチャットスレッドでの感想のやり取りが止まらないのも楽しい(そして今もまだ続いている)。

 

そこでいろいろやり取りした中でわたしが印象的だったのは、まずこれ。

 

 

「中年期のほうが堂々と着られる」

 

この半年、くみさんにファッションの愉しみやたくさんのコーディネイト例を見せてもらってきて、今かなり充実のワードローブになっています。

どう使えばいいかわからなかったあの服もこの服も、このアイテム一つ買えば、無難路線じゃなくて素敵路線で引き立て合えること。10年前から眠ってたあれらを活用できる日がようやく来ていると知ったこと。

 

 

特に時計。20代後半から30代前半の、中身が伴っていなかった自分が、見栄や自信をつけるために買ったような品。

長い間電池も切れて止まっていたので、先日思いきってオーバーホールに出してみました。戻ってきて新しい装いに合わせてみたら、ぴったり!

ようやくそれを身につけるにふさわしい中身を伴ったように、しっくりと感じました。追いついたような気持ち。

そして、時計そのものだけではなく、わたしの止まっていた時間も動き出したように感じました。

 

それに対してクミさんが、「堂々と華やかなもの、良いものを身につけられるのは、それだけの人生を背負ったから」と言ってくださったのがうれしかった。

 

認めて、受け入れて、感謝して、愛することができる。

 

 

 

それから、「年齢や役割相応なんか知らん!」


という話題も出ました。体型にとらわれない、むしろそれを生かし、色や形や素材の力を借りて、自分のわくわくとつながって表現を楽しむファッションが、今まではあまり目には入っていなかった(あるいは入らないようにしていた)ことにも気づきました。目に入るのは、「仕事に使える」「無難」「着まわしが楽」「年齢に相応しい落ち着いた」スタイル。そこには、「わたしってこの程度」にしておきたい心理も見え隠れする。

 

世界は自分が信じているものが、信じているように見えているだけ。

人は自分が信じる世界に生きることができる。

 

もっと世界は遊べる!もっと楽しんでいこう!

そしてそれは自分が楽しく美しく装うことから!

 

 

「範囲を広げてしまったら、自分に選び取る力がないから大変なことになってしまうのでは?」ともわたしは思っていたんだけれど、実はもう自分が何を好きか、どう着ればいい気分になるかも、十分にわかっている。

さっきの時計の話ともつながるけれど、成熟した自分になっていることを、ただ認めるだけ。それが装うことで身体ごと理解できたことがよかったです。

 

 

それから、これはわたしの個人的目覚めですが、人物写真を撮るのが楽しい

毎回、皆さんの試着した姿を今後の参考にしていただくべく、スマホのカメラで撮っているのですが、第2回のあとにSNSのプロフィール写真をわたしの撮ったものに変更してくださった方がおられました。そのときに、「写真を撮ってこんなに喜ばれたのは初めて!」とこれまでにない幸せを感じました。

 

実際に撮っていてもすごく楽しかった。

そこから「技術を伴ってもっと表現できるようになりたい!」と気持ちがわわーっと盛り上がって、さっそく「スマホでプロ並みに撮る写真講座」をプロにお願いすることにしました。11/22にひらきます。

 

 

豊かな場は、豊かな副産物を生み出します。うれしいな。

クミさん、スタイリングの会にご参加くださった皆さん、ありがとうございました!

 

 

次は春かなー? 楽しみにしております^^

 

 

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