ひととび〜人と美の表現活動研究室

他者の表現にふれることから、自分の中にある美の感覚にもふれてみる、自分の美を表現してみる。みんなで探究する鑑賞の場づくりを通して考えることなど。

おすすめ公演:英語で右脳から入るお能

突然ですが、

お能に興味はあるが観たことがない、
お能がどこで公演されているか知らない・探し方もわからない、
・一番初めにどれを観たらいいかわからない、

…という方におすすめな公演があります。

 

国立能楽堂の2019年秋の企画公演。

「外国人のための能楽鑑賞教室 Discover NOH & KYOGEN」


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外国人向け。狂言一曲、能一曲で英語で解説がつきます。

ただでさえハードルが高く感じていた能なのに、英語で解説を聞くなんて絶対無理!…と思われるかもしれない。

実はわたしもそういうプログラムを体験したわけではないのです。
そうであるにもかかわらずおすすめする理由があります。

 

理由① 右脳を活性化して観られる

ちょっと能とは違う話をします。

美術館の展覧会に出かけたときに、わたしによくあるのですが、解説やキャプションは、日本語よりも、併記されている英語を見たほうがスッと理解ができる、ということがあります。これは作品を鑑賞するときに感覚や感性、イメージや非言語の右脳をより多めに使っているからではないだろうか。(という話を以前この記事に書きました。今読むと「?」なところはありますが...)

もちろん読んでもわからない英語の単語もたくさんありますし、感じるだけでなくさらに思考で解釈したり組み立てながら見ています。でも「捉えようとする」「感覚を開放して目一杯想像しまくる」「思考"だけ"で理解しようとしない」ということは、可能になっているように思う。

能を観ているときも同じような脳の使い方をしているのではないか、と思ったわけです。(能と脳、ややこしいな...)
まずは英語で解説を聴いて土台をつくってから舞台を観ると、脳の連携よく、想像力をたくましくして、とてもよい鑑賞体験がができるのではないかと思います。

お能はなんといっても想像力。妄想力といってもいいか。
豊かなほうが楽しめます。

 

理由② 解説が日本語よりシンプル(たぶん)

お能に触れるのがはじめて、言葉も背景もわからない、という外国の方々向けなので、解説が日本語で日本人にするよりもシンプルになっているはずです。(わたしもこういう公演を観たことはないので、たぶん、ですが)

たとえば何かを新しく知りたい、学びたいというときには、いきなり大人向けの専門書を読むよりも、小学生向けに書かれたものを読んだほうが、言葉遣いがやさしかったり、図解が多くて理解しやすかったりします。前提知識としてはそれで十分です。(もっと詳しく知りたいときはその後中学生向け、高校生向け、大人向け、、と登っていけばよいですし)

いずれにしても、お能の世界は、現代のわたしたちの暮らしの当たり前からやや遠くにあるつくりなので(次元としてはすぐそばにありますが)、言葉(謡)も独特だから、外国の方々とスタート地点は一緒と考えてもいいんじゃないかと思ったのです。

 

理由③ 周りの反応が感じられておもしろい

ただその場にいるだけでも、外国の方がこんなに能に関心があるのか、言葉や背景がわからなくても観てみようと思うものなのか、何か感じるものがあるのか...という驚きがあるかもしれない。もちろん逆に寝てしまっている人がいても、それはそれで親近感をおぼえるのではないでしょうか。

確か30年くらい前に読んだのですが、ある漫画家が外国人向けの、東京都内を回るはとバスツアーに参加してめっちゃ新鮮でおもしろかったというエッセイ漫画がありました。間接的に読んでいるわたしも、外国の方の体験を間近に感じて、気づかせてもらえることがあって印象に残っています。

そういうものに期待してみるのもおもしろいかもしれません。

 

 

解説はありますし、本編も日本語の字幕がつきますが、予習はしていったほうがいいです。たとえばこんなサイトもあります。

①あらすじ・見どころ「葵の上」

http://www.the-noh.com/jp/plays/data/program_006.html

②能特有の舞台装置と演者の役割
http://www.the-noh.com/jp/sekai/index.html

 

よかったら公演、行ってみてください。

外国人向けのプログラムは、オリンピック、パラリンピックを契機としたインバウンドの文化振興として、ときどき催されています。

 

一緒に行く人がいたら、予習したり、終わってから感想を話す時間をつくると、より楽しめますよ!わからないところがあったら調べてみると、また世界が広がりますよ。

もちろん外国人のお友だちと一緒に行く、という本来の(?)鑑賞もできます。

 

散々書いておいて、わたしは行けないのですが...。
ご紹介だけでもと思い、書いてみました。

 


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おまけ。 

noteで友人とお能についてしゃべってます。

わたしたちがどんなふうにお能を好きか、お能を楽しんで観ているか、という話が中心です。知識や情報の正確で飲み込みやすい解説はあまり重視していません。聴いてもお能に詳しくはならないと思います。ご了承くださいませ。

 

note.mu

 

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今後のイベント
▼2019年9月7日(土) 『バグダッド・カフェ』でゆるっと話そう
http://chupki.jpn.org/archives/4691(田端)

▼2019年9月23日(月•祝) 秋分のコラージュの会

https://collageshubun2019.peatix.com/ (国分寺

▼2019年9月28日(土) あのころの《いじめ》と《わたし》に会いに行く読書会 満席
https://coubic.com/uminoie/979560

▼2019年10月1日(火) 爽やかな集中感 競技かるた体験会
https://coubic.com/uminoie/174356

 

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