ひととび 〜人と美の表現活動研究室

観ることの記録。作品が社会に与える影響、観ることが個人の人生に与える影響について考えています。

わたしの中の"図書館"をアップデート!

読み聞かせのための本を仕入れるのがすっかり遅くなってしまい、取り寄せてる日数もなくなったので、先日、久しぶりに中央図書館へ行ってきました。

そうしたら、アップデートされた。

 

そうそう、近頃「アップデート」がキーワードなのです。

「これはもう知っていて理解しているというラベルを自分でつけたけれど、あえてもう一度見に行ってみる、やってみる、調べてみると、最新は全然違っていた!」というAmazing!な体験が大事だと思っていて、あちことで言い回っている。

 

 

中央図書館というのは、だいたいその自治体、行政区で中心になっていて、一番力を入れている最先端の本館です。

 

我が自治体ではこんな感じ。

・貸出、返却、検索に加え、予約本受け取りまでセルフが基本になっている。

・図書館員さんは、それらのセルフ作業がスムーズにできるようにサポートしてくれたり、調査の相談(レファレンス)を受けたり、特集棚の企画実施、図書館発のイベントの企画運営、「図書館として区民に資する活動」に注力できるようになっているように見えた。

ヤングアダルトコーナー。棚の高さは目線までの低めのものを使っていて圧迫感なし。充実の棚構成。どれをうっかり手に取っても、その時期の人たちを何かしら満たしてくれるであろう本ばかり。

ヤングアダルトコーナーには中高生専用の勉強机がある。そして、「変な人に付きまとわれたり、困ったことがあったら図書館員へ知らせてね」の張り紙。隔離されてるわけでもなく、しかしちゃんと目配りがされている。

・視聴覚資料(DVDやCD)のラインナップは、前回来たときから格段に充実していて、趣味実用から芸術まで幅広く取り揃えられている。DVD2枚、CD3枚の貸し出し枚数制限の中で選ぶのが悩ましいほど。

・マルチメディアルームは、Windowsパソコンが2時間100円で使える。使い方がわからないときは係の人が教えてくれる。別途無料のパソコン教室もある。自宅で使うパソコンを購入する予算がない、IT機器をいきなり入れることが困難な人でも、就職や勉強や調べ物で必要であれば使えるようになっている。

・自分のデバイスを持ち込んで作業できる電源付き閲覧席もある。読書を楽しみたい他の利用者に迷惑にならない場所に設置されている。わたしはここでカンヅメ作業すれば捗りそう。。

・最近実施された図書館の利用者向けアンケートの回答が、館内に掲示されてた。年齢分布、関心、要望など、興味深い。

・郷土資料コーナーがまたおもしろい。こういう棚はどんな分野やテーマや項目で並んでいるのかを見れば、そこの土地の特色がひと目でわかる。

・郷土資料コーナーには小さな企画展示もある。最近息子が学校でもらってきた、「我がまちの歴史・文化」のテキストがおもしろかったので、タイムリーだった。

・図書館のある建物には、生涯学習男女共同参画の事業も入っているので、ここに来ると本を借りたり調べ物するだけでなく、学びの場にもアクセスできる。

 

...などなど、久しぶりに行って、ゆっくりと館内を見て回っていると、いろんなことが見えてきました。楽しい。

 

先日、映画「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」を観たのもあって、図書館のことが気になっていたのを思い出しました。

ネットでいろいろレビューを漁っていると、中には、「日本の図書館は遅れている」とか、「ニューヨーク公共図書館に比べて足りていない」などの感想も見られて。

でも、現場に足を運んでよく観察してみたら、また違う感想になるんじゃないかなぁと思うのです。

自分の知識や経験が、過去のどこかで止まっていて、アップデートされてないってこともきっとある。嘆かわしい現状も確かにあるけれども、全然ダメではない。

 

議論のために、思考のために、生み出すために。

現状を見てアップデートしていくことから、まずはじめたい。

 


●おまけ●

「若きウェルテルの悩み」のWERTHERS=ヴェルター。この表記は最近アップデートされたんでしょうか?

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今後のイベント

▼2019年9月23日(月•祝) 秋分のコラージュの会
https://collageshubun2019.peatix.com/ (国分寺

▼2019年9月28日(土) あのころの《いじめ》と《わたし》に会いに行く読書会 満席
https://coubic.com/uminoie/979560 

▼2019年10月1日(火) 爽やかな集中感 競技かるた体験会
https://coubic.com/uminoie/174356


 

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『場づくりを成功させるための5つの鍵』(寺子屋学)https://terakoyagaku.net/group/bazukuri/