先日noteでこんな話を配信しました。(しゃべってます)
なんと、配信したらやっぱり展開した!これぞ学びの真骨頂。
こんな本のことがTwitterで流れてきたのです。
民族衣装好きとしてはこれは...!と飛びつき、さっそく取り寄せて読んでみました。
タイトルの通り、「世界の民族衣装を現代のファッションにとりいれて、コーディネートしてみました...」というページももちろんあって素敵なのですが、思っていたよりも、一つひとつの国や地域の特色、衣装の説明が詳しい!これはとてもうれしい!
杉野学園衣裳博物館で観たものに関係あることがざくざく載っていました。
たとえば、
美しく派手なデザインほど人間を守る力が強い
主にヨーロッパでは悪魔は袖口や首元から入ってくると信じられ、その侵入を防ぐのが美しいレースとされていました。
とか、
かつて民族衣装は農民の正装でしたが、神聖ローマ帝国滅亡後に農民は農奴とされ、ぜいたく禁止により派手な仕立てや色調の衣装を着ることが禁じられました。そんな暗い歴史から解放されたの、1746年のこと。
とか。
ルーマニアのトランシルヴァニア地方の、ビーズがびっしりとほどこされたベストもあるし、ブルガリアの衣装も!実物をじっくり見てきて、動画でも話した後だから、なんだか他人のような気がしません。
杉野でブルガリアとルーマニアの歴史や文化を丁寧に解説するボードがあったからこそ、鑑賞がしやすく、今この本につながって、さらに深い関心をもって読むことができるのはうれしい。
この本を読んだ方はぜひ杉野学園の博物館にも行っていただきたいし、博物館に行った方はこの本を読んでいただきたいなぁ。
博物館に行けなくても、本も読まなくても、民族衣装に興味がなくても、
鑑賞や表現は、こうやって展開してゆく楽しい「遊び」だということが、何かしら伝わるといいなぁと思っています。
おまけ。こちらの本もすてきでした。
*追記*
民族衣装見てると楽しいけど、男女、既婚未婚、寡婦、階級…などでラベルが貼られることが、とてもしんどく思える。美しい、かわいいだけじゃない歴史の面も見ていきたい。
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対話にふさわしい対象(作品や資料や場所)を見つけることも、その対象と鑑賞者との間に橋をかけることも、鑑賞対話ファシリテーターの職能です。どうぞご活用ください。