ひととび 〜人と美の表現活動研究室

観ることの記録。作品が社会に与える影響、観ることが個人の人生に与える影響について考えています。

《レポート》2020/3/20 春分のコラージュの会、ひらきました

2020年春分のコラージュの会、ひらきました。

 

コラージュの会とは?

hitotobi.hatenadiary.jp

 

今回はいろいろと大変でした。

前々から「ここでひらきたい!」と思って調整していた会場があったのですが、COVID-19感染症対策のために使用不可となりました。慌ててそれ以外のスペースを探したのですが、集客のリスクがある中で賃借料金を支払うのが厳しい。

集会が中止や延期になっていく中で、やはり取りやめるのが安全なんだろう。

しかし10年近く継続してきた大切な場であるし、こういうときだからこそ、自分を見つめたり、ニュートラルポジションを掴む時間を過ごしたり、人の宣言に立ち会ったり、応援する集いが必要ではないだろうか。

今、わたしの職分からできることはこれだ、と最後は腹をくくりました。

当日は、アルコール消毒、マスク、距離を十分にとっての作業などで、会場内については対策をしてやる。それでご理解いただける方となら。(この頃はまだ外出自粛レベルまではいっていなかったのもあった)

クローズドな場であればひらけるかもしれないと、友人知人にのみ声かけしたところ、5人があっという間に手を揚げてくれました。

しかも以前参加してくださったことのある方ばかり。こういう状況のときに、必要としてもらえてありがたいです。

 

場が成立する瞬間にはいつも独特の興奮があるんですが、このときは格別でした。

感謝です。

 

いつものスケジュール。

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春分ははじまりの節目。

今持っている荷物を下ろして、軽やかに、新たに、これからに思いをはせる。

続けてきたことを続けるにしても、立ち止まって、なぜ?どう?を問うきっかけは大切です。

 

最近この荷下ろしに使っているのは、マンダラートという型です。

このワークの進め方を書いておきます。

 

●マンダラートのシートを用意します。


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●真ん中に、【今、気になっていること】と書いて、浮かんできたものを8コ書き出し、さらに周りのボックスに展開し、拡張していきます。ブレストなので、精査はせず、数を出す。「今、気になっていること」は心配や不安もあれば、興味や関心や好きなどもあって、どちらでもOKとしています。

わたしが今回最初の8つのBOXに書いたのは、【仲間、もっと書きたいこと、原稿の直し、映画館、かるた、寺、コンポスト、新聞記者】でした。
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そこから【もっと書きたいこと】の周りのBOXに書いたのは、これ。
なんのことか他の人にはさっぱりわからない。それでOK。
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●書いたものについて、3人1組になってシェアします。

●シェアの仕方は次のとおり。

・話す人1人、聴く人2人を決めます。
・話す人は5分、マンダラートを書いてみての感想を話します。聴く2人は相槌を打ちながら黙って聴きます。質問やコメントはしません。

・5分経ったら、聴いていた2人が、話の感想を5分フィードバックします。話していた人は今度は聴き役に徹します。あれこれ言いたくなると思いますが、黙ってフィードバックをもらっているだけ。

・5分経ったら、最初に話した人が1分でひと言感想を出します。フィードバックをもらって思ったこと、今の体験がどうだったか。

・これを3人全員が話し手になって行います。

・偶数なら2人ペアで交互に。

 

これをやるだけでも、かなり気持ちが整います。

Zoomのサークルなどで取り入れてみてくださいね。

(あ、でもそもそも、このコラージュの会をオンラインでやってもいいのかもな、と今思いました。考えます!) 

 

 

 

ここで皆さん荷下ろしが完了。

さぁ自由にしていこうぜ!どんどん製作!

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そして、できたのがこちら!

 

写真では伝えづらいけれど、一人ひとり、ぜんぜん違う。

一人の人の中でも、今はぜんぜん違う。その人の最新の断面を見せてもらう。

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一枚ずつ、作った人が2〜3分で紹介してくれます。こんなことを考えてつくった、どんなテーマ、ここが気に入っている、ここはこんな意図で、ここは自分でもわからない、できてみてこんなことを思っている、など。

他の人は、質問や感想を自由にフィードバックします。

この時間もやっぱりすごくいい。

 

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「休校やテレワークなど、家で一人の集中した時間が取りづらくなっていたけれど、ここに来て、思いっきり一人時間を楽しめてよかった」との感想をいただきました。

よかった、よかった。

 

 

不自由が降ってきて、いつまで続くかわからない今だけれど、 それでもいつも胸においておきたいのはこれ。

自分の属性、立場、環境、状況、
あらゆる制限をとっぱらったら、
何がしたい?どこに行きたい?何がほしい?

願い続けること。拡げ続けること。

同時に、今ここにいる自分を感じて手を動かし続けること。

 

次回は6月20日(土)夏至のコラージュの会です。

この3ヵ月の変化を楽しみながら、予定します。

 

その頃にはどうか収まっていますように。

また集えますように。 

 

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鑑賞対話ファシリテーター、場づくりコンサルタント、感想パフォーマー

seikofunanokawa.com