ひととび〜人と美の表現活動研究室

他者の表現にふれることから、自分の中にある美の感覚にもふれてみる、自分の美を表現してみる。みんなで探究する鑑賞の場づくりを通して考えることなど。

〈レポート〉5/19 映画『ホドロフスキーのサイコマジック』を語ろう

オンラインで映画の感想を語るイベントをひらきました!

ptix.at

 

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新作で封切るタイミングと緊急事態宣言が重なってしまったため、こちらでオンラインで先行上映をしている作品です。

『リアリティのダンス』『エンドレス・ポエトリー』と傑作が続いてからの新作『ホドロフスキーサイコマジック』ということで、大変期待していました。

 

3月に試写で観たときの記録。ご参考になれば。

hitotobi.hatenadiary.jp

 


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感想シェアは、ホドロフスキー映画が好き!新作もすごく楽しみにしていた!という方と、たっぷり75分話しました。

 

映画は、11の臨床ケースと2つの大規模イベントの記録で構成されています。

1. 母の愛をめぐる2人の兄弟の葛藤

2. 自殺寸前まで父親に虐待された男

3. 誕生のマッサージ

4. 夫婦の危機

5. 家族に怒るパリのオーストラリア人

6. 月経はいけない?

7. 結婚式の前日に婚約者が自殺したメキシコ人

8. 吃音を止めたい47歳の男

9. 深刻なうつ状態にいる88歳の女性

10. アルチュール・アッシュ

11. 癌は治せるのか

12. クローゼットから出る

13. ソーシャル・サイコマジック

 

各々のケースで印象に残っていることや、ケース同士のつながりなどを一緒にみていきました。そこから、ホドロフスキーが表現しようとしたものを探ったり、思い出した自分自身の体験を共有したり、それに意味付けしたり、また問い直したりと、話題が展開していきました。

 

この作品は、家族と性的なものと尊厳(Sexuality & Dignity)という人間の根源がテーマになっています。予告や生死ビジュアルでは一見奇抜なだけに見えますが、描いていることはとても真摯で愛があり、インスピレーションに溢れていて、生命力を手渡されます。

家族から生まれた自分と個人でもある自分。

性的な存在である自分を、自分でも認めるし、人からも認められることの大切さ。

この大切なことに、対話を通して辿り着けたのは、非常によかった。

得難い時間でした。

 

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参加者さんから、「鑑賞対話とは、場にいる人と共に作っていくプチジグソー」というメタファーをいただいたのも、わたしにとってアメイジング!(Amazing!)な経験でした。

映画鑑賞を個人の体験として持っていてもいいのですが、一度自分をひらいて感想を言葉にして場に出してみると、隣で観ていた人と違うピースを持っていたことがわかる。

全然違ったり、ちょっと似ていたりするジグソーパズルのピース。

それを組み合わせて、全体像がなんとなくわかったり、細部がとてもよく見えるようになったり、自分が持っているピースが他にも影響していることが次第に見えてくる。

ジグソー。

よいメタファーでした。ありがとうございます^^

 

 

そうそう、今回の発見としてもう一つ。

実は、映画館に観に行くより、オンラインのほうが安心して観られる作品もあるんですよね。
一時停止したり、スキップしたり、時間をおいてから続きを観ることができる。
観たくない映画の予告も入らない。(わたしは大きな音や悲惨な描写が苦手です)

劇場で観るのがちょっと怖いので、あえて劇場公開が終わるまで待っていた作品もあるんです、実は。

新作をオンラインで封切りすることの良さも確実にあると思っています。

 

 

ご参加くださった方、ご関心をお寄せくださった方、ありがとうございました!

 

 

Information

 

2020年5月22日(金)『サーミの血』映画鑑賞+感想シェア

ptix.at

 

2020年5月31日(日)『プリズン・サークル』感想シェア

chupki.jpn.org

 

 

2020年5月26日(火)『パンデミックを生きる指針』ウェブ記事感想シェア

hitotobiselection2.peatix.com

 

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