2015年の鑑賞記録
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東京ステーションギャラリーで鴨居玲展を鑑賞。
ほとんど醜悪といっていいような人物像。
画家が美男なだけに、あまりにも対照的で驚く。
画面いっぱいに大きな体を張り出して。
暗がりからわずかに読みとれる表情は硬く厳しい。
口を開いているものの、その声はあまりにか細く、こちらには届かない。
土気色の肌はほとんど屍。
かと思えば鮮烈な赤や青を背景にもってくる大胆さ。
脂ののった欧州での作品よりも、晩年の厳しい闘いの痕が圧巻だった。
展示室の真ん中に置かれているベンチを個人的に「半島」とよんでいるが、きょうは半島にひとり腰かけて、しばし旧東京駅の朽ちた煉瓦と鴨居の作品に囲まれた空間を味わってみた。
贅沢な休日。
没後30年 鴨居玲展 踊り候え | 東京ステーションギャラリー
そのあと行ったカフェで。