何年も行ってみたかった薪能。
ほんとうは5月に開催の予定だったのが、感染症流行により延期されて、10月というタイミングに。
朝から雨だったのでヒヤヒヤしていたけれど、開始2時間前にさっと上がって、気温もそれほど下がらず、絶好の薪能日和に。
ヒヤヒヤといっても、よほどの荒天でなければ、基本催行されるものらしい。
神事ですね......。
実施はされるとしても観る方はそれなりに装備が要るので、どうなるか?と空を見上げながら考えていた、ということです。
虫さんがひとり鳴いていてくれて、お囃子に音色を添えてくれたり、薪のはぜる音や燃える匂い、火の粉がはらはらと舞う様なども雰囲気たっぷりで。
平曲 竹生島詣
狂言 附子
能 経政
美しかった。
ただただ、美しかった。
シテ方の櫻間右陣さんの線の細い感じと、若く美しくて亡くなった経政のイメージが重なる。
ほんとうは美しいものを愛でていたかったのに、"戦い"に駆り出されてしまった人たちの悲哀を思う。
だれもが自分の幸せに添って生きられますように。
附子は、もう何度も観ているけれど、やっぱり笑っちゃう。サイコー。
狂言にももっと注目していきたい。
お能を好きになってくれた友人たちと、たっぷりと分かちあえて、ほんとうにいい夜でした。
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