6月10日、映画『返還交渉人』を観てきた。シネマ・チュプキ・タバタでの沖縄特集の最後の作品。
公式HP
参考記事
映画の原案。
『僕は沖縄を取り戻したい 異色の外交官・千葉一夫』宮川 徹志/著(岩波書店, 2017年)
今回の『返還交渉人』は、もともとはBSドラマとして制作され、2017年に放映された作品。しかし、BSだと観られる人が限られてしまう。どうにかこれを多くの人に見てもらうには?と監督が井浦さんに相談したところ、ミニシアターでかけるのはどうか?となり、90分の尺に10分足して劇場版として2018年に公開されたという経緯があるそうです。
ドキュメンタリーや劇映画とはまた違う、「ドラマ」という形で沖縄について知ることができて、よかった。そもそも、なぜ沖縄は占領されたのか、なぜパワーバランスが不均衡な形で返還されたのか、争点はなんだったのか。人にフォーカスすることで、物語にすることでクリアに見えてくる。
チュプキさんで『 #返還交渉人 いつか沖縄を取り戻す』鑑賞。写真はパンフレット。(わ、これも太秦さんの配給だ!) チュプキさんの沖縄特集の『ちむぐりさ』『沖縄うりずんの雨』『カタブイ』を観てきて、沖縄関係の本を読んで、wamも訪問してきての本日。いやはや。 pic.twitter.com/PZWeSeDyrd
— 舟之川聖子|Seiko Funanokawa (@seikofunanok) 2021年7月10日
いろんな時間軸、立場、切り口で見てきたが、そうだ、返還交渉の現場はどのようだったのか、確かに知りたい。劇映画、歴史ドラマだから分かりやすく入ってきて、人物の魅力にフォーカスしているから、引き込まれる。ドキュメンタリーとはまた違う迫り方。
— 舟之川聖子|Seiko Funanokawa (@seikofunanok) 2021年7月10日
歴史は名前の残っている有名な人によってではなく、多くの名もなき人たちの行いによって作られているんだな。。組織や地域の中で、関わる人たちに影響を与え、少しずつ状況を動かしている。歴史に名を残すためのパフォーマンスではなく、自分の真の心からの、理想のための行い。貢献。
— 舟之川聖子|Seiko Funanokawa (@seikofunanok) 2021年7月10日
実際どんな人だったかはわからないけれど、井浦さんの演じた千葉さんは、あの時代を生きた血の通った人としてスクリーンで動いていた。きょうは監督のトークもあったので観に来た。作り手に直接会え、話が聞ける機会は大切にしたい。フィクションであれノンフィクションであれ、現実を見出すのは人間。
— 舟之川聖子|Seiko Funanokawa (@seikofunanok) 2021年7月10日
監督の「諦めないこと」という言葉が印象に残った。最近あちこちで聞く。自分にも心折れる日があり、「酔っ払って玄関に倒れ込む」ような日もあるけれど、先人たちにもそんな日があり、それでも諦めずに短い命の中でつないでこられたのかと思い直す。またやっていこうと思える。作品の力、人の力。
— 舟之川聖子|Seiko Funanokawa (@seikofunanok) 2021年7月10日
スクリーンで大杉漣さんを観られたのもうれしかった。なんつーいやぁな役か!さすが!トークの時間にその話をさせていただいたら、監督から撮影中の大杉さんのエピソードをシェアしていただけ、温かい気持ちで家路についた。共に悼めるのは有り難い。
— 舟之川聖子|Seiko Funanokawa (@seikofunanok) 2021年7月10日
帰り道に旅客機が高い空を飛んでいるのを見た。飛行機って通常ああいう高さで見てるものだよな。たまにセスナやヘリが低めに飛んでいるとギョッとするぐらい。ああいう低さ(あるいはもっと低く)で軍用機が住宅街や公共施設の上を飛ぶのが沖縄の基地周辺の日常ってやっぱりおかしいとあらためて思う。。
— 舟之川聖子|Seiko Funanokawa (@seikofunanok) 2021年7月10日
貢献て書いたけど、その人にしかない原体験が源になっていることが多くて、そこをドラマティックすぎない形で描いているのがよかった。人には理路整然と説明できない衝動とか、他人事ではいられない何か。あると思う。
— 舟之川聖子|Seiko Funanokawa (@seikofunanok) 2021年7月10日
※以下は内容に深く触れていますので、未見の方はご注意ください。
●印象的な箇所、思い出したことなど
・千葉さんが通信士官として配属されていた海軍大和田通信所。軍の通信所が内地のこんな身近にあったこと。
参考:海軍大和田通信隊跡地散策(新座市・清瀬市・東久留米市)https://senseki-kikou.net/?p=13904
・「アメリカに対等にものが言えるようになる。当たり前でしょ?」「日本がいち独立国家として、アメリカと対等に渡り合う」
2021年現在、なってない......!
・「理想を求めずして、何の外交の意味がありましょうや」
・「国民をあざむけば、必ず将来に禍根を残す」
・1998年に沖縄に卒業旅行に行ったとき、母から「パスポートは要らないの?」と聞かれ、衝撃だった。本土の人間の意識なんてそういうものなのか?母が特殊なのか?
・水源を取り込んで基地をつくったから、水をアメリカから買う羽目になっていた。
・「ベトナムはアメリカが始めた戦争だ。こっちの知ったこっちゃない」
・「踊り、歌うのは、なんとか生き残って命があることを、酒や歌で生きていることを確かめたいから」踊りの輪の中に飛び込んでいく千葉。
・「台湾にいた。当時彼とは同じ"日本人"。(戦争が終わって)彼は今、台湾人。私は国籍不明」
・「"We may be a small island, but we are not small people." 本土の人たちは我々を小さな人間だと思っている。小さな人間でいてほしいんです」 これはあらゆる差別や偏見への言葉では。
・千葉さんを見ていると、『なぜ君は総理大臣になれないのか』や『新聞記者』を観ているようだった。大きな組織の中で理想を持って動きつづける人の葛藤や苦しみ。左遷されたりもしたけれど、千葉さんが潰されず、健やかで老年まで過ごされたことはほんとうによかった。
・千葉さんが沖縄で首席に会う時は、必ず背景に飛行機音が入っている。これは現代沖縄を描いたドキュメンタリー映画『カタブイ』にも出てきたので、「つくりもの」ではなく、ほんとうにこうだったんだろうと想像する。
・基地の中に先祖の墓がある人たちは、フェンスの外で清明祭(しーみーさい)など供養せざるを得ない。これは後年、この時期だけの立ち入りが許可されたそう。
・監督は爆撃機の音にこだわったそうですが、わたしは飛行音や爆撃音がどうしても怖いので、「親子鑑賞室」で観ました。そういう選択もありだと思います。自分を大事に。
・それにしても、戦中も戦後も、決める現場にいるのは男性ばかり。女性がいない。千葉さんの妻の恵子さんは、夫のサポート。あ、外務省で働く女性がいる!と思ったら、お茶くみ......。
▼井浦さん、柳川さんの舞台挨拶
『返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す』
— Cinema Chupki(チュプキ) (@cinemachupki) 2021年7月4日
7/4上映後、主演の井浦新さん、柳川強監督をお招きし、舞台挨拶を開催しました...‼️
主人公千葉一夫を演じるにあたって役作りや、作品を通して考え伝える、誠実で真摯なお二人の姿勢に会場も熱くなりました。ありがとうございました🤗https://t.co/gXpuzxKLYy pic.twitter.com/7mbE21GLlZ
リアルで舞台挨拶に立つのは、1年3ヶ月ぶりということで、ご本人も泣いてしまうかも。。とおっしゃっていましたが、実際に舞台挨拶がはじまってみると、泣くのをわすれてしまったとか。お客様の熱のある質問に応えていく中で「ああ…この感じ、思い出した!」と感じいっていたとここと。🔽 pic.twitter.com/547MsAkjqC
— Cinema Chupki(チュプキ) (@cinemachupki) 2021年7月4日
1日も早くコロナが収束して、元の映画館の日常を取り戻せるようにと、切に願ってくださって。そんなとても誠実であたたかい井浦さんの心遣いに感謝の耐えない時間でした。
— Cinema Chupki(チュプキ) (@cinemachupki) 2021年7月4日
『返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す』
井浦さん演じる「千葉一夫」に会いに、ぜ足をお運びください🎞https://t.co/gXpuzxKLYy
映画の過程が「創る」→「見て頂く」→「共有・語り合う」という事だとすれば、「語り合う」場としての
— 柳川 強(director) (@directo61248946) 2021年7月4日
映画館の重要性を再認識しました。
返還交渉人は、田端のシネマチュプキにて13日まで上映しています!! https://t.co/B5L9tisiJH
▼井浦新、大杉漣との共演の思い出を語る 映画『返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す』単独インタビュー