ひととび〜人と美の表現活動研究室

他者の表現にふれることから、自分の中にある美の感覚にもふれてみる、自分の美を表現してみる。みんなで探究する鑑賞の場づくりを通して考えることなど。

展示『谷中と、リボンと、ある男』展 鑑賞記録

台東区谷中にかつて存在したのこぎり屋根工場。日本ではじめて洋式リボンの製造を開始した旧千代田リボン製織の工場だ。その解体現場から発見された、フランスと日本のリボンの見本帖などの展示が、2016年9月に文京区千駄木の古書ほうろう(現在は池之端に移転)開かれた。

nokoyane.com

 

そのときのメモが出てきたので記録しておく。

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リボンの見本帖の美しさに胸がいっぱいになりました。意匠図はまるで楽譜のようで、色とりどりの艶やかで繊細な音楽が聞こえてくるようでした。

リボンの魅力って、小さな面積の中に細かな柄や表情が丁寧に織り込まれているところにあって、それはけっこう切手にも通じる美だなぁと思いました。当時(明治以降)の人々も、リボンを身に付けてときめいていたのだろうな。

関東大震災東京大空襲でも被害を免れ、会社がなくなったあとも残った木造の工場のきっちりとしまった戸棚の中の、さらに帖面の中で、外気にふれずに保存されていたそうです。

絹製なのにこんなに状態がよいのは奇跡的で、出してしまったあとは、しかるべき保存をしないと、退色し劣化して粉々になってしまうとか。遺してゆくためにもっともっと見せたいのに、見れば見るほど失われていくというジレンマよ...…。今後どんなふうに次代に受け継がれていくのか気になります。

きょうは織物についての専門家によるトークイベントもあったのだけど、平織、綾織、ドビー織、ジャカード織という単語しか拾えなくて、あーなんか無印良品のシーツの商品名で見たことあるな…ぐらいの知識のわたしにはさっぱりついていけなかった…残念。

でも、ずっとこのあたりに住んでいて、「懐かしい」としきりに口にされていた方に、工場が稼働していた当時の様子をうかがうことができたのはよかったな。中の様子はうかがい知ることはできなかったけど、「あの中でこんな綺麗なものが作られていたのねぇ」と感慨深げにおっしゃってました。

古書ほうろうさんには初めてうかがったのだけど、実にわたし好みの書店でした。

保存会・谷中のこ屋根会の方が在店されているときは、見本帖をめくって見せてもらえます。(今はひらいた固定のページしか見られない)

ちなみに現在の日本におけるリボンの産地は福井県だそうです。メガネ、かるた、リボン…...福井県のイメージ変わったなぁ。

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久しぶりに「月刊のこぎり屋根」のウェブサイトを見に行ったら、「その後」についての投稿を見つけました。東京家政大学博物館(東京都板橋区)に収蔵されたそうです。よかった!

 

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東京家政大学博物館、行ってみたいけれど、感染症対策のため現在は学内利用だけのようですね。また公開されるのを楽しみにしています。

www.tokyo-kasei.ac.jp