ひととび〜人と美の表現活動研究室

観ることの記録。作品が社会に与える影響、観ることが個人の人生に与える影響について考えています。

『WINTER ON FIRE -UKLAINE'S FIGHT FOR FREEDOM』〜ウクライナで起こっていることを知るために

昨年映画の仕事を通じて仲良くなった方と、その方が紹介してくれた同じ職場の方と3人で、映画のゼミみたいなことをやっている。
2〜3週間に1回のペースで、課題映画を決めて期日までに観ておいて、1時間〜1時間半、私がゆる〜くファシリをしながら感想を話す。
3人でゆるっと話そうを略して「さんゆるの会」と名付けた。
 
これまでに扱った映画
第1回『偶然と想像』
第2回『ドライブ・マイ・カー』
第3回『ボストン市庁舎』
第4回『ウエスト・サイド・ストーリー』『コーダ あいのうた』
 
どの映画も、他の友達といったん感想を話したものばかりだけれど、参加者と設えが違うとまた違う視点がもらえるので、1本の映画が何粒も美味しい。
 
次回第5回はどうする?と話していて出てきたのは、今やはりロシアによるウクライナへの軍事侵攻のことが頭と心を占めているということ。「ウクライナという国についてもっと知りたい気持ちがある」という一人の発案で、ウクライナにまつわる映画や本の作品を各々が観てきて、その学びを持ち寄ろうということになった。
 
私はいくつかの解説動画でアウトラインを押さえ、このNetflixのドキュメンタリーを観てシェアすることにした。
 
2013-2014年のマイダン革命の発生から終息までを収めた記録。2015年公開。アメリカ、イギリス、ウクライナ合作。
ニュースを見るだけでしんどい人は正直、やめておいたほうがよい。私も話す相手がいると思うから、勇気を持って見ることができただけで、何も当てがなければ難しかったと思う。
ひたすら続く暴力の連続。同じ市民から無抵抗の市民に対する容赦ない暴力の雨。なによりそれが、底知れぬ恐怖として湧き上がってくる。
シリア、アメリカ、香港、ミャンマーでも起こってきたこと。日本にもあるし、これからだって簡単にあり得るからだ。
私にとってはあまりにも凄惨で直視できず、少しスキップしながら見た。そういうことができるので、配信はありがたい。こちらでコントロールの余地があるのは。
もちろん人の温もりや勇敢さも感じる場面もある。しかしだからこそ、「今この人たちはどうしているんだろう」「この美しいまちが今はきっと」と考えざるをえず、その思いが苦しくさせる。
 
ウクライナで過去にこういうことがあったから、今こうなっているのかとわかったことはよかった。
また、こういう状況になったら人々がどのように考え、どのような感情を抱き、どのように行動するのかを観られたことも、この先を考える中で、折に触れて思い出すと思う。
ただもう NO WAR と言いたい。
 
さんゆるの会で、どんな持ち寄りになるのか、楽しみだ。
そして、こういう場があることが本当にありがたい。
考えたいから、取り組める。取り組みたいけど、怖れもある。だけど誰かと一緒なら行ける。
勇気とエネルギーを融通し合いながら、少しでも光のほうへ手を伸ばす。
そうしなければ。
 
 
歴史を知る手がかりに。