ユヴァル・ノア・ハラリ著、『漫画 サピエンス全史 人類の誕生編』を読んだ記録。
単行本が2016年に出たときに、友達が、「もーめちゃめちゃおもしろいから絶対読んで!」と言っていた『サピエンス全史』。
6年越しでようやく意味がわかった。
なーるーほーどー。
人間一個体にとってものすごく早く感じられる変化も、長い物差し、人類全体でとらえるとほとんど変わっていない。
とか
今のサピエンスの身体は狩猟採集時代を引きずっている。
とか
150人までなら直接の付き合いと噂話だけで、共同体やネットワークを維持できるけれど、150人を超えたとき、言語をつかって神話を作り出し、それを信じる他人と協力しあう。概念をあやつれる。それがホモ・サピエンスの強さの秘密。
とか
平和と戦争は、物語を受け入れられるか、納得できないかで説明できる。
など。
いったん自分をホモ・サピエンスという種として、めいっぱい引いたところから眺めてみると、そんなにクヨクヨしなくていいんじゃないかと思えてくる。
根本からメタで見る瞬間って日常を生きるのに必要だと思う。同様に宇宙から見た地球、その中にいるちっぽけな自分、なども有効。
サイエンス、学問研究のありがたさ。
しかし、人間は自分たちが作ったモノや環境に適応している最中だけど、適応しきって成熟する前に滅びる可能性がある。ここまでマクロにとらえると仕方なくも思えるけれど、ミクロ(一個人)としては幸福追求のためにあがきたい。
この本の最後には、
「理解しているのに何ら手を打とうとしない」
という記述があった。そこがこれまでのホモ・サピエンスと全く異なる点だ。
理解しているのに、何ら手を打とうとしない。
ホモ・サピエンスの凶暴さ、残虐さには我が事といえ、参る……。
続きも読んでみる。
しかしバンド・デシネって大きいし、紙が厚くて重いですね。日本版だからというわけではなくて、オリジナルもこんな感じなのかな。
『21 Lessons』も気になる。
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共著書『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』(三恵社, 2020年)