4月下旬にして既に初夏の風薫る、金曜日の朝。前回の「シッダールタ」の読書会でもお世話になった、赤門テラスなゆたさんで「あさきゆめみし宇治十帖編」読書会を7人でひらきました。
こんな感じでお知らせしました。
もともとこの企画が立ち上がったのが、2年前にひらいたこの場。
正編(光源氏の時代)からのつながり、変化、繰り返されるテーマ。
恋愛、婚姻と身分制度、宗教観。
摂関政治の斜陽と末法思想にさらされる時代の閉塞感。
二択のうちのどちらを選ぶのか、あるいは第三の道を自らひらくか。
正解のない中で葛藤しそれぞれの道を選ぶ登場人物たち。
正編の読書会のときには感じなかった、今その場に起こっていることに立ち会って、登場人物たちを見守っているような視点は、誰のものなんだろう。(もしや光源氏?)
今回の発案者&ファシリのまゆみさんと話して、「あさきゆめみし」はあくまで大和和紀さんの解釈を漫画として表現したものであるが、源氏物語の時代背景、文化風習など一定の事実や研究成果が明らかなものは、はじめに抑えておくと、安心してあーだこーだの本領を発揮できるね、となり、資料を集めて「プリント」を作り、冒頭で共有させてもらいました。
専門家でないので間違っているところもあったけど、詳しい人がいると補完し合える場になるので楽しい。知に知が、経験に経験が重なって、豊かになる。
感想としては、いつも言っていることだけど、とにかく楽しかった〜!
大人になってもう一度出会うあの頃の自分。
酸いも甘いも噛み分けてきた経験が人生の豊かさに変わって、自分を生きながらも、同時に違う視点も楽しめている。みんなの話がとにかくおもしろい。
千年前に書かれたものを、脚注の力を借りながらでも原文で読める、少なくとも学生時代に習いはした、というところが実はすごいことなんだと知れたのもよかった。
原文でも読みたいし、いろんな人の訳(解釈)も読んでみたいという声も出ました。
平安の世も、女たちはこうしてサロンで、「源氏物語の続き読んだぁ?」「どのキャラが気になる?」なんてお話したんだろうか。
今回もなゆたさんがプレートを出してくださっていた。ありがたい!