ひととび 〜人と美の表現活動研究室

観ることの記録。作品が社会に与える影響、観ることが個人の人生に与える影響について考えています。

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

《レポート》2/11 トークバックでゆるっと話そう@シネマ・チュプキ・タバタ

建国記念の日で祝日の夜。シネマ・チュプキ・タバタで「ゆるっと話そう」をひらきました。 お知らせページ>http://chupki.jpn.org/archives/5288 今回の映画は、『トークバック 沈黙を破る女たち』。 舞台はサンフランシスコ。元受刑者とHIV/AID陽性者が、…

映画『トークバック 沈黙を破る女たち』鑑賞記録

*未見の方の鑑賞行動や感じ方に影響を与える内容です。 映画『トークバック 沈黙を破る女たち』を観た。 www.talkbackoutloud.com ドラッグ、依存症、レイプ、HIV / AIDS、孤立、虐待、貧困、前科、偏見・差別、DV... 人生は必ずやりなおせる!! どんなに…

2020年・秋、東京ステーションギャラリーの大津絵展が楽しみ!

2020年の秋、東京ステーションギャラリーで大津絵の企画展があるそうです。 もうひとつの江戸絵画 大津絵(仮称)会期:2020年9月19日(土)-11月8日(日) www.ejrcf.or.jp うぉ!これはうれしい!! 大津絵って何?という向きには、web和楽のこの記事で予…

映画『獄友』鑑賞記録

映画『獄友』を観た。「ごくとも」と読む。 http://www.gokutomo-movie.com/ やってないのに、殺人犯。 人生のほとんどを 獄中で過ごした男たち。 彼らは言う 「不運だったけど、不幸ではない」。 『SAYAMA みえない手錠をはずすまで』『袴田巌 夢の間の世の…

書籍『妊娠小説』『紅一点論』

わたしがフェミニズムにはじめて出会ったのがこの2冊だった。 斎藤美奈子著 『妊娠小説』(1997) 『紅一点論―アニメ・特撮・伝記のヒロイン像』 (2001) どちらも高校生か大学生のときに、友人から勧められたものだ。 読んで仰天した。 言われてみれば。 …

「ミイラ "永遠の命"を求めて展」鑑賞記録

息子と国立科学博物館の企画展「ミイラ "永遠の命"を求めて展」に行った。 www.tbs.co.jp 金曜日の夜間開館を利用して行って、最初はおもしろく観ていたのだけれども、だんだん怖くなってきて、駆け足で流し見て、最後の写真撮影のブースだけにっこり笑って…

七人の侍〈午前十時の映画祭〉 鑑賞記録

七人の侍(4Kデジタルリマスター版)を観てきた。 asa10.eiga.com 午前十時の映画祭とは、 映画界を代表する映画人たちが選定した、時を経ても褪せない魅力を持つ名作を、映画業界のネットワークを生かして、全国の東宝系を中心とする映画館で、毎日十時から…

映画『プリズン・サークル』 鑑賞記録

*個人の主観的な感想ですが、鑑賞行動に影響を与える可能性があります。観る・観ない・感じ方を左右されたくない方は、読まずに、またはいつでも途中で退出してくださいませ* 映画『プリズン・サークル』を観てきた。 prison-circle.com サブタイトルは、…

今すぐプラドで実物を観たくなる、映画『プラド美術館 驚異のコレクション』鑑賞記録

*個人の感想ですが、鑑賞行動に影響を与えると思います。公開前ということもあるので、左右されたくない方は、読まずに、またはいつでも途中で退出してくださいませ* 試写状をいただいて観てきました、『プラド美術館 驚異のコレクション』 2020年4月10日…

『夢のユニバーサルシアター』とシネマ・チュプキ・タバタとわたし

映画のあとに観た人同士が対話する「ゆるっと話そう」という場をひらかせていただいている、シネマ・チュプキ・タバタ。 その代表をつとめる平塚千穂子さんのご著書、『夢のユニバーサルシアター』を先月ようやく読み終えました。 少し読んでは胸がいっぱい…

「弱法師」能楽師コメンタリー上映 鑑賞記録

お能のコメンタリー上映という、画期的なイベントに行ってきた。 https://www.sunny-move.jp/sunny/speventinfo/ 能が上演されている映像を流しながら、能楽師の演者が一人、楽器奏者が一人、それぞれの立ち位置から、どこで何が起こっているのかを解説して…

蝶々夫人@METライブビューイング 鑑賞記録

オペラ鑑賞でもいつもお世話になっているライブビューイング。 映画館のスクリーンで、迫真の映像でメトロポリタンオペラ(松竹系)やロイヤルオペラハウス(TOHO系)の舞台が観られてしまうというもの。 過去に観た作品の感想を書いたものはこちら椿姫 魔笛…

ものいう仕口展@LIXILギャラリー銀座 鑑賞記録

京橋に行く用事があり、そういえばLIXILギャラリーで建築部材に関する展示をやってたっけ、と思い出して寄ってみた。 ものいう仕口 www.livingculture.lixil 「仕口」とは、柱と梁のような方向の異なる部材をつなぎあわせる工法とその部分のことで、日本の伝…

10年の美術館とわたしの軌跡〜『画家が見たこども展』@三菱一号館美術館 鑑賞記録

三菱一号館美術館で開催中の『画家が見たこども展』に行ってきました。 mimt.jp 三菱一号館美術館のサポーター鑑賞日を利用しました。 https://mimt.jp/mss/ サポーターというのは、いわゆる年間パスポート。何回鑑賞しても定額なのと、いろいろ特典がありま…

水族館とミュージアム〜沼津港深海水族館 鑑賞記録

競技かるたの静岡大会に出場したついでに、水族館に寄ってきた。遠征はあまりしないポリシーなのだけど、静岡の中でも沼津市は比較的東京に近く、日帰りが可能だったので、行ってみた。 あっという間に初戦で敗退して、午前中には沼津駅に戻ってきたので、見…

書籍『サイト別ネット中傷・炎上対応マニュアル』

近所の公共図書館に行ったら、リサイクル本のコーナーにこれがあったので、貰い受けてきた。 リサイクル本とは図書館の蔵書から外す「除籍」の対象になった本。所蔵になっていた本もあれば、献本されたが所蔵本に加えられなかったものも含まれている。 ほし…

現代現世で起こること〜能「西行桜」「善知鳥」鑑賞記録

喜多能楽堂で観能。 喜多流の能楽堂だけど、きょうの能会は観世流。 http://kita-noh.com/schedule/9109/ 先月末から通っている能楽講座があって、その講座の先生が出演されるので楽しみにしていた。 先生がシテを務めるのは、「善知鳥(うとう)」。 想像して…

国立能楽堂2月公演「蟹山伏」「井筒」鑑賞記録

国立能楽堂2月公演の定例公演に行ってきました。 2月定例公演 蟹山伏・井筒 国立能楽堂の公演は自分でも毎月チェックしているけれども、今回は演者の方とご縁があって行くことになった特にうれしい機会。 ちょうど今、わたしは樋口一葉にまつわる作品を制作…

約束の25年〜『ミナ ペルホネン/皆川明 つづく』展 @東京都現代美術館 鑑賞記録

『ミナ ペルホネン/皆川明 つづく』展に行ってきた。 mina-tsuzuku.jp 行く前に、1月4日の朝日新聞の切り抜きを読み、 予習がてら友人が送ってくれたページをサッと読んだ。 www.asahi.com わたしはミナ ペルホネンの服を持っていない。 持っていて、大好き…

分解された浮世絵世界〜肉筆浮世絵名品展@太田記念展美術館 鑑賞記録

太田記念美術館の肉筆浮世絵名品展に、最終日、滑り込みで行ってきました。 開館40周年記念 太田記念美術館所蔵 肉筆浮世絵名品展 ―歌麿・北斎・応為 | 太田記念美術館 Ota Memorial Museum of Art 太田記念美術館 (@ukiyoeota) | Twitter 経緯 今年は太田記…

そういえは日本書紀ってなんだっけ?〜出雲と大和展@東京国立博物館 鑑賞記録

東京国立博物館の夜間開館で、〈出雲と大和〉展に行ってきた。 izumo-yamato2020.jp twitter.com 行くことにした経緯 このチラシを見たときに、学生時代の友人が松江出身で、出雲の話をよくしていたのを思い出しました。「昔の出雲大社は巨大だった。神殿は…

《レポート》2/8 あのころのいじめとわたしに会いに行く読書会、ひらきました

ご案内していた読書会、ひらきました。 hitotobi.hatenadiary.jp 大人になって、「いじめ」について真摯に対話した経験がない、という人が多い、という感触があります。 わたしもそうです。「いじめ」事件の報道を見て胸をざわつかせても、そのことについて…

映画『ライファーズ ー終身刑を超えて』鑑賞記録

映画『ライファーズ〜終身刑を超えて』を観た。 chupki.jpn.org 2/11に『トークバック 沈黙を破る女たち』でゆるっと話そうという場をひらくにあたり、同じ監督の前作も観ておこうと思ったからだ。 「観ておこう」というとエラそうだ。 いや、ずっと観たかっ…

書籍『スケープゴーティング』ほか 〜集団心理を学ぶ

以前調べものの関係で読んだ本が、新型コロナウィルス感染症に対する社会の反応を理解するのに役に立っている。 なんの因果関係もない人が責められたり排除されることなんて、普通に考えたらありえないわけだが、実際には起こる。 集団心理、心理に基づく行…

東京文化会館音楽資料室〜専門図書館を活用して自分のテーマを深掘りする

第九の予習会をして聴きに行ったり、 noteで「打楽器のいい話」 を配信したりと、 ここ数年、クラシック音楽にふれる機会が多くなってきました。 美術に関しては、展覧会に行くたびに歴史を辿り直して、自分なりに少しずつ体系ができてきたけれど、さて音楽…

会場アレンジ協力者求ム 3/20 春分のコラージュの会

3月にひらく〈春分のコラージュの会〉の会場について、アレンジのご協力をしてくださる方を求めています。 下記をお読みの上、こちらのフォームにてご連絡ください。 *貸しスペースのみの情報は不要です* ◆こんな方を求めています ・コラージュの会のよう…