ひととび 〜人と美の表現活動研究室

観ることの記録。作品が社会に与える影響、観ることが個人の人生に与える影響について考えています。

2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「女である自分に100%の肯定感を」鈴木祥子さんは歌って生きる

www.cinra.net 鈴木祥子さんは、高校生のときに出会って以来、ずっとずっと大好きなミュージシャン。10月にコンサートに行くのが楽しみ! しんどいなーと思ったときにこのインタビューを読み返す。 この歳になってようやく彼女の言葉が理解できる。ずっと歌…

タイトルクレジットが出るまでの夢の時間

23歳〜24歳の頃、映写技師をしていた。封切り(初日)の初回の上映のドキドキを思い出した。当時はまだデジタルは主流じゃなくて、フィルムで上映していた。配給会社から送られてくる5巻か6巻の35mmフィルムを専用の機械でつないでから、映写機にかける。 映…

メリーゴーランドの鈴木潤さんからあふれ出るプロフェッショナリティ

友人が、「行けなくなったので代わりにせいこさんどう?」と声かけてくれて、気楽な単身の夜にふらふらと行ってきた、京都の絵本専門書店メリーゴーランドの店長さん・鈴木潤さんのトークイベント@ひるねこBOOKS。 「絵本は子ども向けにかかれているのだけ…

山はいいよにゃ〜

ちょっと前のことですが、山に連れて行ってもらいました。飯能の棒ノ折山というところ。 山やら湖やら川やらが近くにあるところで育ったので、東京に来てから、「日常の視界に山が見えない」とか、「山に登ろうと思ったら1時間半近く電車に乗る必要がある」…

「これはのみのぴこ」

谷川俊太郎・作、和田誠・絵 息子が学校で知って、おもしろいよ~と教えてくれた本。 「これはのみのぴこ」にはじまり、 「これはのみのぴこがすんでいるねこのごえもん」、 「これはのみのぴこがすんでいるねこのごえもんのしっぽふんずけたあきらくん」 と…

親子で楽しむ歌舞伎教室

国立劇場が毎年企画する、「夏休み親子企画」の歌舞伎教室に行きました。 普及公演である「歌舞伎鑑賞教室」の期間中に一週間、こども向けにさらに分かりやすい解説をしてくれるのがこの親子教室です。 舞台の構造、各役割の名称、歌舞伎ならではの動き、ス…

体のことと、自分の境目を確認すること

午前中に、近所の古民家で月に一度開催されている体操の会に行ってきた。 冒頭に「普段ストレッチとかやってる?習慣にならないのはなんでなんだろうね?」という話になった。うーん、わたしの場合は...楽しくない、手順が覚えられない(覚えないといけない感…

映画「滝を見に行く」

「滝を見に行く」という映画を見た。2014年公開。友人が3人ぐらいすごいいいよ~と言ってて、ずっと気になっていた。 紅葉の時期に、幻の滝を見に行く温泉付きツアーに参加した7人のおばちゃんが、頼りないガイドとはぐれ、山道で迷い、一晩明かして、滝を…

ポータブルな場

場をつくる人の中には、固定した空間としての場所もデザインする人がいる。 自分にとって居心地のよい場所に、お客さんがやってくる。 一人で、あるいは連れだってやってきて。 一定の時間を過ごして。 そこで安全に安心に居心地よくいる中で、 人々になにか…

きいてもらえなさ/正しさからではなく

極めて個人的な、個別具体の話をしているのに、一般化されたり(みんなそうだよ、そういうのよくあるよね)、全然別のものや、わたしの知らないもので比較されたり(そんなのまだマシだよ、わたしなんか、わたしの友だちの話だけどもっと悲惨で)すると、ビック…

読書会は喜びの場である

読書会というのは、 知らなかったことを知ったときの喜び(自分はこんなにもまだまだ知らないのだ!)とか、 自分がもっていたものと人のもっていたものが偶然にも関係があったと気づいたときの喜びとか、 とにかく喜びを感じる場であると思う。 あってほし…

難しいですよね、で終わらない

なるべく「難しいですよね」っていう言葉で終わらないようにしている。 これで終わると本当にそこで止まってしまう気がして、悪あがき的に続ける。絞り出しても何も出てこないときはせめて、「難しい…のだが!」にしてみる。 続きはどっかでまた考えるから!…

自由ってなに?人間はみんな自由って、ほんとう?

とってもフランスらしい、子ども向け哲学の本。岩崎書店の哲学さんぽのシリーズ書籍検索 - 株式会社岩崎書店 このサイトは、子どもの本の岩崎書店のサイトです。学校の道徳の時間やめて、哲学にしたらどうかな、と常々思っているのだけど、こういう本読むと…

ニッポン・サポート・センター

平田オリザの新作「ニッポン・サポート・センター」を観た。 ああ、憤懣やる方なし…。 芝居ではなくて、この描かれているもの、世界に対して。 吐き気がするほどの気持ち悪さ! わたしの大嫌いなものが、これでもかこれでもかと詰まっていた。 笑っているの…

三奪法:人を肩書きで判断・評価しないって?

今年4月にインタビューのワークショップというものに行っていた。 5泊6日、ファシリテーターの西村佳哲さんを含む13名の人びとと、山の中で、自分の「きく」や「かかわる」ということについてインタビューを通して振り返り、点検し、発見していく、いわば修…

伝わらないことから

自分の思いをどうにかわかってもらおうと言葉を尽くして説明する中で、自分のやりたいことが、研ぎ澄まされていくということはあるだろうか。(しばしば徒労感と引き換えに)自分の言葉が、相手の言葉に転換され、相手の世界観の中に名前をつけて格納されて…

こころをつかい、葛藤せよ!(こころをつかうことについての二冊)

一冊目。 わたしは、「こころをつかう」という言葉をときどきつかうが、これはわたし自身の言葉ではなくて、河合隼雄さんの「Q&A こころの子育て 誕生から思春期までの48章」という本から来ている。 もともと河合隼雄さんが好きで、学生のときに京都の同志…

読書会って何?どんなことをするの? : 2

先日こちらの記事 読書会って何?どんなことをするの? - ひととび〜人と美の表現活動研究室 を書いたあとに、まだもう一種類あったなと気づいたのでメモ。 事業者による読書会 作家、翻訳者、評論家、編集者など出版関係者をゲストに呼んで行う、大規模イベ…

「ゆるく」は高度

「ゆるく」と表現される場に参加することがある。 たぶん「ゆったりとした雰囲気」とか「顔見知りになる程度のつながり」という意味でつかわれているのだと思う。 テーマがオープン。 年齢、性別、エリア、属性、関心などの対象者の範囲が広い。 この時間内…

二人いれば読書話はできる、のだが。

おととい「読書会って何?どんなことをするの?」という記事を書いたら、アクセス数がガンと伸びてて(当研究室比)とても驚いてます。ありがとうございます。 友人からこんなコメントをもらいました。 「読書に興味を持ったのがここ最近だから、この記事は…

言ってないから、誰も知らない

かるたCafe~百人一首を楽しむ大人の部活 という会を主宰している。 先月から、イベント終了後に希望者を募り、「かるたCafeの"つくり"を聞く話す」という場をひらき、活動や仕事における場づくりについてのディスカッションを行っている。 (つくりは、へ…

癒しというよりも

「癒し」という言葉が1980年代から起こってきて、もう30年以上経つ。 しかし、わたしはまだこの言葉に慣れない。 それはひとつに吉本ばななの言葉が影響していると思う。 たしか1990年代に何かの雑誌で見かけたエッセイに、「癒しという言葉が軽々しく使われ…

読書会って何?どんなことをするの?

「読書会をひらいています」と言うと、「読書会って何?どんなことをするの?」とよく聞かれます。 わたしの独断的解釈では、「読書体験を共有または交換する場」です。 読書会には唯一の型があるわけではありません。誤解されがちなのですが...。その場をひ…

「きく」は結晶化への道

友人と話していて、「オバちゃんの話は惜しい」という展開になった。 ここでいうオバちゃんとは、イメージ(というかほとんど妄想)であって、実際にオバちゃん(的人々?)がこういうコミュニケーションをとっているかは自信がない。 違ったら本当にすいま…

仏像は拝みたい

先日、東京国立博物館へ 日韓国交正常化50周年記念 特別展「ほほえみの御仏―二つの半跏思惟像―」 http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1792東京国立博物館 - 展示 日本美術(本館) 日韓国交正常化50周年記念 特別展「ほほえみの御仏―二つの…

暮らすまちで場をひらく

先週末に開催した、「子どものきもち原画展とわたしのきもち対話会」 今回やってよかったことのひとつは、自分の住んでるまちでひらけたこと。 それはやっぱりうれしいし、そこに近所の友だちが来てくれて、ほかのまちに暮らす友だちが来てくれて、互いに交…

世界はひろく、あなたは小さい

この手のサイトは、説教くさいものも多くて好きじゃないのですが、ここに並んでる言葉は妙に刺さりました。 世界は広く、あなたは小さい。だから、自分のやりたいことをやり、それを嫌う人のことは考えなくていいのです。 人は常にあなたのことを評価してお…

神経衰弱

逗子の海岸沿いの雑貨屋さんで買った ムーミンのmatching game card。 こんなにかわいいのに、「神経衰弱」なんて。 なんでそんなオドロオドロしい名前なのか。 不思議。 子どもとやるときは、トランプでやるより こっちのほうが視覚的にとらえやすい。 絵柄…

またお便りします

帰宅すると友人からの手紙が届いてた。 日々のなにげないことをつらつらと話せる文通。 なにか約束があるわけでもない。ただ、最後に「またお便りします」と綴る、ゆっくりとしたやり取りに心が和む。 夏は会いにいきたいな。

子どもの気持ち原画展@hagisoとわたしのきもち対話会

友人でカウンセラーの高橋ライチさんと、作品をみて話す場をひらきました。 ▼ぷるすあるは絵本原画展 6/28-7/3『子どものきもち絵本原画展』─ぷるすあるは1周年感謝ギャラリー - NPO法人ぷるすあるは 「ぷるすあるは」は、精神障がいやこころの不調、発達障…