ひととび〜人と美の表現活動研究室

他者の表現にふれることから、自分の中にある美の感覚にもふれてみる、自分の美を表現してみる。みんなで探究する鑑賞の場づくりを通して考えることなど。

アサゴハンヲ タベルコト!〜モモを精読する読書会

日曜の朝6時から、
今、『モモ』を精読する読書会
に参加しました。

 

以前参加したときの感想

http://hitotobi.hatenadiary.jp/entry/2019/06/16/090138

http://hitotobi.hatenadiary.jp/entry/2019/08/25/205728

 

19章、20章を読んで最終回のはずが、19章が思ったよりみっちりとしていて終わらず、最終回は次回に延期されることになりました。ちょっとうれしい。

 

 

19章は、モモが灰色の男たちから追われながら、なんとかマイスター・ホラのいる〈どこにもない家〉にたどり着き、深い眠りから覚めたところからはじまります。
マイスター・ホラから、さらに深い時間の花の秘密を聴き、灰色の男たちから時間の花を取り戻せるのはひとつの方法、ひとりの人間(モモ)しかないことを伝えられ、覚悟を決める場面です。

 

今回もやはり印象に残るのは、カシオペイアの言葉。

サキノコトハ ワカリマス アトノコトハ ワカリマセン!
WEISS NUR VORHER, DENKE NICHT NACH

 

アサゴハンヲ タベルコト!
FRÜHSTÜCKEN!

 

包囲されていて、絶対絶命。
緊張しながら策を練っているときに、このユーモア!ありがとう、カシオペイア!!

 

しかも、「そのとたんに、テーブルの上にはもう食事のしたくがととのいました」「テーブルにはまたこのあいだのように、小さな金のカップと、そのほかいずれも金色にかがやく朝ごはんがならんでいました。湯気の立つチョコレートのポット、はちみつ、バター、パリパリに焼けたパンです。」

 

ああ、このシーン!一生忘れられなそう!

熱いチョコレートと、とけたバターに甘いはちみつをたらした、パリパリに焼けたパン......食べたい。 一気に元気回復するよ...。

思い出すだけでも、満たされる。

読書会はサイコマジックなのかー。

 

今度はマイスター・ホラも一緒に食べてくれて、しかも食欲旺盛だっていうところがよかった。よかった、という感想を交わせてよかった。

読書会に参加している人たちも一緒に読み進めて、一緒に冒険をしている仲間なんだなぁ。

 

 

わたしたちが生きている世界では、どうして理屈では説明できないような悪いことが起きたり、どうしてびっくりするような奇跡としか思えない素敵なことが起きたりするのか、ということを日々思ってばかりなのだけれど、この物語でモモと冒険する中で、さまざまな人たちと対話する中で、次第に解き明かされてくる感じがあります。

メタファーの、宝庫というか、厨子というか。

時間の花が咲いているTempel(お堂)そのもの。

 

 

19章もまた特別にその感じが強いです。

 

たとえば、

「人間というのは、ただの時間だけでできているのではなく、それ以上のものだ」

「時間に毒を入れる」

「人間の心からむしりとられた時間の花」

「花はその繊維組織のひとすじにいたるまで全力をふりしぼって、自分の持ち主の人間のところに帰ろうとする」

......

モモと一緒にわたしたちも「息をのんで聞き入って」います。

 

それらの印象深い箇所について、解釈を与えるために対話しているのではなく。

感じたことをただ手探りで出し合い、問いあい、応えあい、それぞれが必要なものをいただいてゆく感じになる。それが読書会だし、それができるから小さな奇跡が起きる。

 

 

それぞれに取り組んでいることがあり、タフな人生がある。

どんな大きさであれ、重さであれ、

 

おまえがいま考えているよりは、らくにできることもおおいと思うよ

Vieles wird leichter sein, als du jetzt glaubst.

 

 

いくつかの言葉を胸にまた1ヵ月過ごします。

マイスター・ホラから、毎日送られてくる時間の花を受け取りながら。

定時の鐘に、マイスター・ホラからの挨拶を聴きながら。

 

f:id:hitotobi:20190917180753j:plain

f:id:hitotobi:20190917180956j:plain

f:id:hitotobi:20190917153556j:plain

 

 

今後のイベント

▼2019年9月23日(月•祝) 秋分のコラージュの会
https://collageshubun2019.peatix.com/ (国分寺

▼2019年9月28日(土) あのころの《いじめ》と《わたし》に会いに行く読書会 満席
https://coubic.com/uminoie/979560 

▼2019年10月1日(火) 爽やかな集中感 競技かるた体験会
https://coubic.com/uminoie/174356


 

鑑賞対話の場づくりコーディネーション・ファシリテーション

・<法人><団体>教育普及、広報宣伝などを担当されている方向け。
・映画、展覧会、書籍、舞台芸術など、鑑賞対話の場づくりのご依頼をお待ちしております。
・鑑賞者同士で話す場、専門家と非専門家が知を交換する場。お互いを尊重し、補完する対等性のある場。知の交流と学びの楽しさを集う人一人ひとりが感じる場です。
・企画・設計・ファシリテーション・集客サポート・レポートを担当します。
・参加者5名から100名程度まで。

お問い合わせはこちら


場づくりコンサルティング・個人セッション
・<個人><グループ>
・Zoom または 東京都内で対面
・30分¥5,400、60分 ¥10,800(税込)
・読書会、勉強会、体験ツアーなどのイベントや講座。
・好きなもの・ことを共有する・考える・創る機会づくり
・企画・設計・進行・宣伝のご相談のります。
・募集文の添削やフィードバック、ふりかえりの壁打ち相手にもどうぞ
お問い合わせはこちら

 

連載
『場づくりを成功させるための5つの鍵』(寺子屋学)https://terakoyagaku.net/group/bazukuri/