ひととび 〜人と美の表現活動研究室

観ることの記録。作品が社会に与える影響、観ることが個人の人生に与える影響について考えています。

展示『日本のたてもの―自然素材を活かす伝統の技と知恵』『博物館に初もうで』@東京国立博物館 鑑賞記録

2021年1月3日、ミュージアム初め。
正月三が日にトーハクに来るのは初めて。開いていること自体知らなかった。基本、実家に帰っていて、正月に東京にいることがないので。

感染症拡大のため、実家に帰れなかったので、来てみました。

『日本のたてもの』展が気になったのと、『博物館に初もうで』ってどんな展示なのか知りたくて。


展覧会の詳細は、紡ぐプロジェクト特設ホームページや青い日記帳さんのブログをご確認ください。国家プロジェクトだったらしい!

www.tnm.jp

tsumugu.yomiuri.co.jp

bluediary2.jugem.jp

 

 

わたしはもともと建築模型を見るのは好きだけど、記録と保存のための模型制作の動き(?)仕組み(?)があったとは知らなかった。

復原や修復の技術伝承のため。日本人と自然との関わりを解明し理解するためでもあると。

そういう目的のためなので、外側の雰囲気だけではなく、内部構造を省略していないところも貴重。

 

11月に国立歴史民俗博物館に行って常設展を観たときに、「やけにりっぱな模型があるなぁ」と思ったんだった!

あの一乗寺三重塔が表慶館のエントランスに!
しかも隣には石山寺の模型も!ほんとうに来てよかった……。

展示されている中で一番古いのは、1932年、あの著名な宮大工の西岡常一さんも手掛けた法隆寺五重塔

ほとんどが1/10スケールなので、大きさの比較が体感できてよい。思ったより小さいとか、模型でこれだけ大きさが違うんだから、本物はどれほどか……など、想像が巡る。

表慶館での展覧会の機会ってそう多くないので、この建物に入れるだけでもうれしいが、近代洋風建築の中に、日本独自の建物が展示されているのもおもしろい。

文化財の保存のためには不可欠で高度な技術だけれど、それのためにしか使えない(現代の建築に活かせない)ものもあるため、成り手がいないという危機にあるということがパネル展示で説明されていた。

うーん。新しく生まれる人が減っていく中で、伝統文化、伝統技術を守るために、何をどうしたらいいのかなといつも思う。微力ながら発信することや、関心を持ち続ける、愛することぐらいなのだけれど。

 

 

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『博物館に初もうで』と常設展。

www.tnm.jp

 

現代生活の中で、干支を意識することがどんどん減ってきたけれど、 昔の人がどんなふうに干支を吉兆として扱っていたのか、モチーフとして愛でていたのかを知れた。

お正月の意味合いも今とは違ったことなども。

 

美しいお宝ばかり!5月までの年間パスポートを持っているから、切れるまで足繁く通っている。精神が満たされるものを補給しに。トーハクに言って帰ってくると安定している。Stabilizer

 

長谷川等伯の「松林図屏風」の展示が目玉のひとつ。

https://www.tnm.jp/modules/r_collection/index.php?controller=dtl&colid=A10471

等伯✖️東博

 

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本館裏の池が凍ってた。

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お正月から静かな空間で、美しいものを観るっていいなぁ。

年中行事にしてらっしゃる方もいるだろうと思います。わたしも毎年の慣例にします。

 

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