先日書いた『マダム・イン・ニューヨーク』に続き、公開時に見逃していた映画シリーズ。
タイトルの最後につく「へ」ってなんだろう?
原題は The New Rijksmuseum だし。
なくても成立した気もするんだけど。
自分でもラジオ番組をつくったりすると、こういうタイトルが気になってくるのがおもしろい。
さて、この下は、
内容に踏み込んだことばかり書いてますので、未見の方で影響されたくない方は鑑賞後に読んでください。
いやはやびっくり。
まったく前知識なく観てみたら思ってたのと違いました。
みんなで協力して、画期的な美術館を作っていこう!
ワークショップなんかも取り入れて、市民の声で、みんなの寄付でできる美術館だよ!
とかなんとか、そういうものを観るのかなと思ったら、、
とりあえず問題山積み!!
思いがけない(ほんまか?)サイクリスト協会からの反対に、
あれ?あれあれ?ってなり、
「一生に一度のチャンス」「仁王像を置きたい♡」
と目をキラキラさせるアジア館の館長...。
「もう限界だ」といきなり辞任する館長...。
「国立美術館は俺の子供だ」という管理人...。
「コンセプトないじゃん」と呆れる内装の施工会社の担当者...。
会議中に寝る人...。
あれあれ、もしかしてこの映画笑っていいんだ!!とわかってからは、もういちいち笑える。
部分的には、「いや、そうだよね、わかる」「あるある」ていうことを言っているんだけど、この遅々として進まない計画を背負った中で出てくるひと言ひと言に、「ウケる」って言いたくなっちゃう。
こうやって、延期、延期を繰り返し、55日前なのに、全然展示品が設置されてないとか。
観るまで想像してた「画期的な美術館」みたいな感じも特になく。
市民が出てきたのは自転車道路塞ぐなっていうところだけ。
わたしの意気込みがありすぎて、空振ったから 可笑しかったというのもあるか。
ドキュメンタリーだからこその可笑しさ。作った箇所もあるだろうけど。
なんだかんだ2004年に閉館して、改修終了・再公開まで10年!
ということはこれを撮影していた人たちも10年付き合ってたのかな?
どうやって撮ってたんだろう、メイキングまで観たくなる。
思ってたんと違って、よかったです。
オランダって、勝手に合理的でテキパキしてる国なイメージがあったけど、まぁ人間変わらないところはあるよね。
それと、アジア館の館長さんが「自然崇拝は日本人の魂の奥深くに息づいている」と言ってくれたり、落成式には僧侶を招いた法要があったりして、敬意を感じた。ありがとう!(わたしが個人的に受け取って、個人的にうれしい気持ち)
偶然わたしの世界と交差してすごいなと思ったのが、この法要のシーンに大津絵の「鬼の念仏」が出てくるのところ。
お坊さんが通る背景の陳列ケースの中にあった。
どうして気づいたかというと、ちょうどこの映画を見た日の朝に、「大津絵を描いてみたシリーズ第二弾」で「鬼の念仏」を描いていたのです。大津絵好きのわたしとしては、びっくり!!
つまり、アムステルダム国立美術館には「鬼の念仏」が所蔵されてるってことですよね。これはうれしい。行ってみたい。
美術館の公式ホームページ。日本語ページがありました。
2015年の記事。この映画とは関係ないところで気になった記事が、たまたまアムステルダム国立美術館の話だった。今あらためて読んでみると、映画に出てきた人たちの顔が浮かんできて、にやにやしてしまう。
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