『世界を食べよう 東京外国語大学の世界料理』沼野恭子/編(東京外国語大学出版会, 2015年)を読んだ記録。
東京外大教授でロシア文学、食文化、比較文化がご專門の沼野恭子さんの編集。
「本書の最大の特徴は、世界各地の言語・文化・文学・社会・歴史・宗教などを研究している東京外国語大学の教員が30名以上も(紙の上で)一堂に会し、それぞれ専門とする地域の食文化について楽しげに、そしておいしそうに語っていることだと思います。」
まさにまさに。
外大という文化のるつぼな場をフルに生かした構成で、わくわくする食の旅に連れて行ってもらえる。世界はさまざまで、全然違って、でも似ていて、豊かなところ。
レシピも載っているのがうれしい。手に入りにくい食材は極力減らして、日本の台所でも再現しやすい感じ。日々ごはんを作っている人ならまあ作れそうかなというシンプルなレシピ。
一般的な料理としての紹介の中に、「ご両親がベトナム人であるベトナム語科の学生の家庭から提供していただいたレシピ」とか「王立プノンペン大学の先生のレシピ」なども楽しい。
沼野さんも書いておられるけど、外大の大学祭を思い出す。各語科が、その国の民族衣装を着たり、その国の食べ物を出すのが名物。
図書館で借りたけどこれは欲しい。
食べ物にまつわる本は数冊のレシピ本以外ほとんど持っていないが、これは所有していたい。
沼野さんのこちらも読みたい。
沼野さんが解説のアレクシエーヴィチ『戦争は女の顔をしていない』の回、よかった。
東京外国語大学出版会といえば、こちらもとてもおもしろかった。
わたしはイタリア推しなので。これもおもしろかった。
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2020年12月著書(共著)を出版しました。
『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』(三恵社)