5月18日は国際博物館の日。
毎期だいたい訪れている朝倉彫塑館が入館料無料になっていたので、行ってきた。
平日午後にしては来館者が多い。さすが博物館の日。
ミニ展示は「朝倉文夫の意外な仕事2」。
展示品は2種類あって、一つは大東京祭りの記念バッヂ。
大東京祭りとは、江戸城が築城された1457年から500年後の1957年の都民の日に始まったお祭り。1987年からは「ふるさとまつり東京」と名前が変わりつつ、毎年開催されている。知らんかった。
東京ドームで、日本各地のうまいもんが一堂に会したり、祭りのパフォーマンスがあるというイベントでしょうか、見た感じ。https://www.tokyo-dome.co.jp/furusato/
1957年当時はあんまり娯楽がないからすごく盛り上がったんだろうなぁ。朝倉文夫がその最初の3年のバッヂをデザインしたそうです。何かの花や白鳥のモチーフ。服につけて入場証の代わりにしたとか。
展示されていたのは、個人のコレクションで、大東京祭りのバッヂといえばカッパのモチーフでその界隈では有名なのだそう。へぇ。
意外な仕事の2つ目は文鎮。そういえば父の書斎にもあったわ。仕事に使う資料の紙が積んであることが多いので、窓を開けたときに飛ばないようにしてた。朝倉文夫の文鎮はかなり大きくて重量もありそうなんで、父が使ったら重宝しそう。
今まで何回も来ているけれど、展示されている作品は毎回ちょっとずつ違う。こういうのも作ってたのかとか、展示場所が変わると違って見えるなとか、いろいろ発見がある。
たとえば、きょうは「墓守」が笑っていることに初めて気づきました。あまり口元を見ていなかったんですが、きょうは日が当たる時間帯だったので、ニカッと笑った表情がいきなり目に飛び込んできた。
父母の胸像のところで、「父は3時間でできたけど、母は1ヶ月かかった」と書いてある。確かに表面の処理や微妙な表情の付け方とか、父と母で全然違う。行ったときにぜひ注目してほしい。
キャプションのプレートも新しくなっていて読みやすい。音声ガイドの番号が書いてあったけど、どこで聞けるんだろう。ウェブサイトを見てもわからなかった。
庭は青もみじや青梅などが美しくて、居間、茶室、寝室と、場所を変えてずっと座っていた。光、水の動き、鯉の泳ぎが池に映る景色に吸い込まれてはまた現れる様など、現実を忘れる。もしかして極楽浄土には池があるかもしれないなー。
寝室が水辺にあるというのもよく考えたらすごいことだな。落ち着いて眠れそう。うらやましい。住みたい。
隣の敷地が工事中で音がしていたのが残念だった。マンションが建つのかな。景観が損なわれませんように。
朝倉文夫の子、朝倉摂の展示「生誕100年 朝倉摂展」が今、神奈川で開催中。
その後、6月26日~8月14日、練馬区立美術館に巡回とのこと。観に行く!
_________________________________🖋
鑑賞対話の場づくり相談、ファシリテーション、ワークショップ企画等のお仕事を承っております。
WEB STORE
共著書『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』(三恵社, 2020年)