ひととび 〜人と美の表現活動研究室

観ることの記録。作品が社会に与える影響、観ることが個人の人生に与える影響について考えています。

短歌から古事記

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本のご紹介。

絵物語 古事記』(偕成社)

 

 

前回の学びのシェア会で、短歌の歴史を教わったときに、一番最初の短歌はスサノオノミコトが詠んだ

 八雲立つ 出雲八重垣 妻籠めに

 八重垣作る その八重垣を

なんだよ、と聞いた。

 

へぇー!神様が?!短歌のはじまり?

これは「古事記」を読んで確認したい。

 

と思った矢先に、息子の学校の図書コーナーにこの本を見つけて、これや〜!とすぐに読みはじめたのでした。

 

聖書を読んできてからの、「国生み」の話はやっぱり成り立ちがずいぶん違っておもしろい。そもそも神様がいっぱいすぎる。家系、名前、覚えられない。。

 


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読み進めていくと、スサノオを追い出したあとにイザナキが引きこもってしまったのが、「淡海の多賀」とあり、びっくりした。わたしは滋賀出身で、小さい頃に確か祖母に連れて行ってもらったことがあり、一昨年に息子を連れて再訪したところ。

 

そういえば書いてあったわ……。

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気づけば、

多賀

出雲

諏訪

伊勢

と、主要な神社は行っていたみたい。

高千穂以外は。

 

今年行きたいな、行けるといいな。

 

 

そうそう、なんでタイトルが「絵物語」なのかというと、1ページに1枚挿絵があるのです。アニメーション作家の山村浩二さんの絵。すごく豪華なのです。

山村さんのアニメーションを観たことがある人なら、頭の中で絵を動かしながら語りを聴いているような体験ができるかも。ページごとに絵が次々と表れてくるんだけど、絵本とはまた違う感覚でおもしろい。

 

山村さんといえば、ここにも行ってみたかったのだ。行ってみたかったと思っていたことを古事記のおかげで思い出せた。ここも今年行きたいなぁ。

http://www.praxinoscope.jp

世田谷区奥沢、九品仏浄真寺に隣接するヤマムラアニメーションのスタジオの地下に2013年10月5日にオープンした短編アニメーション専門のストアとギャラリー、Au Praxinoscope(オープラクシノスコープ)。 

 

 

文章を書いている富安陽子さんは児童文学作家だけあって、とても読みやすい。

 

 

監修の三浦佑之さんは日本文学の研究者で、古事記関連の著作が多いようだけれど、他にも『浦島太郎の文学史-恋愛小説の発生』『昔話にみる悪と欲望』 『昔話にみる悪と欲望 継子・少年英雄・隣のじい』『万葉びとの「家族」誌』『平城京の家族たち ゆらぐ親子の絆』など、おもしろそうな本も書いてらっしゃる。

そしてなんと


三浦しをんさんのお父様だそうで。

 

おすすめです。

 

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