友人に誘われてNADiffに書肆サイコロのサイトヲヒデユキさんの装幀のお仕事を見に行った。
お仕事といっても、携わった本が販売・展示されている小さな小さなコーナーがある、という感じ。
一般に流通している単行本から、
限定の手製本である詩集やご自身の作品集、
そしてジョゼフ・コーネル展の図録までが一覧できる。
もともとサイトヲさんのことを知ったのは、この図録によってだった。
行った時のブログ>>
ジョゼフ・コーネル展、また会えたね! - ひととび〜人と美の表現活動研究室
大好きなジョゼフ・コーネルの展覧会を、こんなに丁寧なビジュアル仕事で作ってくださるなんて!と感激したものです。
図録は中古だけれどあるみたいです。
ジョゼフ・コーネルが好きな方、美しい本が好きな方には宝物ですよ!
NADiffには松本力さんにまつわる品もあって、それを見てようやく、先日トビカンで見たこのパンフレットが、サイトヲさんの手によるものだと気づいた。
そのときの展示>
松本力「記しを憶う」-東京都写真美術館コレクションを中心に|東京都美術館
そのときのブログ>
「20世紀美術史の基礎知識」から次の関心へ - ひととび〜人と美の表現活動研究室
どうりで、どうりで丁寧につくってあると思ったよ!
並んでいた本たちをひらくときの、紙のこの感触、、あれ、どこかで経験したような?と思っていたら、そういうことだったのですね。
本を扱う自分の手の動きが同じだった。
手が記憶している。
きのう中でも心にグッときたのは、「骰子」という限定100部で刷られた詩集。
骰子=さいころ
約7.5cm辺の正方形の「本」で、ページは蛇腹状に折りたたまれているその言葉の美しさもさることながら、活版で印字された文字の溝の刻まれ方から、インクの色から、紙質から、一つ一つが合わさって、本をひらいてめくるときの感触がすごかった。
手の力のかかり方、紙の動きが計算しつくされているような。
とっても欲しかったけれど、わたしがこれを所有してしまうと、作品の何かを薄めてしまいそうで、手が出せなかった。
誰か、もっとぴったりな人のところで、生きてほしい本。
オフセットとかオンデマンドとかではなしに、職人が手作業でつくる本の美しさ。
嗜好品。
そういえば、年末にそういう本の展示を見たなぁと思い、その記録をつけるのを忘れていたことを思い出した。日比谷図書館で開催されていた、フランスの造本芸術の展示。
......書きます。
本といえば、恒例の世界のブックデザイン展が、今年もトッパンの印刷博物館で開催中。ふらりと寄りたい。
印刷博物館:P&Pギャラリー > 世界のブックデザイン2018-19
それから、奈良原一高の写真集「王国」にも、思わず見入ってしまった。
ちょうど奈良原一高展を都内で開催中。
日曜美術館でも取り上げられていた写真の数々。
本といえばこんな映画が公開中。
1万5千冊をデザインした装幀者・菊地信義と、本をつくる人々のドキュメンタリー
ほんの30分〜40分の滞在の中で、いろいろなものに出会った日。
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