10月初旬。
毎年楽しみにしている、丸井金猊の展示に行ってきた。
ほんとうは今年3月〜5月の東京国立博物館での『法隆寺金堂壁画と百済観音』展に着想を得て同時期に開催される予定だったもの。
東博が開催中止になって、外出や移動の自粛もあって、この展示も一旦延期となっていた。
陽の目をみれてほんとうによかった!
▼展覧会の様子はこちらが詳しい。
(朝日新聞:2020年11月13日幻の特別展を「再現」 法隆寺金堂壁画複製写真など)
▼公式ホームページ
ここまでの展示を企画、制作された丸井隆人さん(金猊のお孫さん)の熱意と才能に拍手!大感謝!
毎年思うけど、今年はより強く感じた。
予約制だったので、じっくりたっぷりご説明いただけて、ありがたかった。
この邸宅の空間もほんとうに好き。
丸井金猊をきっかけに、法隆寺&百済観音を経由して、多くの日本画家を知れたのは今回の大きな収穫。
壁画の再現に数多くの日本画家が関わっていたことを初めて知った。
それぞれのチームリーダーの個性や方針により、全く違う出来になったとのこと。
また、画家個人としての作風はまったく別物で、これだけの個性の違いがある人たちが、一堂に会して修復を行っていたというのもすごい。
歴史に残る事業も、裏にあるドラマや人生を知ると、俄然見る目が変わる。
「一旦延期になったからこそ、ここまで入念な準備ができた」と丸井さんはおっしゃっていた。これだけのものを観れた喜びもありつつ、やはり東博展示とその流れからの丸井金猊展へと足を運んでみたかったな、とも思う。
村上春樹の『騎士団長殺し』は、丸井金猊の絵を思い浮かべながら読んだ。
ほんとうに、イメージ通り、なのですよ!
まとまった図録としてはこれが一番かな。一宮市博物館の展覧会図録。
https://www.icm-jp.com/archives/404