ひととび 〜人と美の表現活動研究室

観ることの記録。作品が社会に与える影響、観ることが個人の人生に与える影響について考えています。

読書会は喜びの場である

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読書会というのは、

 

知らなかったことを知ったときの喜び(自分はこんなにもまだまだ知らないのだ!)とか、

自分がもっていたものと人のもっていたものが偶然にも関係があったと気づいたときの喜びとか、

とにかく喜びを感じる場であると思う。

あってほしい。ありたい。

 

少なくともわたしが場をひらくときは、それについて知っていること(いわゆる知識や教養)というのは、「感じる」「味わう」などの人間が心をつかうことを、より深めるためにはたらいているものであって、ただそれだけではほとんど役に立たないものだという取り扱いをしている。

 

人を試したり、評価したりする場でもないと思ってやっている。

 

本の紹介も感想を話すのも、うまくやることを目標にしてはいない。

そんなことされたらわたしは一発でアウトだよ...。

 

評したり論じたりすることは専門家に任せて、感想を自由に話せばいい。

好きなところ、きらいなところ、おもしろかったこと、つまらなかったこと、びっくりしたこと、わからなかったこと、思い出したこと、わたし(あなた)だったらどうするか...etc。

 

それをできるだけ自分の実感にぴったりくる言葉を探しながら発する。

誰かの二番煎じじゃなく。

 

正しさからでもない。

自分の正当性や存在価値を主張するためでもない。

ただ自分に見えている景色を表現するだけ。

 

そっちのほうがよっぽど難しい場合があるのも知っているけど、

そこをやってみないと、なんで生きてるかがわたしにはわからなくなってしまう。

 

読書会という場の喜びには、「自分で自分の感じを表現した、聞いてもらえた」という喜びもあるね。