ひととび〜人と美の表現活動研究室

他者の表現にふれることから、自分の中にある美の感覚にもふれてみる、自分の美を表現してみる。みんなで探究する鑑賞の場づくりを通して考えることなど。

アサヒビール大山崎山荘美術館と清宮質文展

年明け、京都のアサヒビール大山崎山荘美術館に行ってきた。

この美術館の評判は何人もの友人から聞いていて、ずっと訪問の機会を待っていたところだった。ちょうど東京で見かけた清宮質文(せいみや・なおぶみ)展のチラシになにやら強く心をつかまれ、帰省と重なることもあり、ついに機巡る、と喜んで出かけた。

www.asahibeer-oyamazaki.com

 

JR山崎駅から徒歩12分ほど。線路を渡るといきなり入山。急な坂道をてくてくと行く。駅から無料の送迎バスもある。鳥の声、山の音が気持ちよい。玄関までの数分のアプローチにはたくさんの草木や花が植えられている。山のロッジのような玄関を入ると、別世界が広がる。

 

わたしは清宮質文のことは何も知らなかったが、作品をみていると、こどもの頃からとてもよく知っている気がした。


深く静かな内面の静寂(しじま)を聴いて、捉えて、色と共にそっと写し出す。いろんな人がそれを試みているけれど、こんなに小さな気配の音まで拾ってくる人を知らない。

 

作品から受ける印象とは裏腹に、緻密な計算の上に成り立っていて、相当な力仕事のために毎日腕立て伏せをしていたなどの解説がある。

いや、おおよそ仕事とは、そういうものなのかもしれない。

 

作品リストに図版入りの解説までついていた。展覧会用の図録はなかったのでうれしい。

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ポストカードセット。可能な限りの色の再現の跡。どれも好きな作品ばかり。
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清宮のどの作品もこの美術館にしっくり合う。もはや館の一部となっている常設の作品たちも、居心地が良さそうだ。

もともとは山荘だから普段使いではなかっただろうが、それでもどこか生活の気配を残している。丁寧に作られてはいるが重厚すぎず、自然と共に在るような建築や調度品に心が落ち着く。

 

テラスからは見える平野と川の広がり。

暖かい時期には、この席からお茶を飲みながら眺めを楽しめそう。

 

清宮の作品にこの美術館で出会えたのがよかった。

会期は2020年3月8日まで。


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