ひととび 〜人と美の表現活動研究室

観ることの記録。作品が社会に与える影響、観ることが個人の人生に与える影響について考えています。

2016-01-01から1年間の記事一覧

*集いのお知らせ* 10/15(土), 16(日) 芸工展2016に出展します

*集いのお知らせ* 谷中・根津・千駄木・上野桜木・池之端・日暮里界隈で行われる「芸工展2016」に初めて出展します。今回が24回目となる芸工展、96の企画が出展されます。市井の人々の表現への愛を感じに、ぜひお越しください。 ◎日程: 10/15(土)11:00-…

問題の本質は、長時間労働ではなく、暴力

亡くなられた高橋まつりさんに、心からご冥福をお祈りします。 ここから先は、現時点での、わたしの憶測が多分に混じった考えです。 この苦しみから物理的に逃れる。それは絶え間ない、精神的、身体的暴力を受け続けた末に、彼女がとることができた唯一の退…

バルド・トドゥル〜死のワークに参加しました

「バルド・トドゥル」という、チベット死者の書をベースにした、死を体験するワークに参加してきました。吉福 伸逸(よしふく しんいち)というスピリチュアル、ホーリズム、トランスパーソナル心理学の分野を探究されていた方が生前に行っていたワークで、…

あさきゆめみしを語る会、ひらきました

「CIPHER」に続く懐かしの漫画、「あさきゆめみし」を語り尽くそうという会。 4つ年上の姉がいて、本や漫画や音楽の多くは姉からの影響を強く受けてました。 あさきゆめみしもそのひとつ。自然と読むようになりました。 最初にあさきゆめみしとの出会い方、…

ひらきました!・「ポンピドゥーセンター傑作展を見た感想をアーダコーダと話す会」

「ポンピドゥーセンター傑作展を見た感想をアーダコーダと話す会」開催しました。 お知らせはこんなふうでした>> peatix.com 語れる人がいないという悩み(?)もあるだろうし、友人と展覧会に行っても、そのあとお茶しても感想をずっとは話していなくて、…

『ガタカ』は変わらず美しかった

「シーモアさんと、大人のための人生入門(原題:seymour: an introduction)」を観る前にと思って観た。 いまひとたびの…「ガタカ」! どなたかのレビュー。 cinemore.jp 1997年かぁ。 まったく時代を感じない、古びない映画というのは、この世界に数多く存在…

「ビッグ・アイズ」

モラハラ対決映画の金字塔、「ビッグ・アイズ」。 なぜ逆らえないの?なぜ友だちにも本当のことを話せないの?なぜあんな人と夫婦でいるの?逃げればいいのに? そういう当たり前のことができなくなるのは、本人が弱いからではない。DVあるいはモラハラとい…

場づくりにおける安全・安心とは?

わたしが人生において関わっていかなければならないと腹を決めたテーマが「暴力」である。具体的なエピソードについては、また別に書ける日が来るかもしれないし、来ないかもしれないが、とりあえずここでは、このブログのテーマである「場づくり」と暴力が…

森のイスキアの扉がひらく

satohatsume-inochiomusubu.hatenablog.com 昨秋より閉じられていた森のイスキアが、弘前市内で開催される写真展にあわせて一般公開されるそう。北国の秋、この頃にはもう寒いほどなのだろうか。 会期: 2016年9月30日(金)~10月1日(土) 10月3日(月)〜1…

*集いのお知らせ* ブックトークカフェ10月(武蔵小杉の読書会)

*集いのお知らせ* 2016/10/21(金)19:00- テーマ:「積ん読本」 武蔵小杉で月に一度ひらいている読書会で、企画とファシリを務めています。 読書体験を他者と共有する楽しさを、地域で。 武蔵小杉周辺・沿線の方、お待ちしてます。 everevo.com

場づくりは感情労働

最近気づいたのだけど、場をひらくときに、全員が「やるなら行く」とか「おまかせ」だとしんどい。だからなんとかあと一人、「一緒にやろう」と声かけてうんと言ってくれる人を見つける。なんでそうかはまだうまく説明できないけど、「しんどいな〜」とか、…

*集いのお知らせ* ブックトークカフェ9月(武蔵小杉の読書会)

*集いのお知らせ* 2016/9/24(土)10:30- 武蔵小杉で月に一度ひらいている読書会で、企画とファシリを務めています。 読書体験を他者と共有する楽しさを、地域で。 武蔵小杉周辺・沿線の方、お待ちしてます。 everevo.com 月々のイベントカレンダーはこち…

いつが「ただ聴く」タイミングか

「聴く」自体を学ぶ場はもちろんだけど、全然メインのテーマではない場でも、「やっぱり聴くことが大切だ」という展開になることが多い。(場は、わたしが主宰だったり参加者だったり、どちらもある) そのときに参加者の中からよく出る質問として、「今、こ…

嫌いとイヤからはじまることもある

愛されたいがために素直で従順で誰でも受け入れる「よい子」になったのに、ゴミ箱扱いされてきた。もうそんなふうには生きたくない人は、いいとこ探しやよかった探し、好きなもの探しの前に、「イヤ」「嫌い」を恐れず素直に出していけるといい。 ここでの「…

*集いのお知らせ* ポンピドゥーセンター傑作展を見た感想をあーだこーだと言い合う会

*集いのお知らせ* 2016/9/21(水)14:30- 平日昼間ですが...ポンピドゥーセンター傑作展を見た人同士で感想を話してみたい方、お待ちしております。(事前の展覧会の鑑賞が参加条件です) peatix.com

より自分である

長らく、自分ではないなにかになりたいと思って生きてきたのだけど、 じわじわと、 より自分でありたいと思うようになってきた。 なにが自分らしさかを説明するというよりも、瞬間、瞬間の選択において、どちらが、あるいはどれをとることで、より自分であれ…

みをつくして

この2枚。 下の句が「みをつくして」まで同じなので、つい手が出て、お手つきになってしまっていました。でも最近あまり手が出ないかも。 まず上の句が全然違います。左は「なにわえの」、右は「わびぬれば」。 歌人が皇嘉門院別当(女性)、元良親王(男性)な…

星野道夫の旅

松屋銀座での展示の最終日に駆け込みで行ってきた!以下、まとまらない感想をつらつらと。 カリブー、グリズリー、ムース...どれも星野さんに教えてもらった動物たち。 大きく引き伸ばされた写真には、わたしが写真集からは読み取れていなかったことがたくさ…

Pepperのプログラミング・ワークショップ

Arts Chiyoda 3331での「小学生にも簡単なPepper のプログラミングを体験しよう!」というワークショップに息子と参加してきました。 わたしにとっては、「プログラミング=コンピュータで動作を制御するものがあり、それを自分の思い通りに動かすための命令…

映画「まなざし」を見て語る会

「まなざし」という映画を観て、友人がファシリする感想を話す会に行ってきました。介護、介護職、医療、法制度、犯罪加害者、加害者家族、DV、トラウマ、父娘、きょうだい、地域、友人、育児、結婚、女性、人間の本能...などなど、様々なテーマは浮かんでは…

CIPHERを語る会

先週末、「CIPHERを語る会」を開催しました。 CIPHERは、LaLaという雑誌に1985-1990年に連載されていた、成田美名子さんの漫画です。 5人でしゃべりたおした2時間、ああ楽しかった! NY、LA、ハーレム、フロス、ハロウィーン、ビッグアップル、ワールドトレ…

二項対立にもちこませない

先日、「二項対立しない、そうではない選択をする」って話になり、そこから一人でぶつぶつ考えていた。 どうも二項しかない錯覚に陥らされている気がする。それを叫んでいる人の声は大きくて言葉が鋭くて論理的っぽくて不機嫌だから、まるでそれが事実である…

FAKE

遅ればせながら、映画「FAKE」を観てきた。 いやもう、めちゃめちゃおもしろかった!まったくなんの予備知識も追加せずに、自分が記憶している「事件」の断片だけをもって出かけたのだけど、非常に楽しめた。いや、知識の多寡はどうでもよくて、自分として観…

状況というロープを真剣で斬る

先日書いたこの記事に対して、友人からこんなコメントをもらった。 「上野千鶴子先生が先日イベントで"返り血を浴びる覚悟が状況を変えていく"みたいなことを言ってて、返り血を避けてる自分に気づいた。不快の表明はトレーニングがあるくらい、難しい人には…

「女である自分に100%の肯定感を」鈴木祥子さんは歌って生きる

www.cinra.net 鈴木祥子さんは、高校生のときに出会って以来、ずっとずっと大好きなミュージシャン。10月にコンサートに行くのが楽しみ! しんどいなーと思ったときにこのインタビューを読み返す。 この歳になってようやく彼女の言葉が理解できる。ずっと歌…

タイトルクレジットが出るまでの夢の時間

23歳〜24歳の頃、映写技師をしていた。封切り(初日)の初回の上映のドキドキを思い出した。当時はまだデジタルは主流じゃなくて、フィルムで上映していた。配給会社から送られてくる5巻か6巻の35mmフィルムを専用の機械でつないでから、映写機にかける。 映…

メリーゴーランドの鈴木潤さんからあふれ出るプロフェッショナリティ

友人が、「行けなくなったので代わりにせいこさんどう?」と声かけてくれて、気楽な単身の夜にふらふらと行ってきた、京都の絵本専門書店メリーゴーランドの店長さん・鈴木潤さんのトークイベント@ひるねこBOOKS。 「絵本は子ども向けにかかれているのだけ…

山はいいよにゃ〜

ちょっと前のことですが、山に連れて行ってもらいました。飯能の棒ノ折山というところ。 山やら湖やら川やらが近くにあるところで育ったので、東京に来てから、「日常の視界に山が見えない」とか、「山に登ろうと思ったら1時間半近く電車に乗る必要がある」…

「これはのみのぴこ」

谷川俊太郎・作、和田誠・絵 息子が学校で知って、おもしろいよ~と教えてくれた本。 「これはのみのぴこ」にはじまり、 「これはのみのぴこがすんでいるねこのごえもん」、 「これはのみのぴこがすんでいるねこのごえもんのしっぽふんずけたあきらくん」 と…

親子で楽しむ歌舞伎教室

国立劇場が毎年企画する、「夏休み親子企画」の歌舞伎教室に行きました。 普及公演である「歌舞伎鑑賞教室」の期間中に一週間、こども向けにさらに分かりやすい解説をしてくれるのがこの親子教室です。 舞台の構造、各役割の名称、歌舞伎ならではの動き、ス…