ひととび〜人と美の表現活動研究室

他者の表現にふれることから、自分の中にある美の感覚にもふれてみる、自分の美を表現してみる。みんなで探究する鑑賞の場づくりを通して考えることなど。

〈お知らせ〉4/3(土)『きみトリ』出版記念 著者と書店と本好きがつながる オンライン読書会 ひらきます

4/3(土)20:00〜オンラインの読書会をひらきます。

kimitori-dreadnought.peatix.com

 

読書会はオンラインなのですが、一緒にひらいてくださるブックカフェ ドレッドノートさんのことをご紹介したいので、ぜひお付き合いください。

 

東京の江東区清澄白河にあります。写真は、先日、共著者の高橋ライチさんとサイン本を納品してきたときの様子。今回の読書会は、3名の共著者のうち、ライチさんとわたしが参加します。

間違えないように真剣に書いているので、神事のようになっておりますが......いや、これは一つの神事ですね。自分の書いた本を置いていただける、その上、サインも入れさせていただけるというのは、有り難いことです。

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広々スペースに、フードやコーヒーをお供に読書できる幸せ。この生ハムとチーズと蜂蜜のホットサンドが美味しくて、翌朝自分でも再現してみたくらい。くるみが効いてます。お店を切り盛りしている渡邉さんのお手製。コーヒーも一人ひとり好みを聞いて、一杯ずつハンドドリップで淹れてくださる。

わたしはコーヒーは好きだけど、豆の種類を言われてもよくわからないし、なんなら萎縮してしまうぐらいハードルが高いので、味の好みでやり取りできるのはとてもうれしいです。

最初にうかがったとき、おそるおそる入店してきたわたしに、渡邉さんがお店での過ごし方をウエルカムな雰囲気と共に伝えてくださって、すごくホッとしたのを覚えています。

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ライチさん向かって左、奥の棚はUMA(未確認生物)のコーナー。

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カウンター席にはコンセントがあり、wifiも使えます。こんな絶好の環境、近所にあったらぜったい会員になってますねぇ。

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お店にある本はすべて購入可能。コーナーごとに特徴のある棚作りをされています。
どれもオーナーの鈴木さんの蔵書や、目利きで並んでいる新刊や古本ばかり。全てについて紹介できますとのこと。そこに『きみトリ』が並ぶってあらためて光栄です。

もともとこちらにうかがったのは、『きみトリ』の営業で本屋さん詣でをしているときに、両国の書店YATOさんからご紹介いただいたのがきっかけでした。「少し個性的だけれど、思いのある人だから、『きみトリ』いいんじゃないかな」とのことでした。(ちなみにYATOさんでも『きみトリ』を扱ってくださってます!取扱店舗一覧はこちら
 
「個性的って?」と思いつつ訪ねてみると、ああ、これのことかとすぐわかります。戦争、軍隊、戦艦の棚があるからか。もしかすると人によってはギョッとしてしまうかもしれないのです。
 
でもよく見てみると、そこにあるのは戦争やナショナリズム礼讃、軍隊や武器の愛好本ではなく、戦争史、証言集、研究書などの書籍が詰まっていることがわかります。
 
『きみトリ』でも戦争に関する本を紹介したように、このブログでもなにかと作品をおすすめしてきたように、これらはわたしの関心分野でもあります。
人間の集団心理、手段の変遷、副産物も含めた戦争の多面性や複雑さといった点で、子どもの頃から関心が途絶えません。

わたしは「人間はこういう究極のことを起こしうる存在だ」ということが一番よくわかるのが、戦争と犯罪だと思っています。残酷なものが苦手で、直視できないことも多いので、入れるものは選びながらも、探究を続けています。

 

なぜ人は他の人をそのように扱えるのか。一人ひとりでは「いい人」なのに集団になったときに暴走するのは、どういう仕組みなのか。矛盾する存在として、要件がそろえばやってしまう種として、自分はどう生きればいいのかを学んできたように思います。

計り知れないこと、わからないこと、簡単には解決できないからこそ、考えたいことなのです。寺田寅彦の言葉を借りれば、自然に対する飽くなき「細工」を追求している存在。でもそこを見つめることでしか、自分も、相手も、社会も理解できないのではないかと思っています。

今の自分が享受していることは、戦争の副産物にも依るところも大きい。自分のルーツを見つめるとき、戦争を除外することはできないと思っています。
 
店主の鈴木さんとも、最初にうかがったときに、人間の性質のこと、歴史に学ぶことの意義について熱く語りました。読書会当日もそんな話が出るかもしれません。
 
読書会は、
前半:著者、店主、参加者さんからの本の紹介
後半:『きみトリ』の朗読(byわたし)と参加者さんも交えて感想シェア
の構成になってます。
 
今ちょうど、前半で紹介予定の「ドレッドノートさんにあって、わたしが10代におすすめしたい本」を読んでいるところです。戦争について、またはファシズムについての本のどちらになるか。ぜひ当日をお楽しみに!

お申し込み時に皆さんからのおすすめ本もうかがってます。
本好きさん、本屋好きさんにぜひ来てもらいたいイベントです。
お待ちしてます!
 
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▼読書会の詳細・お申込みはこちらから
わたしが関わる場だから、そこはもちろん、「読書会をやってみたいけれど、どう進めればいい?」「オンラインだと難しい?」と思っている方の参考になるようにも設計しておりますよ!
 
 
共著者の高橋ライチさんのブログもぜひ。この居心地の良さと、知的好奇心が芽生える感じ、伝わってほしい!読書会はオンラインなんですが、ぜひお訪ねいただきたいブックカフェなのです。

ameblo.jp

 

ドレッドノートさんについては、こちらのインタビュー記事もぜひ読んでいただきたい!自分の好きや興味を仕事にしていく人の姿。年齢や立場に関係なく、自分の大切にしていることを思い出せると思います。
 
 
おまけ:ドレッドノートと言えば、の話。
ヴァージニア・ウルフ1921年に書いた短編小説『ある協会』に、「エチオピア王子に扮して戦艦を視察した」というくだりがある。これは実際にウルフ(結婚前だったのでスティーヴンだが)弟とその友人たちに誘われ、総勢6人でエチオピア皇帝とその随行者のふりをしてイギリス海軍の軍艦ドレッドノート号を視察するといういたずらに加わったときのエピソードが脚色して使われている。
女が子を生んで男を増やし、男が本や絵を生んだ結果、「よい人間とよい本を生み出す」という人生の目的を男たちによってどのぐらい達成されたかを女たちで結成した「質問協会」が視察した......という文脈で小説の中に登場する。思いがけないところで、「戦艦ドレッドノート」と「Books & Cafe ドレッドノート」が符号した。
この小説は、30ページほどなのだけれど、今の時代に再評価すべき素晴らしい一遍だと思う。ウルフがなぜフェミニズムに影響を与えた作家と言われているのかがよくわかる。ウルフの入門書として、ぜひ。
 
 
自分の興味のあることで旗を立てると、非難されたり、誤解されたり、時には喧嘩を売られたりすることもあります。
でもめげない、腐らない。自分にとってそれは人生をかけて探究したいテーマなのだから。そして、同じように探究している仲間を見つけるための旗でもあるから。
わたしにとっては『きみトリ』を出したこと、今『ある協会』について紹介したことも旗。ドレッドノートさんにとっては、あの棚をつくること。
 
勇気をもって自分の旗を立てていこうとあらためて思います。
今回のことは、わたしにとってとても貴重な出会いです。ありがとうございます。
 
 

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seikofunanokawa.com


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