ひととび〜人と美の表現活動研究室

他者の表現にふれることから、自分の中にある美の感覚にもふれてみる、自分の美を表現してみる。みんなで探究する鑑賞の場づくりを通して考えることなど。

〈お知らせ〉6/29(火) オンラインでゆるっと話そう『ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記』w/ シネマ・チュプキ・タバタ

シネマ・チュプキ・タバタさんとコラボでひらく鑑賞対話の場〈ゆるっと話そう〉。

今月もオンラインでの開催です。
全国、全世界、インターネットのあるところなら、どこからでもご参加OK。
お申し込みはこちらからどうぞ。
 

6月はこちらの作品! 

『ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記 』(2020年/日本)

youtu.be

 

公式サイト

chimugurisa.net

 

とどいてほしい ひとりの少女が紡いだ言葉。
あなたが知らない 沖縄の明るさの向こう側。
沖縄の言葉、ウチナーグチには「悲しい」という言葉はない。それに近い言葉は、誰かの心の痛みを自分の悲しみとして一緒に胸を痛めること「肝(ちむ)ぐりさ」。

北国から沖縄のフリースクールにやってきた15歳の少女・坂本菜の花さんと彼女の日記から、沖縄の素顔に近づくドキュメンタリー。シネマ・チュプキ・タバタHPより)

 

 

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日 時:2021年6月29日(火)20 : 00〜21 : 00(開場 19 : 45)
参加費:1,000円
対 象:映画『ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記』を観た方。     
    オンライン会議システムZOOMで通話が可能な方。     
参加方法:予約制(定員9名) 締め切り:6月28日(月)
 
詳細・申込はこちらから。
*「ゆるっと話そう」は、どこの劇場でご覧になった方も参加できますが、これから観る方はぜひ当館でご覧ください。日本で唯一のユニバーサルシアターであるシネマ・チュプキ・タバタを応援いただけたらうれしいです。
 
*シネマ・チュプキ・タバタの音響設備の効果により、軍用機の爆撃音や飛来音が、轟音や振動になって伝わることがあります。苦手な方は、音量調節ができる親子室での鑑賞も可能です。(親子室は大人2人程度の小さなスペースです。ご予約はお電話かメールでご連絡ください)
 
◉映画の上映期間◉
6月19日(土)~29日(火) 12:45~14:31
6月23日(水) 慰霊の日特別上映 12:30〜14:16
映画観賞のご予約はこちら https://coubic.com/chupki/726377
 

 
<これまでの開催>
※ブログで各回のレポートを読むことができます。
あこがれの空の下 〜教科書のない小学校の一年〜/ウルフウォーカー/ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ/アリ地獄天国/彼の見つめる先に/なぜ君は総理大臣になれないのか/タゴール・ソングス/この世界の(さらにいくつもの)片隅に/プリズン・サークル/インディペンデントリビング/37セカンズ/トークバック 沈黙を破る女たち/人生をしまう時間(とき)/ディリリとパリの時間旅行/おいしい家族/教誨師バグダッド・カフェ ニューディレクターズカット版/人生フルーツ/勝手にふるえてろ/沈没家族
 
進行:舟之川聖子(鑑賞対話ファシリテーター
 
 
<主催・問い合わせ>
シネマ・チュプキ・タバタ
TEL・FAX 03-6240-8480(水曜休)
cinema.chupki@gmail.com
 
 

 

★ 開催に向けて

シネマ・チュプキ・タバタさんでは毎月上映テーマを設定して、それに沿った作品を選んで上映されています。今回は沖縄特集です。

6月19日より【知りたい、伝えたい「沖縄」】 6月23日(水)も上映します | CINEMA Chupki TABATACINEMA Chupki TABATA


映画『ちむぐりさ』を観てわたしが感じたのは、「外の人」がガイドしてくれるからこそ、観客が受け取れるものがある、ということでした。

「外の人」が、個人的な動機から沖縄に関心を持ち、土地の人を自分の足で訪ね、痛みや願いに触れ、共にあろうとする姿を見せてくれる。

次々に起こる事件も、事件が積み重ねられてきた歴史も、「外の人」が一旦受け止め、自分の言葉で伝えてくれることで、観客が見ること、知ることができる。

知りたかった、知っておかなくてはと思っていたけれど、時期としてもテーマとして、きっかけが掴めなかった沖縄のこと。映画や映画館が、「ここから渡ってみてはどうですか?」という橋をかけてくれている。

 
『ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記』は、石川県から沖縄にやってきた坂本菜の花さんの視点から、沖縄市民の今を。

『沖縄うりずんの雨 改訂版』は、アメリカ出身で日本をテーマにドキュメンタリーを撮ってきたジャン・ユンカーマン監督の視点から沖縄の歴史と言葉を。

『カタブイ 沖縄に生きる』は、スペイン系スイス人の映像作家で写真家のダニエル・ロペス監督の視点から、沖縄のアイデンティティを。

 今回の特集上映は、いろんな出会いのきっかけをくれています。

 

4月の〈ゆるっと話そう〉で選んだ『あこがれの空の下』というドキュメンタリー映画もきっかけの一つでした。小学6年生の子どもたちが一年かけて沖縄について学び、現地を訪ねる様子は、『ちむぐりさ』の主人公である10代の菜の花さんとも重なります。(前回のレポートはこちら

 

チュプキさんと開催に向けてのやり取りを経て、わたしは募集ページにこのような文章を書きました。

どの言語にも、翻訳できない言葉、その言語でしか言い表すことのできない言葉がありますが、ウチナーグチの「ちむぐりさ」もその一つでしょう。
「あなたが悲しいと、私も悲しい」。
なんという深い共感の言葉でしょうか。
 
もしかしたら、
「知らないで生きてきたことの申し訳なさ」
「今まで断片的に見聞きしていたことが、一本の線でつながった喜び」
「言えなかった気持ちを、他の人が代弁してくれたときのありがたさ」
そんな感情を表す言葉も、世界のどこかにあるのかもしれません。
 
主人公の菜の花さんが出会う沖縄の風景や人々の姿に、わたしの中の10代の感受性も、激しく共鳴します。不条理なこの世界を生きるために、一人の人間に何ができるのか、考えずにはいられません。
 
とはいえ、どんな大切なことであっても、知るタイミングや学びの機会は、人それぞれ異なると思っています。その上で、わたしが今、機会を提供できる側にいるなら、それを生かしたい。どなたかに貢献したい。そんな気持ちで、当日は進行します。
 
知らないから、知りたい。
わからないから、わかりたい。
伝わらないから、伝えたい。
60分の感想シェアの場は、まずはそんな言葉を出すところから 今がタイミングかもしれないという方、お待ちしています。
 

 

〈ゆるっと話そう〉当日に向けた準備の一環で、わたしなりに沖縄について調べはじめたのですが、すでに問題の大きさや複雑さにめげそうになっています。

そんなときにわたしが思い出すようにしているのは、
一度に全部理解しきることを目指すのではなく、
「わたしとして、ここまで考えた」をやる
、ということ。

一旦、「そのこと」についての自分の当事者性を確認できたら◎。
何の問題にしてもそう。「全部理解していないとものが言えない」という自分の中の規制をほぐしていきたい。

鑑賞対話の場では、知らないことを責めることはありません。どこが気になったかとか、何を思い出したかとか、どういう物語だと感じたかということを大事にしています。「あくまでも自分にとってどうか」ということ。感覚や気持ち。まずはそれを小さく口にすることからはじめたい。

評価やジャッジされない、安心安全な場で感想を口にすることを「楽しい」と思ってもらえたらうれしいです。

 

なにより、映画の中で10代の人たちが、今の自分ぜんぶを使って学んでいる姿を見ると、「大人のわたしが逃げてたらあかんやろ」という強さも生まれてくるのです。

そういう「感じ」を観た人と分かち合えたらと願っています。

もちろん、大人だけでなく、子どもと大人の間にいる10代の人たちとも!

 

 

チュプキさんでの上映は19日からです。
詳しくは、チュプキさんのHPへ。

chupki.jpn.org

 

映画は観られないけれど、という方はぜひこちらを。『ちむぐりさ』の主人公、菜の花さんが北陸中日新聞に寄稿されていた記事が元になっている本です。

 

 

▼ゆるっと話そうは、どんな場?

hitotobi.hatenadiary.jp

 

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