ひととび〜人と美の表現活動研究室

観ることの記録。作品が社会に与える影響、観ることが個人の人生に与える影響について考えています。

本『わたしの青春、台湾』読書記録

『わたしの青春、台湾』傅楡(フーユー)/著(五月書房新社, 2020年)

 

ドキュメンタリー映画 #私たちの青春台湾 を観てから、ずっと読みたかった本。監督の傅楡さんの手記。映画だけではわからなかった台湾社会の背景、主人公たちの来歴、撮影の日々の記録。

これは台湾について知ってほしいという監督がリードする運動ではない。戒厳令解除後の台湾社会、台湾内や「両岸」、中華圏の政治の話でもあるが、それだけてはない。その根本にある等身大の人間の尊厳やアイデンティティを扱っている。また類を見ない「青春」とは何かという真っ直ぐな問いかけでもある。(家族や友人の話でもある)

どちらかというと情けなく、恥ずかしく、愚かしく、イタい。画面にも表れていたそれを監督が一人称で語っている。Vulnerabilityがこの人の強みに感じられる。

しかし自分の身にも覚えがある、この感じな!最近のことでも度々ある。年食ったからって、関係ない。アツく生きている人は「青春」をやってしまう。歳を重ねて、青春した時期の後始末がちょっと巧くなる程度のことだ。


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この本だけを日本語で読んでもだいたいわかる人は、台湾にルーツがあるか、かなりの台湾通だと思われる。

多くの人は『私たちの青春、台湾』を経由してくるのだと思う。

あまりレビューを積極的に見に行っていないが、他の人はどのように見たのか知りたい。

 

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2020年12月著書(共著)を出版しました。
『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』(三恵社