ひととび 〜人と美の表現活動研究室

観ることの記録。作品が社会に与える影響、観ることが個人の人生に与える影響について考えています。

主催者の目を持つ(読書会のつくり方講座)

10/21 読書会のつくり方講座をひらきました。

 

dokushokai3.peatix.com

 

 

「本が好き!本をきっかけにおもしろい人と出会いたい!」
「読書会に興味があって、自分でもはじめてみたい!」など、

読書会を主催したい方が、つくり方が学べる場です。

 

わたし自身が5年前に「読書会をやってみたい!」と思い立ったときに、一番助けてくれたのが「型」を学べる講座だったので、型を2つ体験できるようにしました。

そしてさらに企画を立て、当日の場の設計をして、とりあえずここまではイメージできた!という状態をつくることがきょうのゴールでした。

 

来てくださったのは、こんな読書会を考えておられる方々。

-「ジェイン・オースティンの読書会」のような雰囲気で、同時代が集って本を通じてお互いの人生を引き出し合うような読書会をしてみたい。

-ケアをする人たちやケアをする家族と一緒に、ケアについて考える本を真ん中にした場をひらきたい。

-みんなで読みたい本が一冊ある。これを通じて人生の奥深さや気づき、奥底に眠っているニーズの話を交換する読書会をひらきたい。

 

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「持ち寄り型」は、テーマを「秋の夜長にこの一冊」にして一人一冊持ってきた本を紹介。

「課題本話し合い型」は、黒井千次の「どうすれば虹の根もとに行けるか」という6ページの短い随筆をその場で読んで感想を話す。

それぞれ約30〜40分のミニ読書会を体験してもらいました。

 

体験した感想や、進行についての質問などを出し合ったあとは、「読書会のいいところ」を挙げてもらったり、他の型の紹介、進行のコツなどの解説を行いました。

  

「わたしがここでやっていることには全部意味や意図がありますので、知りたいことがあったらどんどん聞いてください」と事前にお伝えしてあったので、どんどん質問が出てとてもありがたかったです。

 

ひと通りインプットしたところで、最後に各自が「自分の読書会」をワークシートをつかって企画、設計し、発表しました。

きょういらしたときには「ふわっとしていて...」なんておっしゃっていましたが、「ここをわたしは一番おもしろいと思ってるんだよね!」という場の核のところをグッとつかんでいる感じがあり、話を聞いていてわくわくしました。

 

たまたま全員が1冊の本を読み合う読書会を考えていましたが、一人ひとり少しずつ違っていて、

-勉強会型の読書会で、事前に15分キーノートスピートを入れる

-本を読んできていないけれど、その作品のことを別の形で知っている人はギャラリーとして参加できる

-難解な内容なので、事前に「みんなに質問してみたいこと」「わからなかったところ」を送ってもらい、そこから対話をはじめていく

 

などの、アイディアあふれる読書会の企画が生まれていました。

 

 

開催へのやる気がぐんとわきました、

楽しみになりました、

もっと考えを進めたい、

などの感想が出ました。

 

きょう3時間取り組んだのは、主催者の目を持つこと。

ぜひ自分とやりたいことが近そうな読書会に出かけていって、その読書会を「場」としてとらえ、構造を見て、進行の流れを見て、ひらく人のふるまいや言動、そこで集っている人の様子などを観察するとよいです。

 

そしてそこで自分の快や不快を感じてみる。

快なことは、自分の場でも取り入れてみる。

不快なことは、自分だったらどうするかを考えてみる。

 

そんなことも取り入れながら、ぜひ自分がやりたい読書会を、自分が会いたい人に会える読書会をのびのびとつくっていっていただきたいです。

 

わたしは今回やってみて、特定の場のつくり方講座は、マニアックな質問や話題も出たりして、場づくりゼミとはまた違う楽しさがあるなぁとあらためて思いました。

 

 

日常の続きをちょっと出て表現してみる、その楽しさを分かち合う。

芸工展にも参加できてよかったです。

自己満足かもしれないけれども、ここにまたオレンジ色の手ぬぐいを下げられたことは、やはりうれしい。

 

 

ご参加の皆さま、ありがとうございました!

 

 

次回はオンラインでの講座になります。

ご興味ある方はこちらへお問い合わせください。

 

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「持ち寄り型読書会」の練習で出た本たち



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