ひととび〜人と美の表現活動研究室

他者の表現にふれることから、自分の中にある美の感覚にもふれてみる、自分の美を表現してみる。みんなで探究する鑑賞の場づくりを通して考えることなど。

読書会の体験会を提供しました

先日、とある団体よりご依頼いただき、読書会の体験会をひらきました。

 

ご依頼の内容が、

事業で扱うプログラムの中で読書会のエッセンスの一部(または全部)を取り入れてみたい。

しかし読書会とはどのようなものなのか、参加したことがない。

体験してみたい。

とのことでしたので、こんなプログラムをつくり、ご提供しました。

 

 

読書会体験会とつくり方


●参加人数

5名

 

●内容
①持ち寄り型読書会「テーマ:今年読んだ本」(55分)
[ 紹介3分+コメント5分 ] × 6名=50分
ふりかえり5分

②課題本型読書会・その場で読む編(40分)
読書10分+感想シェア20分=30分
ふりかえり5分

③質疑応答 25分

 

所要時間:合計120分 

 

●用意していただくもの

ミーティングルーム、机、椅子、紹介する本(各自1冊)、筆記用具、付箋

 

 

 

①持ち寄り型の読書会では、年末ということもあり、一年をふりかえる意味で、当初「今年のわたしの一冊」としていましたが、「普段あまり本を読まないので、ハードルが高いと感じている人がいる」というお声があり、「今年読んだ本」としました。

 

テーマの選び方は、集う目的やメンバーの本への嗜好なども踏まえて、このように臨機応変に変えていきます。集う人がなるべく負担なくと考えるのであれば、誰にでも当てはまるような「大きな広いテーマ」に上げていくのがいいでしょうし、普段から読書習慣があったり、特定の分野の本をよく読んでいるメンバーが多いのであれば、「小さく細いテーマ」に絞り込んで階層を下げていくのがいいでしょう。

それにより雰囲気もずいぶんと変わります。

 

 

集まったのはこちらの本!それを気に入っている人から紹介してもらうと、どれもこれも魅力的な本ばかりで、ぜんぶ読みたい......!!となる幸せ。


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本の形をしていれば、ジャンルは問わず、写真集でも漫画でもOKとしました。

電子書籍でもよいですか?」とのご質問があり、今の時代ならではの多様な読書に触れてみたかったので、もちろんOK。しかしもしこれが本という紙でできた物の手触りを味わいたいのであれば、紙の本限定とするのでしょうし、このあたりもひらく人がメンバーと何を共有したいかによって考えていくといいでしょう。

 

紹介してもらうときにはいろいろとコツがありますが、今回は本を通じて人を知ったり、読書の楽しさを再発見したり、またそこから協働プログラムの手がかりを見つけることが目的だったので、あらすじや本の内容を詳細に説明するというよりは、

・なぜそれがその人の手元にあるのか、経緯

・なぜきょうそれを持ってきたのか(その本を読んで感じたこと、どんな影響を受けたか、些細な感想)

を話していただきました。

 

 

 

 

 

②の課題本型読書会は、その場で読める長さの短編を使って感想を共有しました。

同じテキストを読んだ、感じ方の違い、一人ひとりの違いを味わってもらいながら、書かれたものが立体的に、且つ深遠な体験として心に残る様を実感していただきました。

 

クリスマスが近いこともあり、ポール・オースターの「オーギー・レンのクリスマス・ストーリー」を選びました。


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巷の読書会では、あまりその場で読むタイプの読書会はわたしは知らないのですが、わたしが以前ひらいていた読書会(ブッククラブ白山夜)では毎回短編小説や、長編小説の一部をその場で読んで感想を話すということをしていた経験もあり、またこの記事を読んでくださったこともあり、今回はこのタイプの読書会にも興味を持ってくださいました。

 

「読みながら「気になる箇所」に傍線を引いてください、あとで共有するときに使います」とお声がけしてから読みはじめました。

おもしろかったのは、読み終わったときに、「国語の授業のようで、なにやら当時のことを思い出してしまった。自分の中で葛藤が起きた」「傍線を引いて読むのは仕事に使う本のことが多いので、小説では戸惑った」「気になる箇所というのが最初ピンとこなくて二周目でようやく一箇所引いた」など、いろんな声が聞かれたことでした。

一人ひとりの読書行為や読書体験は全然違うことにあらためて気づきました。

 

読書10分、シェア20分というごく短い時間でしたが、気になった箇所を一人ひとり共有したあとフリートークの流れにして、話題が次々に出て、掘り下げられたものもありました。

 

 

 

ご感想

・本の魅力を掘り下げて紹介するときに、他の人の紹介も聴きながら、じゃあ自分はどんな言葉を出そうか、どんな表現で伝えようか、などを考えられたことがよかった。

・ダイナミック!

・読書会がどういうものか、なんとなくわかった。体験できてよかった。

・他の読書会にも参加してみたくなった。

積読本が気になりだした...。

・たくさん本を読もう!語ろう!と思った。

・翌日、「読書会からつながっている!」と思えるキーワードがパチパチとはじけて、刺激的に感じました。

 

 

 

質疑応答の時間も、読書会のつくりについて知りたいことをどんどん出してくださいました。ありがたいです。よき時間をありがとうございました。

 

 

一人ひとりが違う、その具体的な違いをその人自身の言葉で表現してみて、みんなで味わってみる。同じ体験を共有した人同士の前提やつながりが生まれる。

直接質問をして答えてもらうのは難しいけれども、本を通じてなら、その人が人生で大切にしているもののこと、どんなふうに世界を見ているのかの一端を垣間見られる。

 

やっぱり読書会は楽しい^^

 

 

 

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・販売促進や普及などを目的とした読書会をお手伝いします。

・読書会という場を体系立ててレクチャーする講座や、読書会の運営コンサルティングファシリテーションを実施します。ご要望に応じてタイプや進行はカスタマイズいたします。

 

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