イタリア映画祭の作品を観にイタリア文化会館へ。
こちらにうかがうのは、去年のプリーモ・レーヴィの詩集刊行記念講演会以来。
▼そのときのシェア。
20回目となる今年の映画祭は、感染症拡大のため、GWから延期され、さらにリアル上映&オンライン配信のハイブリッドで対応されている。
中止にならず、ほんとうにありがたい。
リアル上映は抽選。いくつか応募したところ、『幸運の女神(La dea fortuna)』が当たった。一番観たかったのでうれしい。
謎めいたオープニングから、次第に明かされていく主要人物とそれぞれの関係性。映画が進むにつれて、かれらも自身も知らない秘密が次々と明らかになる……。
誰にでも秘密はあるし、忘れたい過去がある。
弱さと強さと、優しさと意地悪の両方を持っている。
そんな二人の人間の、とても現実的なパートナーシップの物語であり、セクシュアリティや人種、経済格差、前世代の因習との闘いでもある。
内包しているのはとても今日的なテーマ。
「なんでここに笑いを入れるのか!」という、斜め上からのユーモアも楽しいし、「そうだ、これがイタリアだよね!」とうれしくもある。
この先はどうなるかわからない。幸なのか不幸なのか。
不穏そうにも見えるし、明るいようにも見える。
「捉え方次第だよ」とアルトゥーロ。
この人たちはきっと大丈夫。
お守りもおまじないも、勇気もたくさんもっているから。
▼この日の様子
上映前の監督のビデオメッセージに、ほろりとした。
"spero che(〜を願う)...しか言ってないけど、ほんとうにそれしか言えないよ。ほんとうに日本に行って皆さんに会いたかったな!"
コロナでたくさん傷を負ったイタリアに、労りと祈りを。
イタリア映画祭のオンライン配信は2020/11/20〜12/20
ぜひチェックしてくださーい!この映画もラインナップされてます。