ひととび〜人と美の表現活動研究室

他者の表現にふれることから、自分の中にある美の感覚にもふれてみる、自分の美を表現してみる。みんなで探究する鑑賞の場づくりを通して考えることなど。

大田区立龍子記念館『青龍社から東方美術協会へ』鑑賞記録

大田区大森にある川端龍子の記念館へ。

https://www.ota-bunka.or.jp/facilities/ryushi/tabid/218/Default.aspx

 

 
3年前に東京国立近代美術館で龍子の「草炎」を見て以来、気になっていた館でした。

今遡ったら、こんなことも呟いていました。

龍子記念館の近くの大田文化の森という施設で、かるたの練習会に参加したときだな、たぶん。大田区の郷土歴史館もおもしろそう......。

 

そうやって3年前から行きたい行きたいと思いながら、なかなかきっかけがつかめずにいたところ、関係者の方のツイッター発信のおかげで、やっと今回タイミングが訪れました。最近ほんとこんなんばっかでうれしい!

 

 

来てみたら、ここ、ほんとうによいです!

想像以上によい!!


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記念館の建物が想像以上の規模で、大きい。龍のフォルムに設計されているんですって。うねうねとした龍の体内の両壁に作品が展示されている格好。
これは龍子本人の設計とのこと。

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屋根の上に載っているのはリュウ(龍)ゼツラン。旧邸のほうにも龍のモチーフがそここに。わたしは辰年生まれなので、勝手に親近感が湧きました。

 

記念館入ってすぐのところにかかっているのは、横幅7mもある巨大な『虎の間』。
こんなスケールの絵が何枚も入るのだから、とてもゆったりとした空間です。

 

近美の『草炎』のイメージが強かったけれど、いろんなモチーフ、人物も動物も風景も静物もどれも魅力的。生き生きとして、躍動感にあふれていて、遊び心があって、カッコよくて......すごく好き!!

 

正直なところ、今回のテーマ「青龍社から東方美術協会へ」だけ見ていたらあまり来ようと思わなかったのですが(すみません……知らない固有名詞だとつい......)、ギャラリートークがちょうど再開されたと知り、「それなら行ってみたい!」となりました。

師から弟子への技術と精神の継承の物語でした。川端龍子が立ち上げて、たくさんのお弟子さんを抱えていた青龍社。龍子の希望で亡くなったときに閉じられ、お弟子さんの中から新たに立ち上げたのが東方美術協会。

脈々と受け継がれているものがよくわかる展示でした。また戦中、戦後における創作活動がどのようなものだったのかにも、思いを馳せられる丁寧な解説。

隣に旧邸やアトリエがあることで、より想像し易くなります。

 

今回のわたしの一番のお気に入りは、「小鍛冶」。

お能の小鍛冶のハイライトシーン。ミニマルなお能の舞台ではほんとうに小さな動きなのが、想像力を目一杯につかうと、ほんとうにこんなふうに見えるよね!とお能仲間に出会えたような、龍子を身近に感じられたような気がしました。

「小鍛冶」を初めて観たときの感じ▼を思い出しながら、観ました。

hitotobi.hatenadiary.jp

 

 

龍子公園(旧邸宅)のお庭は、四季折々楽しめるみたいだけれど、今が一番美しく快適に見学できるのでは。夏は蚊がすごいから。冬、2月頃も梅が咲いておすすめとのこと。

季節を変えてまた訪れたいです。

www.instagram.com


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そういえば横山大観記念館も、大観本人が建物も庭も設計し、植栽も決めたとのこと。庭はあまり手を入れず自然に生えるままにというところも、似ています。

hitotobi.hatenadiary.jp

 

 

大森駅からのバスも何本もあってアクセスしやすいので、時間のゆったりとれるときに、ふらりと行くのも良し。

龍子公園のほうは、開館日には1日3回入れる時間帯があり、ガイドもしてくださいます。

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今気づきましたが、紹介動画もUPされていました。至れり尽くせり^^ 当日もガイドしてくださった、学芸員の木村さんの解説です。

youtu.be

 

 

充実の記念館所属品の図録もよかったです。カッコいい表紙!

気になる作品を図録で見つけておいて、展覧会のときに会いに行くのを楽しみにできるのも、個人美術館ならでは。

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ここ数年で日本画がぐんぐん好きになっています。

よい機会に恵まれています。ありがたい。