東京都庭園美術館で開催中の、展示「艶めくアール・デコの色彩」に行ってきた。
今回は、「鑑賞するぞ!」というよりも、ストレスフルな日々の隙間時間に、とにかくリフレッシュしたいという目的で行った。
前回は20世紀のポスター展だった。まだ椿が咲いていた頃。
その頃に比べると、緑の勢いが全然違う。日差しも夏!
パッと出の感想は、インスタグラムに載せた。
建物や内装の写真をこんなにパシャパシャ撮っていいのも、この年に一度の建物公開のタイミングだけ。
「鑑賞するぞ!」とは思っていなかったが、「これを撮りたい!」をいつもよりかなり明確に意図して撮った。そうすると、後からでも見たときの感じが、自分に伝わってくる。
「美を補給した!」とわたしが満足して帰れるのは、館が変わらずここにあってくれるから。
そして、「変わらないで」存在するには、場所を守ってくれる人たちがいるから。展示公開だけではなく、研究、連携、保守、整備、点検、修復も含め。
少しずつ変わりながら、進化しながら、遺されていく。
建物公開も、ただ開けて見せているだけではなく、そこに企画があり、準備があり、デザインがあるから。そのことも同時に受け取っている。
庭園美術館関連では、以前、ポッドキャストを二本配信したことがある。
今読み返す、聞き返すと、言いたいことがいっぱいありすぎて、カオスだな......。
まぁでも、こういう表現欲求は大事にしたい。そのときにしかない衝動が、未来への希望をつなぐ。(はず)
ここに来ると、日本の皇室のこと、宮家という仕組みについて毎回考える。それは深めているというよりは、複雑なのですぐに忘れてしまうので、毎回調べ直しているというだけ。
今回は、建物の歴史やゆかりの品々の展示もあり、それはやはり、「朝香宮」と切っても切り離せないもの。
明治に生まれたたくさんの宮家も、今は四家のみ。
そういえば、昨年秋に港区歴史郷土歴史館に行ったときに、皇室に関する企画展示をやっていた。あのときにもう少し詳しく見ればよかったなぁ。
天皇制や皇位継承問題など、知りたくてもなかなか手が回らないけれど、またいつか調べるときがくるかも。日本に生まれ育った自分のルーツを知るときに、天皇制は避けて通れないと思うから。自分のアイデンティティのいくらかは、ここに根ざしているんじゃないかという仮説。
それも、何かに賛成や反対の立場をとったり、考えを口にするまでは全然行っていない。単に知らない。それがなんなのか。生まれたときからすでにあって、あまり深く考えたことがない種類のもの。まだ何もわかっていない。
御用邸や御用地、皇室関係、皇室ルーツの施設が多いのも、東京という感じだなぁ。
「恩賜」もどう読むか知らなかった。
関西にいたときはそこまで意識しなかったが、そういう土地に刻まれているものが東京にはある。今は皇居が近い。距離感は大きい。
20年以上暮らしていても、まだまだ知らないことが多くて楽しい。
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