2020年8月。
NT LIVEのアンコール上映で、『ハムレット』(2016年公開)を観てきた。
友だち4人で、終わってからあーだこーだと感想を話しまくった。
(観て語る文化を共有できる友達、最高!)
今回の演出は、ハムレットの妄想と狂言の世界なのではと思えてくるようなつくり。
母親の貞操への執着、父親の影への思慕、どちらも異常なレベル。
言葉に人が惑わされていくこと、ある。怖い。
「死神の軽い拳が、堅牢に思えた王家をあっという間に滅ぼす」様も、見たことがある。400年前に描かれた人間の普遍なのだな。
あるいは、ほんとうになんらかの事情がこの「家族」にあったのかもしれない。
ありそうな匂いがぷんぷんする。
唯一無二の友人のホレイシオが冒頭と結末に登場する。
他の誰よりも、愛と信頼のある関係がここに?
ベネディクト・カンバーバッチの神経質で繊細で知的な感じが、ハムレットをよりリアルにしてる。芥川龍之介ってこんな感じだったのかな、なども話した。
2000年公開、イーサン・ホーク主演の映画『ハムレット』を観たことがあった。ひたすら美しい映像という印象しか残っていないけれど、今観たらまた感じることが違うかも。
今年は『真夏の夜の夢』をNTライブでも、野田版でも観られた。
シェイクスピアに何度目かの再会をした年。
これから、もっともっと掘っていきたい。