ひととび 〜人と美の表現活動研究室

観ることの記録。作品が社会に与える影響、観ることが個人の人生に与える影響について考えています。

〈お知らせ〉「積読本をひらく読書会のレシピ」リリースしました

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舟之川が2018年にひらいていた「積読本をひらく読書会」のレシピを小さな印刷物にしました。A3の半分を蛇腹折りにして8面あります。

内容

積読本をひらく読書会とは
・進め方
・持ち物
・こんな場所でこんな人と
・この読書会のおもしろいところ

お求めはこちらへ

https://hitotobilab.thebase.in/

 

・・・・・・・・

 

積読とは

買ったり借りたりして入手したけれど、読んでいない本が積まれている状態のこと。平積みしてあるだけではなくて、本棚に入れっぱなしの状態も含みます。


積読本をひらく読書会とは

「なぜその本が手元にあるのか?」「なぜ積読になっているのか?」をふわっと紹介できる本を持ち寄り、それをテーマに話し合います。

 

ポイント

-読書会と聞くと、その本についてよく理解している人が自由闊達に議論を交わす場というイメージがあります。しかし、「積読本をひらく読書会」は、読んでこなくてよい、中身についてコメントしなくてよいので、気軽に開催できるし、気軽に参加できます。

 

いろんな発見

私はこの読書会をひらいたことで気づいたのは、

・読み進められない本は中断したり、つまみ読みするだけで十分とし、今一番すいすい読める本をどんどん読んでいくようになりました。(それまでは読了しなければ読書ではないという思い込みが強かった)

・その本の背表紙が視界に入る限り、自分にとって興味のあるジャンルやテーマであるのには変わりありません。「積読」も一つの読書スタイルだと思い、罪悪感がなくなりました。

 

実際に開催してみるともっといろんな気づきがあると思います。

このレシピをつかって、ぜひあなただけの「積読本をひらく読書会」をつくって、どんどんアレンジしてみてくださいね。

 

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参考)読書会レポート

https://hitotobi.hatenadiary.jp/entry/2018/08/11/222345

https://hitotobi.hatenadiary.jp/entry/2018/07/17/180448

https://hitotobi.hatenadiary.jp/entry/2018/05/13/093109

https://hitotobi.hatenadiary.jp/entry/2018/05/13/074045

https://hitotobi.hatenadiary.jp/entry/2018/03/30/120017

 

お求めはこちらへ

hitotobilab.thebase.in

 

〈お知らせ〉4/23(土)「10才から始める社会のつくりかた」@本屋ロカンタン(西荻窪)

 
●書店イベントのお知らせ
 
4/23(土)19:00-20:30 「10才から始める社会のつくりかた」本屋ロカンタン

 
西荻窪の本屋ロカンタンさんにて、共著書『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』の朗読イベントを行います。

店主の萩野さんと、会場来店および配信視聴の皆さんと、10代の頃のこと、10代の人とつくりたい社会ってどんなだろうと楽しく探っていきます。
『きみトリ』は読んでなくてもだいじょうぶです。
 
対象年齢は、10代の方と、かつて10代だった方。つまりほとんどみんな。
ご参加お待ちしております。
 
詳細・お申し込み
 
選書フェア展開中です。

 

 
本屋ロカンタンさんより
『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』の著者より舟之川聖子さんをお招きして、次の世代へ手渡したい社会のかたちを語りあいます。
こういうイベント、やりたかったんですよね。ロカンタンはお子さんづれのお客さんも多くて。たとえばえほんを置いてみて、私自身まなんだことがたくさんあります。西荻という町の一員として、子育てをされているかたの声をもっと聞いてみたい。
 
本屋ロカンタン(東京) 自宅の一室が本屋。38歳店主の、山あり谷あり人生に本あり
 
本と人と街をつなぐ 明日へ続く本屋のカタチ
 

〈お知らせ〉4/13(水) 第29回 オンラインでゆるっと話そう『夢みる小学校』w/ シネマ・チュプキ・タバタ

ほぼ毎月開催の〈ゆるっと話そう〉

第29回は『夢みる小学校』です。

 

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映画館のシネマ・チュプキ・タバタさんとコラボでひらく、映画を観た感想をシェアする会です。鑑賞対話ファシリテーターの私が進行します。

他の劇場、配信でご覧になった方も参加OK。

これから観る方は、ぜひシネマ・チュプキ・タバタさんで!

 

●〈 対話を 〉 中学生より
『夢みる小学校』 に登場する「南アルプス子どもの村」の中学生が出した声明がFacebookページに掲載されています。 ぜひ全文読んでみてください。
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=4973107669422269&id=255994201133663

 

この映画に出てきた学校ではありませんが、私は昨年度一年かけて、神戸のマイクロスクールの子どもたちと一緒に授業をつくってきた経験があるので、とても興味深く観ました。 ゆるっと話そうで皆さんの感想を聴くのが楽しみです。

いろんな対話の場の経験を元に、初めて参加のみなさんも話しやすい進行を心がけます。ご参加お待ちしております!
 
▼詳細・お申し込み

chupki.jpn.org

 

ゆるっと話そうとは?

hitotobi.hatenadiary.jp

 

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鑑賞対話イベントをひらいて、作品、施設、コミュニティのファンや仲間をふやしませんか?ファシリテーターのお仕事依頼,場づくり相談を承っております。

seikofunanokawa.com

 

初の著書(共著)発売中! 

〈お知らせ〉4/2(土)21:00〜Youtubeライブ配信「この時代を生きる人間同士の学び合いとは 〜ラーンネット・グローバルスクール5,6年生との年間授業から見えてきたもの」

4月2日(土)21:00-22:30
Youtubeライブ配信(事前申込み制)



ラーンネット・グローバルスクールの青木芳恵さんをお迎えし、5, 6年生との授業の中で得た学びについて、きみトリ著者3人と対談します。

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この時代を生きる人間同士の学び合いとは 〜ラーンネット・グローバルスクール5,6年生との年間授業から見えてきたもの
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○出演:
 青木芳恵さん(ラーンネット・グローバルスクール ナビゲータ)
 稲葉麻由美(『きみトリ』著者, セラピスト)
 高橋ライチ(『きみトリ』著者, カウンセラー)
 舟之川聖子(『きみトリ』著者, ファシリテーター

○参加費:1,000円
○定員:なし

○当日の流れ(予定)
・書籍『きみトリ』ときみトリプロジェクトの紹介
・ラーンネット・グローバルスクールの紹介
・きみトリ授業のシラバス
・各学期の授業概要と学びのシェア
・学びのシェアへの感想を手がかりに、4人で対話

○当日のキーワード
 当たり前に人は違う
 可能性に対してひらかれている
 全員が全員で作用し合っている
 自分の内側から人とつながる、社会とつながる
 きみトリは自分と人と社会を見るためのメガネ
 大人と子どもが共に学び合うこと
 管理でもなく、放任でもなく(ナビゲーション)
 大人として、子どもと共に社会をどうつくるか
 大人にしかできないこと、大人だからできること
 外の人間が場に入ることの良さ
 混迷を深める今をどう生きるか
 心をどう保ち、選択をするか
 常に「今ここで起きている」 
 成長期の人にかかわれる、恵み
 社会にあるものを自由に使っていい

詳細・お申し込みはこちらから

https://kimitoriandlearnnet.peatix.com/

 

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参考:授業レポート(最終回)

note.com

 

参考:『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』稲葉麻由美, 高橋ライチ, 舟之川聖子/著(三恵社, 2020年)

 

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2020年12月著書(共著)を出版しました。
『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』(三恵社

展示『体感!日本の伝統文化』@東京国立博物館 鑑賞記録

展示「体感!日本の伝統文化」-歌舞伎・文楽能楽雅楽・組踊の世界@東京国立博物館 観た記録。

tsumugu.yomiuri.co.jp

www.tnm.jp


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慣れ親しんだ、大好きな世界すぎて、ただもうよだれを垂らしながら写真を撮りまくっていました。パネル展示もたくさんあったのですが、メモもとらず、実物をめいっぱい浴びて、味わっていました。

 

組踊のみ、ほとんど知らない世界でした。

この解説よいです。

組踊 | TRADITIONAL OKINAWAN PERFORMING ARTS

 

Instagramに25件投稿したので、ご覧になりたい方は、辿っていってください。

 
 
 
 
 
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2020年12月著書(共著)を出版しました。
『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』(三恵社

〈レポート〉10代とトリセツをつくる授業最終回「観て話す」

昨年度、『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』の筆者3人で、神戸のラーンネット・グローバルスクールの5, 6 年生の授業に取り組んできました。
 
最終回のレポートを書きました。
 
3学期のテーマは、「観て話すのトリセツ〜作品を通じて人とつながる」。
講師は私、舟之川です。
一人ひとりがつくってシェアした「観て話す」のトリセツ。
あらすじ、特徴、作者、どこで観られるか、この作品を選んだ理由、自分なりに感じている見どころなどを、スライドを使ったり、実際に物を見せながら、シェアしてくれました。それにコメントが寄せられ、その場で即席の観賞会が13こひらかれたような時間となりました。
単なる「自分が好きなものを紹介するプレゼン」ではなく、「この作品でみんなで感想を話すとしたら?」を意識しながら。一人ひとりが違う作品を持ち寄って、それぞれのやり方で。難題だったと思いますが、いつものように軽やかに取り組んでくれました。
かれらは、違っていることが当たり前で、いろいろであることが喜びで、どんどん変わっていく今を全身で味わっている人たちでした。
3学期の記事、私はどうしても「子どもたち」とは書けませんでした。10歳前後から20歳前後までの人たちを言い表す適当な言葉が、今はまだないということに気づきました。その言葉が生まれたとき、私たちは年齢差別や子ども差別を扱いながらも、敬意と信頼を持った人間同士として関われているのではないかと思います。
そんな社会を私は望みます。
 
以下のnote記事には、この授業の企画から過去のレポートも一覧で載せてあります。
一年間終わってのふりかえりと、コーディネート担当の方の言葉もいただきました。
 
ご興味ありましたら、ぜひ全文ご覧ください。
 

note.com

 

『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』稲葉麻由美、高橋ライチ、舟之川聖子/著(三恵社, 2020年)

映画『二重のまち/交代地のうたを編む』鑑賞記録

映画『二重のまち/交代地のうたを編む』@シネマ・チュプキ・タバタ 鑑賞記録。

www.kotaichi.com



最終日にすべりこみ。
震災テーマの作品は、どうしてもしんどくて、3月11日が過ぎてからでないと近づけない。

(3月11日当日は、家に一人でいたくなくて、岩波ホールジョージア映画の『金の糸』を観た)

念のため「津波の映像はありますか?」とチュプキさんに聞き、「ありません」と確認できたので、安心して観た。



静かな映画だった。

語りに包まれている。

2018年に陸前高田で行われたワークショップに4人の若者が集う。

まちにあるのは、海岸沿いの防潮堤。
もとの地面と嵩上げ工事中の地面(これが"二重のまち"の第一の意味)。

東日本大震災から、物理的にも時間的にも遠い人たちが、旅人として、町の人の話を聴く。

大切な人や物や時間を喪った人の語りを聴く。
集めた言葉を語り直し、物語を分かち合う。

 

語り直しの試みの中で起こる戸惑い、葛藤がゆっくりと滲み出ていく。

自分は聴けているのか、取りこぼしてはいないか、自分が語りなおすときには変質しているのではないか、忘れないでほしいと言われたけれど忘れてしまうのではないか、聴くことによって余計に傷つけているのではないか、聴けなかったことがあったのはよかったのか……というようなこと。

「自分がわかるために聴くのが嫌」後ろめたさや罪悪感のようなものも感じる。

この対話の中に答えはない。

 

両者の言葉を聴いているこちらに残るのは、土埃をあげる波、泣いているお母さん、新しい携帯電話、キャッチボール、化粧、ノンフィクション、花、消防団、タバコ。

4人の誰も急いで話さない。もともとそういうゆっくりしたテンポの人たちなのか、4人でいるとペーシングされるのか、そういう指示が出ていたのかはわからない。

ゆっくりとした語りに包まれて、私もチューニングされていく。

大切に扱いたいという思いが私にも流れ込んでくる。

ユンボ、夕方5時のチャイム。

 

なぜ語り継ぐのか。語り継ぐとは、体験を伝えるとは、何か。
覚えていることと、忘れないこと。何のために。
これらは私のテーマ。

 

考えてみればどこもかしこもが「二重のまち」で、「交代地」なのだ。

私が今暮らしているここも、たとえば東京大空襲で焼けたまちの上にある。



「想像するなら、できるだけ丁寧に」

 


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語りの中からこんな風景が現れる。

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youtu.be

 

映画内で朗読される詩が載っている。その他のたくさんの言葉も。映画を思い出しながら読む。

 

森はるかさんの作品

www.nihon-eiga.com

 

森はるか + 瀬尾夏美 インタビュー「記憶は地に沁み、風を越え 日本の新進作家 vol. 18」

(写真美術館の展示、見逃していたけれど、ここで見られるのありがたい)

youtu.be

 

komori-seo.main.jp

 

 

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seikofunanokawa.com

 

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【資料置き場】2022年2月〜ロシアによるウクライナへの軍事侵攻

2022年2月〜ロシア軍ウクライナ侵攻に関する資料をここに収納しています。

随時更新します。

 

ーーーーーー

 

www.jetro.go.jp

 

jp.reuters.com

 

www.bbc.com

 

edition.cnn.com

 

www.aljazeera.com

 

www.zdf.de

 

 

“団結しなければ、せん滅させられる” ノーベル賞作家の訴え/2022年3月18日 13時04分/NHK Web

www3.nhk.or.jp

 

tanakayu.com

 

ウクライナ」(1) 廣瀬陽子・慶応義塾大学教授 2022.3.2日本記者クラブ

youtu.be

 

ウクライナ」(3) 角茂樹・元駐ウクライナ大使 2022.3.10 日本記者クラブ

youtu.be

 

 

プーチン政権と闘う女性たち」2022/2/25 NHKEテレ

www.nhk.jp

 

Winter On Fire

www.netflix.com

 

hitocinema.mainichi.jp

 

映画『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』

www.akaiyami.com

 

映画『ピアノ ―ウクライナの尊厳を守る闘い―』(2015年)

asiandocs.co.jp

 

映画『金の糸』2022年公開

moviola.jp

 

balletchannel.jp

 

ウクライナ情勢関連|東京外国語大学

www.tufs.ac.jp

 

mainichi.jp

 

www3.nhk.or.jp

 

 

 

 

youtu.be

 

youtu.be

 

youtu.be

 

youtu.be

 

connectivity.aa-ken.jp

 

dotworld.press

 

dotworld.press

 

japanpen.or.jp

 

「国際ペン 公開書簡― 世界の作家の ウクライナ に関する声明 ―」

pen-international.org

 

 

政府機関ーーーーー

www.ua.emb-japan.go.jp

 

展示「大乙嫁語り展」鑑賞記録

漫画『乙嫁語り』の原画展を観た記録。

tokorozawa-sakuratown.com

 

ところざわサクラタウンは、"あの" 角川武蔵野ミュージアムの隣にある。


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近づいたらめっちゃ岩だった。。

 
 
 
 
 
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肝心の展示。すごい物量だった。来ていた人もそれに応えるように、じっくりじっくり観ておられて、それもよかった。少女漫画とか少年漫画とか、そういうくくりなく、ファンもいろんな人がいるみたいだった。そこもこの漫画の魅力だと思う。

 

 
 
 
 
 
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森薫さんの前世は中央アジアのあたりにあったのではないかというぐらい、緻密で正確性が追求されていて、何より情熱がある。別の文化圏に対する途方もなく深い思い入れを持っている人は、単に好きというだけでなくて、やっぱり前世レベルで何かあるのではと思ってしまう。

 

絵の美麗さはさることながら、それを支える技術、信念あるお仕事ぶりも見どころだった。

 

本物に触れると自分の輪郭が一瞬ぼやけたあと、ゆっくり時間をかけて現れてくるような感覚がある。

しかし私がもし漫画家だったら、めっちゃ奮起するか、漫画家辞めたくなるかどっちかだと思った……。

 

嫁とか、結婚とか、男女とか、世継ぎとか、今持ち出すとかなりざわざわするテーマだけれども(話題にしないと変わっていかないので、ざわざわ歓迎)、このお話に関してはそういうことで胸がちりっとするようなことがない。

どうしてなのかと一緒に行った友達と話していた。

たぶん、一つには、そのイエ制度とか、恋愛至上主義とか、十分にわかった上で作者が描いているからではないかということ。それからもう一つは、中央アジアの文化への愛と敬意が深いからではないかということ。

たとえばわたし自身のことでいえば、数ヶ月前に90歳近い女性のライフヒストリーの聞き取りをした。家族の話、結婚の話など聴いていると、それはもう、イエ制度の只中にいて、人生がそれで左右されている。

今のわたしが個人的にはまっぴらだと思うけれど、でも目の前の人が生きてきた経験を聴くときは、敬意以外の何も湧いてこない。その人はその時代のその文化風習の中で生きてきて、喜んだり、悲しんだり、戸惑ったりしながらも、その人の人生を生きてきたということがよくわかるから。

なんだかそういうことに近いものを、『乙嫁語り』の世界には感じる。

 

地に足ついた、人々の暮らしの描写。

でもそれだけじゃなくて、やっぱり漫画としての「かわいい」や「ときめき」もいっぱいあって。「世界ふしぎ発見!」的な、遠い異国への好奇心もたっぷり味わえて。だから好きなんだな。

 

やはり漫画の原画展はよい。『ちはやふる』のときにも書いた気がするけれど、漫画の原画は、手の作業の想像がつきやすいということ、作画における工夫や苦労、画材の使い方の解説、仕事への態度などたくさん受け取れるから楽しい。

あとは、やはりサイズが大きいからいい。あのコミック雑誌のサイズで一番美しく見えるように描かれているから、そのサイズで原画を見るのはよいのだ。オリジナルに会う感じ。

 

入場プレゼントのネームの複製。ポストカード2点はショップで。会期最後のほうだったから、いろいろ売り切れだった。

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クリアファイル。これうれしい。クリアファイルコレクションに追加!

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森さんの落書き帳。これは眼福。

『SCRIBBLES 2』森薫/著(KADOKAWA, 2022年)

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本屋さんの中の展示スペースもよかった。文化の橋渡しをされているんだなぁ。漫画ってすごい。

 

いろんな言語でも出版されていた。イタリア語、ポーランド語、ほしい。。

 

2018年に読んだNY Timesの記事。

おお、乙嫁語りの世界?と思って読みはじめたら、そうであり、そうでなく。世代を超えて受け継がれていく文化、民族の誇り。

www.nytimes.com

 

* 追記 2022.5.30 *

10巻から先、やっと読めた。大乙嫁語り展で垣間見た作画技術、工程、仕事ぶり、お人柄なども思い出しながら。

あらためて、舞台が19世紀の中央アジアであることを認識。ロシア帝国が南下政策をとって拡大を図っていることなども記載されているし、実際にロシア兵に襲われるくだりもある。この歴史背景が今後物語にどんなふうに影響を与えてくるのだろうか。時期柄、気になる。

「高校世界史B:5分でわかる!ロシアがこだわった南下政策とは?」https://www.try-it.jp/chapters-11824/lessons-11825/

スミスが研究者として記録の重要性を話すちょっとしたやり取りなどにも目が留まる。「記録は同時代の人でないとできない」「いつか役に立つ」

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毎回いいなーと思うのが、この読者アンケートはがき。漫画本でこんなのあんまり見たことない。送りたくなっちゃいますよね。送っちゃうと手元になくなっちゃうのが残念だけど。質問もよい。

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映画『春原さんのうた』鑑賞記録

シネマ・チュプキ・タバタで、映画『春原さんのうた』を観た記録。

haruharasannouta.com

 

youtu.be

 

舞台挨拶の日に飛び込みで観た。

珍しくまったく予習しなかったのもあり、ほんとうにとらえどころのない映画で、最初は筋を読もうと一生懸命やってたけど、途中でこれは無理だし意味がないと思い、見たいものを見ることにした。

とても大きな喪失を抱えた人だということはわかった。

マスクがふつうに日常に入り込んでいる映画を見て、不思議だった。後々になって、「ああ、この映画はみんながマスクをしているから2019年から2022年あたりに作られた作品なんだね」とか言うようになるのかな、など思った。

短歌の31文字前後の世界を2時間に広げても、ちゃんと短歌の世界になっているのがすごかった。

理解ではなく、没入? ただただ気持ちよくて、ザワザワした気持ちがすうっと収まり、呼吸もゆったりとしていった。今の時期、ほんとうにありがたかった。

……ということを舞台挨拶タイムに発言したら、あとで「よかったら、感想話しませんか」と声をかけてくれた人がいて、歩きながらひとしきり話した。(なんであの方、私が感想話し好きとわかったんだろう!)

撮影が、『偶然と想像』の飯岡幸子さんだと教えてもらって納得した。最初は何が写ってるのかわからない、だんだんわかってくる感じとか、見たいのにチラ見せしかしてくれないとか。

わたしは話の都合で下の名前だけ言い、先方の名は聞かずに別れた。春の夜の夢のようでよかった。


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せっかくの舞台挨拶付きの回だったのに、あまり映画の背景や制作について知りたい気持ちにならず、ボーッと聞いていただけだった。ごめんなさい。

そのわりにちゃっかり写真を撮らせてもらうのとか、やらしいなあ、わたし。


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荒木知佳さんは、身体と役作りの話をしてくださったのがおもしろかった。沙知はこういう姿勢だろうとか。

新部聖子さんは、せいこさんではなく、みなこさんと読むらしい。それはなんというか、ご苦労が多そうですね、訂正して回る手間を考えると。

 

 

確かこの映画のことは、「ホントのコイズミさん」で小泉今日子さんと東直子さんが話しておられた。

hontonokoizumisan.303books.jp

 

hontonokoizumisan.303books.jp

 

春原さんの短歌が収められた、東直子さんの『春原さんのリコーダー』(筑摩書房, 2019年)

 

チュプキのスタッフさんの解説、よい。

 

舞台挨拶の記録もしてくださっている!

 

 

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2022年 春分のコラージュの会、ひらきました

三寒四温の時期。

気候の不安定さだけでなく、疫病、戦争、地震なども重なり、心も身体も落ち着かないこの頃。

定例でひらくコラージュの会でホッとしていただければという思いで、春分の回をひらきました。(募集ページ https://collageshunbun2022.peatix.com/ )

 

いつものように、

・棚卸しのワーク(書き出す、2・3人で聴く&話す)

・製作

・鑑賞する

の3部構成。

リピーターさん二人に初めて参加の方が二人いらっしゃいました。そのうち一人はコラージュも初めてとのこと。

 

ワークのあとのふりかえりでは、

「フィードバックを聴いて、『違う、そうじゃない』と思った。そうではなくて(※嫌だったというトーンではなく)」

「やっぱり人間って節目がほしいのかも、きっかけが必要なのかも」という話題が出ました。

 

前回詩を読んでみたのがとてもよかったので、今回は文章を5分ほど朗読しました。

星野道夫『魔法のことば』より

アラスカ、カリブー、自然のことについて描かれた星野さんの言葉を読むと、自分の内側の世界がふわっとつながるような、世界と自分の大きなつながりが感じられるような気がします。


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朗読を聴いて、ざわざわした心をいったん鎮めたところで、製作に入っていきます。

途中時間は、マイクは音にしたまま、他の人の作業の音を聴きながら、でも自分の製作に没頭する、心地よい時間。もちろん、ミュートや画面オフにしてもOKです。それぞれ快適なやり方で。


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最後は鑑賞の時間。

 

「いろいろ用意していたし、素材もたくさん集めたけれど、最後はこうなった」
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「大好きなタイルの写真を貼り合わせているだけだけど、とてもわたしらしくて、気に入るものになった」
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わたしの作品。真四角ではないものを作りたくて、おもしろくしたくて、いろいろはみ出させたらこうなった。毎回出しては引っ込めていた素材がようやく使えた。
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鑑賞やふりかえりの言葉から。

「現実が思いどおりじゃなくても、希望を持っていい。それは自由」

「そもそも雑誌って、そういう希望を見せるものなのかも」

「個性が出る」

「一人ひとり違っておもしろかった。他の人の作品を見ることがよい刺激になった」

「変わらないところがわたしらしい、変わっていくのもわたしらしい」

「初めてつくってみたけれど、最後に今眺めてみると、昔の自分ってこうだったなと気づいた。不思議。これはなんなんだろう?」

 

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ご参加ありがとうございました。

また気が向いたときにコラージュを作ってみると、自分のその時の状態を知ったり、変化に気づいたりできます。

 

コラージュの会は3ヶ月ごとに開催していますので、いつでもお越しください。

みんなで見せ合いっこして、発見しあうのが、良さです。

次回は夏至。2022年6月21日(火)。募集はPeatixで行います。

 

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コミュニティへの出張開催も承ります

雑誌やチラシや写真を切って、台紙に貼り付けていく、だれでも気軽に楽しめるコラージュです。オンラインも可。お問い合わせはこちらへ。

hitotobi.hatenadiary.jp

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鑑賞対話イベントをひらいて、作品、施設、コミュニティのファンや仲間をふやしませんか?ファシリテーターのお仕事依頼,場づくり相談を承っております。

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初の著書(共著)発売中! 

〈レポート〉小学校6学年で「仕事のトリセツ」の授業を実施しました

2月のお仕事の一つです。
私自身、非常に学びが多く、この先の仕事や人生まで照らされていくような、示唆的な場でした。10歳前後の人たちとの関わりは、希望です。
それから、どこの学校の中にもきっといるであろう、学校の中と外部人材とをつなぎたい、コーディネーター志向の先生のことも、もっともっと応援したいし、一緒にお仕事していきたいです。今回お声がけいただき、その重要性に気づきました。
 
 
 
『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』の著者の一人、舟之川聖子が足立区の小学校6年生向けに、「仕事のトリセツ」と題して授業を行いました。生きること、働くことについて視野を広げる機会を提供する「キャリア教育」の一環です。
 
この日のために書き下ろした「仕事のトリセツ」を舟之川自ら朗読し、その後子どもたち同士で感想を話してもらったり、先生方も交えて全体で対話をする、45分の授業を作り、1コマずつ2クラスで行いました。
 
子どもたちは、「仕事にはいろんな面がある」「人それぞれの道がある」「自分なりのタイミングがある」「仕事も考えもどんどん変わってもいいと思えて気持ちが楽になった」など、さまざまな気づきを伝えてくれました。
 
今の小学生ってどんな感じ? 
きみトリの人が学校の授業ってどう進めたの?
こんな授業をうちの現場にも招いてみたいな!
わたしも仕事について考えたい……など、ご興味ありましたら、ぜひ全文お読みいただけたら。
ご感想もお待ちしております。
 

note.com

 

 

 

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なくしたものとつながる生き方

お手伝いしているクラウドファンディングのゲストに、リヴオン代表・尾角光美さんをお招きしたので、事前に著書を読み返した。


尾角さん……いつもはてるみんと呼んでいる……の言葉、ひと言ひと言がそっと置かれた手のように温かい。

死別、離別、いろんな別れ、いろんな喪失。

(よく観たら離別って、離れる・別れるなんだな)

人が亡くなった話、痛みの話がたくさん出てくるけれど、安心する、落ち着く、温まる。同じ状況ではなかったけれど、わかる、この感情、この状態、と思いながら読み進める。

グリーフという言葉の定義を言えなくても、「なくしたものとつながる」という言葉がするりと入ってくる。唱えているうちに、手がかりになったり、何もできなくてもお守りになったり、してきたと思う。


私も離別を経験して、のたうち回るように苦しかったときに、この本にもてるみんにも助けられた。てるみんは、当時たくさんのいた、助けてくれたうちの一人。

てるみんのうちにかるたしに行ったこともあったわ、そういえば。

 

2015年11月、リヴオン主催の講座に参加したときのメモが出てきたので、少し手を入れてここに載せておきます。

当時の私のグリーフケアの話。

 
リヴオン主催の、キャパシター講座に行ってきました。
キャパシターは、トラウマ感情をリリースするためのこころとからだのセルフケア法で、簡単な体操やボディタッチが中心です。
講師のPat先生、リヴオンのてるみん、キャパシタージャパンの方々、その場にいる参加者の皆さんのエネルギーがあたたかくて、何度も泣いてしまいました。
ずっと心にストップがかかっていて、泣くことも難しかったから、一旦涙が出るとどうにも止まらず大変でした。
 
メモしたこと。
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どの感情もあるのがhealthy。必要だからある。
だけどそれに呑まれすぎて辛くなるとき、身体からアプローチしてみることで、またそれを自分自身が行うことで、心を落ち着かせ、本来の「賢く素晴らしい存在」である自分を取り戻し、自分らしい決断をすることができる。
 
キャパシターではトラウマや辛い出来事、それ自体と向き合ったり、原因究明したり、なぜその感情が生まれたのか理解しようとしなくていい。ただ落ち着く。そして悲しみや不安や怒りの感情をリリースする。
 
キャパシターのワークをしても辛い現実が変わるわけじゃない。でも落ち着くことができる。その先に進むために何を選べばいいのか、道が見える。I'm OKと思える。
 
人の感情、人の抱えている課題をスポンジのように吸収してしまっていないか?
抱えきれない以上の荷物をもっていないか?
あなたはあなたのエネルギーを守り、他者に対しては単にwitnessであればいい。
 
閉ざすのではなく、大切な自分のエネルギーを自分のために溜める。
-----
 
この一年は、微かな光の元で、なんとか拠り所を見つけることしか考えていませんでした。浮き草につかまりながら、とにかく生きていることが大事でした。
今振り返ると、ところどころ記憶が飛んでいるところもあります。
 
いつも油断できない感じがあって、すべてが自分の両肩にかかっている感じで、いつも緊張していて身体中が痛い。
いつもいろんな感情が渦巻いていて、疲弊する。
自分だけがすっかり変わってしまったような気がして、世界から分離しているような感覚がありました。
 
それが、息子や周りで支えてくれる人たちのおかげで、秋口あたりから少しずつ安心が増えてきて、心にspaceが出てきました。
これから、一年を区切りに自分のグリーフケアにも時間を割いていこうと思います。
明日を迎えるためには、「こんなことなんでもないんだからね」と自分に強く言い聞かせる必要があった。
でもやっぱり自分に起こったことは、誰と比べる必要もなく、自分にとってとてつもなく大きい出来事だったことを認め、身体も心も癒してあげる。そういうことが、そろそろちゃんと必要になってきたのかと感じています。
 
もう泣いていいよと、自分に言ってあげればいいんじゃないかと。
きょうは感情がいっぱい動いてものすごく疲れました。いろいろやらなきゃいけないことはおいといて、温かいお茶を飲んで早く寝ます。おやすみなさい。
 

f:id:hitotobi:20220317084918j:plain

 

 

当日の、てるみん、えんじゅ代表・高橋亜美さん、ハンドブック編集長・矢嶋桃子さんの3人の対談。配信の裏方をやりながらじっと聴いていた。何度も聴きたい話。

youtu.be

 

グリーフについて
https://www.live-on.me/grief/

コロナ下で死別を経験したあなたへ

https://liveon-corona.studio.site/

 

えんじゅのクラウドファンディングは2022年3月27日(日)まで

「社会的養護のアフターケア」のハンドブックを作り、全国の支援者と分かち合いたい!

camp-fire.jp

展示《ミケル・バルセロ展》@東京オペラシティアートギャラリー

東京オペラシティアートギャラリーで、ミケル・バルセロ展を観てきた記録。

www.operacity.jp

 

東京で見るべきものはとても多いので、捕捉できないものがほとんど。

ただ、この展示は、オペラ研究をしている方が熱を込めておすすめされていたので、気になった。

84679040.at.webry.info

 

 


f:id:hitotobi:20220315105232j:image


f:id:hitotobi:20220315105316j:image

 

バルセロが育ったのがスペインのマジョルカ島ということで、海、波、土、魚、植物、天気など、荒々しく容赦ない自然の力を身体いっぱいに感じる。

 

印象に残ったのは、子どもの頃の遊びの感覚。

自然の条件が偶然が生んだ凸凹を、「まるで〇〇のように見える」と発想して、楽しんで遊んで作っているような作品が多い。

こういうこと昔あったな。私が住んでいた家は、天井にペンキが塗ってあって、それが剥がれていろんな形に見えた。

星座にも似ている。見立てたり、当てはめたり。

 

あえて歪ませることで、隠されていたものが顕わになる。

そういう新しい見え方を提案しているのか。

即興性。

ずっと残っていくことよりも、その場で生まれたり、風化したり、壊れたりしていくことを楽しんでいるようにも見える。

屋外展示する彫刻なども見てみたいなと思う。

 

 

 
 
 
 
 
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Instagramに投稿したこちらの写真群に対し、世界中から反応があったので、驚いている。熱烈なファンのいるアーティストなのか。

わたしがおもしろいと思ったところを切り取ったので、作品全体を客観的には写してはいないので、アーティスト本人が見たらえええーってなるかもしれないけれど。
前後でいくつか投稿したうち、これが一番反応があったので、ちょっとおもしろいなと思って見ている。

 

 
 
 
 
 
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▼「ミケル・バルセロの仕事」 レクチャラー:山梨俊夫国立国際美術館館長)

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国立国際美術館「ミケル・バルセロ展」キュレータートーク

youtu.be

 

 

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『WINTER ON FIRE -UKLAINE'S FIGHT FOR FREEDOM』〜ウクライナで起こっていることを知るために

昨年映画の仕事を通じて仲良くなった方と、その方が紹介してくれた同じ職場の方と3人で、映画のゼミみたいなことをやっている。
2〜3週間に1回のペースで、課題映画を決めて期日までに観ておいて、1時間〜1時間半、私がゆる〜くファシリをしながら感想を話す。
3人でゆるっと話そうを略して「さんゆるの会」と名付けた。
 
これまでに扱った映画
第1回『偶然と想像』
第2回『ドライブ・マイ・カー』
第3回『ボストン市庁舎』
第4回『ウエスト・サイド・ストーリー』『コーダ あいのうた』
 
どの映画も、他の友達といったん感想を話したものばかりだけれど、参加者と設えが違うとまた違う視点がもらえるので、1本の映画が何粒も美味しい。
 
次回第5回はどうする?と話していて出てきたのは、今やはりロシアによるウクライナへの軍事侵攻のことが頭と心を占めているということ。「ウクライナという国についてもっと知りたい気持ちがある」という一人の発案で、ウクライナにまつわる映画や本の作品を各々が観てきて、その学びを持ち寄ろうということになった。
 
私はいくつかの解説動画でアウトラインを押さえ、このNetflixのドキュメンタリーを観てシェアすることにした。
 
2013-2014年のマイダン革命の発生から終息までを収めた記録。2015年公開。アメリカ、イギリス、ウクライナ合作。
ニュースを見るだけでしんどい人は正直、やめておいたほうがよい。私も話す相手がいると思うから、勇気を持って見ることができただけで、何も当てがなければ難しかったと思う。
ひたすら続く暴力の連続。同じ市民から無抵抗の市民に対する容赦ない暴力の雨。なによりそれが、底知れぬ恐怖として湧き上がってくる。
シリア、アメリカ、香港、ミャンマーでも起こってきたこと。日本にもあるし、これからだって簡単にあり得るからだ。
私にとってはあまりにも凄惨で直視できず、少しスキップしながら見た。そういうことができるので、配信はありがたい。こちらでコントロールの余地があるのは。
もちろん人の温もりや勇敢さも感じる場面もある。しかしだからこそ、「今この人たちはどうしているんだろう」「この美しいまちが今はきっと」と考えざるをえず、その思いが苦しくさせる。
 
ウクライナで過去にこういうことがあったから、今こうなっているのかとわかったことはよかった。
また、こういう状況になったら人々がどのように考え、どのような感情を抱き、どのように行動するのかを観られたことも、この先を考える中で、折に触れて思い出すと思う。
ただもう NO WAR と言いたい。
 
さんゆるの会で、どんな持ち寄りになるのか、楽しみだ。
そして、こういう場があることが本当にありがたい。
考えたいから、取り組める。取り組みたいけど、怖れもある。だけど誰かと一緒なら行ける。
勇気とエネルギーを融通し合いながら、少しでも光のほうへ手を伸ばす。
そうしなければ。
 
 
歴史を知る手がかりに。