本
NTLiveのアンコール上映で『スカイライト』を観てきた記録。2021年9月。 youtu.be デヴィッド・ヘアー作、スティーブン・ダルドリー演出の3人芝居。主演:ビル・ナイ、キャリー・マリガン、美術:ボブ・クロウリー。 2014年 ウィンダムズ劇場での公演を収録…
昨年から加速度的に1950〜1960年代の映画に出会うことが増えた。この3冊は仕事の準備のために読んだ。 印象深かった箇所引用『押井守監督が語る映画で学ぶ現代史』より。 「忘れたいものがある」から、そのためにテレビをみよう、映画を見よう、という人が多…
9月の記録。 モチモチの木の英語版が図書館の新着図書コーナーに並んでたから借りてきた。 www.iwasakishoten.co.jp 岩崎書店から9月に出たばかりのほやほや。岩崎書店の本、好きです。本の後半に原文が絵とともに縮小されて載っているので、見比べて、「あ…
『あのこは貴族』山内マリコ/著(集英社)を読んだ記録。 読み終わってポツンと涙が出た。 なんの涙だ。 年末年始でナーバスになっているからなのか。 東京と「地方」、「学歴競争」、階級社会、『ディスタンクシオン』、『香川1区』から見えてきた政治の世…
『祝祭と予感』恩田陸/著(幻冬社)を読んだ記録。 『蜜蜂と遠雷』のスピンオフ短編小説集。 本編が二段組500ページ超えだったけれど、こちらは会話メインの一段で186ページ。短編が6本。気楽に読めた。 ナサニエルと三枝子の出会い、ホフマンと塵との出会…
『ファシズムの教室:なぜ集団は暴走するのか』田野大輔/著(大月書店, 2020年)を読んだ記録。発売されてわりとすぐ買って読んだのだけれど、記録をつけるのが遅くなってしまった。 (帯より) ファシズムの「魅力」とは? ウェブ上で話題沸騰のナチスを体…
『妊娠・出産をめぐるスピリチュアリティ』橋迫瑞穂/著(集英社)の読書記録 読んだ記録を書いてみようと思ったが、なかなか気を遣うテーマでどう書いていいかわからないまま日が過ぎている。とりあえず自分のこととして書いてみる。 2000年代に結婚、妊娠…
舞台『リーマン・トリロジー』 の原作小説。原題:"Qualcosa Sui Lehman" 別名「鈍器」。とにかく分厚い。760ページ、厚み 5.1 cm(手に取るともっと分厚い感じがするけれど) 『リーマン・トリロジー』はNTLiveのラインナップの中でも大好きな作品。 hitoto…
『凪のお暇』コナリミサト/著(2017年, 秋田書店) 妹に借りて6巻まで一気読みした。こういう話だったのか。ドラマが話題になったのは知ってたけど、観てなかった。クセのある絵柄だけど、ぐんぐん読んでしまう。作者の方の人間観察力がすごい。人間ってこ…
2021年11月29日、シネマ・チュプキ・タバタさんと、映画感想シェアの会〈ゆるっと話そう〉を開催しました。(ゆるっと話そうとは:こちら) 第25回 ゆるっと話そう: 『あのこは貴族』 異なる地域、社会の異なる階層で生まれ育ち、それぞれに息苦しさを抱えな…
掲載誌のお知らせです。 2021/11/24発売の『仕事文脈』vol.19に舟之川のインタビューが掲載されています。ライターの太田明日香さんによる連載コラム「35歳からのハローワーク」です。 私がなぜ今の仕事をするようになったのかをライフイベントと働き方の面…
『常識のない喫茶店』僕のマリ/著(柏書房, 2021年) 「無礼な人や迷惑な人とは喧嘩していい、出禁にしてもいい」がモットーの喫茶店で働いてきた4年余りの日々が綴られたエッセイ。筆者は喫茶店の店員さんをしながら文筆の仕事もされている。出版当時は両…
『女たちのポリティクス』ブレイディみかこ/著(幻冬舎新書, 2021年) 「女性の政治家はなぜ増えないのか」はここ数年わたしに浮上してきたテーマ。やはりこれは読まねばなるまい。ネットニュースで見たりやウェブマガジンで断片的に読む。(今やソースがこ…
『性教育はどうして必要なんだろう : 包括的性教育をすすめるための50のQ&A』浅井春夫、艮香織、鶴田敦子/著(大月書店, 2018年) 包括的性教育という言葉を聞いて自分の中から出てきたトピックをはるかに超えた、隣り合う領域と思っていたものまでつなげて…
衆院選とそれに関連するイベントの準備のために読んだ。 View this post on Instagram A post shared by 舟之川聖子|Seiko Funanokawa (@seikofunanok) www.instagram.com
ふと思い立って、今回の衆院選の結果が市民に問うている(と私が感じた)ものを、手元にある《100分de名著》のテキストで表してみました。 とりわけ上段の3つは「意外な結果」を考える上での整理に役立ちそうです。そして人生は続く。『黒い皮膚・白い仮面』…
『子どもたちの階級闘争 ブロークン・ブリテンの無料託児所から』 ブレイディみかこ/著(みすず書房, 2017年) 最初にタイトルを読んだときに「子どもたちが階級闘争をしている」、つまり「階級格差をネタにいじめ合っている」ということなのかと思っていた…
昨年、映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』を観てから注目している国会議員・小川淳也さん。小川さんを取材した本を読んだり、日々のSNSやyoutubeでの発信を見てきて、今年9月、このような本が出たことを知る。 すぐに買って、刊行記念トークライブも見…
『まんが やってみたくなるオープンダイアローグ』の読書記録。 View this post on Instagram A post shared by 舟之川聖子|Seiko Funanokawa (@seikofunanok) www.instagram.com やり方もシンプルで必要なことと、こんなときどうすればがまとめて書いてあ…
江戸川乱歩の2冊、読んだ記録。 View this post on Instagram A post shared by 舟之川聖子|Seiko Funanokawa (@seikofunanok) www.instagram.com 『乱歩打明け話』江戸川乱歩(河出書房新社) 乱歩による、乱歩および平井太郎の生涯と作品を緻密に自己分析…
新宿区早稲田/神楽坂にある漱石山房記念館に二度目の訪問。企画展『夏目家の人々』を観に行った。 soseki-museum.jpsoseki-museum.jp上記ページに追加すると、長女・筆子と松岡譲(作家)の間に生まれた四女・末利子。末利子の夫が半藤一利(戦史研究家)長…
海外ルーツの子ども支援に関心を持っている。 以前、当ブログでもこんな本を紹介した。 hitotobi.hatenadiary.jp 『海外ルーツの子ども支援 言葉・文化・制度を超えて共生へ』田中宝紀/著(青弓社, 2021年) 2019年の段階では、わたしも「外国人」、「外国…
NTライブの『十二夜』を観てきた。観た後、友人と1時間感想を語った。 2017年公演@Olivier Theatre &制作。 *内容に深く触れていますので、未見の方はご注意ください。 youtu.be ・NTライブの『ハンサード』も手掛けたサイモン・ゴドウィンの演出。NTライ…
去年の冬に初めて訪れてから、企画展ごとに必ず来ようと決めている鴎外記念館。 来るたびに鷗外と作品とまちと時代について知っていくのがおもしろい。 今回は、鷗外の5番目の子どもで、3人目の「男子」である森類(もり・るい)さんの特集。1911年生、1991…
『しんどい時の自分の守り方』増田史(ナツメ社, 2021年) 今まさにしんどい最中の10代に、きれいごとのない寄り添いと、具体的な方法をいくつも教えてくれる良書。『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』ではできなかったことが実現されている。セ…
『誰もボクを見ていない』山寺香(ポプラ社, 2017年) なぜ17歳の少年は祖父母を殺害したのか。2014年に埼玉県川口市で起きた事件を追った毎日新聞記者によるルポルタージュ。忘れられない事件。この本もずっと気になっていて、ようやく読めた。『プリズン・サ…
10月1日にオープンしたばかりの早稲田大学 国際文学館(村上春樹ライブラリー)に行ってきた。 www.waseda.jp View this post on Instagram A post shared by 舟之川聖子|Seiko Funanokawa (@seikofunanok) www.instagram.com 読書会で村上春樹作品を取り上げ…
Readin' Writin' BOOKSTOREという書店で月に一度開催されている「お座敷の一箱古本市」に出店している。 誰でも出店できて、一日限定で「本屋さんごっこ」が体験できて、本と人との出会いの場が作れる一箱古本市がもともと好きで、不忍ブックストリートなど…
『THIS ONE SUMMER』マリコ・タマキ/作、ジリアン・タマキ/画(岩波書店, 2021年) 「10代に手渡したい本」の記事とどちらに書こうか迷って、一旦こちらに。 Twitterで話題になっていて読んだ。 グラフィック・ノベルってなんのことだろう?と思っていたが…
ジュンパ・ラヒリの『わたしのいるところ』。 ラヒリの母語ではない、イタリア語で書かれた本の第2弾。 今のところこれが日本語に翻訳されているラヒリの最新作だ。 一年かかって読んだ。 一気に読んでしまう本ではないと思って、ほんとうに気が向いたときだ…